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2024年1月22日蚕由来タンパク質を用いたヒト・動物用の経口ワクチンを開発する「KAICO」が2.9億円調達

2024年1月19日、KAICO株式会社は、総額2億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
KAICOは、蚕でつくったタンパク質抗原を用いて、ヒト用・動物用の経口ワクチンを開発しています。
2023年9月、KAICOの「ブタ用経口ワクチン・飼料添加物の事業化に伴う製造基盤技術開発」事業が、NEDOの「ディープテック・スタートアップ支援事業」に採択されています。
今回の資金調達により、ベトナムにおいてブタ用経口ワクチンを飼料添加物として販売開始します。また、ベトナムを足がかりとしてアジアを中心とした他国への横展開を目指します。
ブタ以外にも養殖魚や愛玩動物向けの経口ワクチンについても開発を行っており、それぞれ実証実験フェーズに進んでいます。
医薬品の中には、微生物や動物細胞の機能を利用して発酵や培養などの手法で製造されるバイオ医薬品というものがあります。
バイオ医薬品は従来の医薬品と比較して、高い薬効、低い副作用、治療対象の拡大といったメリットがあり、世界的に研究開発が進められています。
KAICOは、一部のカイコ由来タンパク質において、経口摂取してもアミノ酸に分解されないものがあることを発見し、経口ワクチンの開発と社会実装を目指しています。
ワクチンは感染症を予防するもっとも重要で効率的な手段です。
一方で、ワクチンは注射によって投与されるものがほとんどです。
注射は、注射時の緊張やストレスなどによって失神などを引き起こしてしまう血管迷走神経反射が起きる可能性があります。ほかにも医療従事者による投与が必要となる、管理に冷蔵庫等が必要であり、ドラッグストアなどに置くことができない、といった課題を抱えています。
ワクチンが経口投与されないのは、消化管内の食べ物や他の薬の存在などによって、薬の吸収量や吸収速度が左右され、その効果にばらつきが生じてしまうためです。
したがって、経口投与でも効果が低減したりしないワクチンの開発が求められています。
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