注目のスタートアップ

大学・教育機関の潜在支援者管理SaaSを提供する「Alumnote」が4.2億円調達

company

2023年12月18日、株式会社Alumnoteは、総額4億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Alumnoteは、大学・教育機関の潜在支援者管理SaaS「Alumnote」の開発・提供、全国の大学・大学生を支援するオンラインチャリティーイベント「Giving Campaign」の運営を手がけています。

名簿管理を効率化し、在校生・卒業生などの大学関係者への継続的なベネフィットの提供と、寄付金募集を円滑にするSaaSです。

寄付金収入拡大のためのノウハウ・リソースの提供と、名簿管理システムの提供といった包括的なサポートにより、大学の自主財源確立を実現します。

今回の資金は、「Alumnote」の開発、「Giving Campaign」のプロモーション、人材採用に充当します。


国内の大学の研究力は全体的に低下が続いています。また、博士課程に在籍する学生の減少、若手研究者のポストの不安定化などにより、大学の競争力の低下も指摘されています。

大学弱体化の大きな要因としては資金力がないことが取り沙汰されます。

世界の有力大学は、卒業生などから寄付を募り、集めた資金を運用しています。これをエンダウメントと呼びます。

たとえば、米国の主要大学が運用するファンドは、ハーバード大(約4.5兆円)、イェール大(約3.3兆円)、スタンフォード大(約3.1兆円)などであり、米国の大学全体では合計約65兆円規模のファンドを運営しています。

また世界の大学ランキングで1位である英国のオックスフォード大学も約8,200億円規模のファンドを運営しています。

日本においても、これら海外の有力大学の資産運用から学び、その運用益で研究力を強化する必要があります。

こうした背景から、日本においても大学基金の運用が注目されています。また、政府は2022年度から10兆円規模の大学ファンドを創設し、2024年度から対象大学への支援を開始するとしています。

また、政府は将来的には大学それぞれがエンダウメントを運用することを望んでおり、政府の立ち上げた10兆円規模の大学ファンドはそれの手本となるような運用モデルを示すことを目的としています。

こうした背景から、寄付金獲得やその管理のためのシステムのニーズが高まっており、Alumnoteは、大学・教育機関の潜在支援者管理SaaS「Alumnote」の提供によって、次世代の大学経営をサポートしています。

企業の成長には資金調達やVCの支援が必要です。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受ける方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ Alumnote BtoB Giving Campaign アルムナイ エンダウメント コミュニティ チャリティ ネットワーク ファンド ファンドレイジング 卒業生 基金 大学 大学ファンド 寄付 支援 教育機関 株式会社 構築 財源 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

遠隔ICUサポートサービス提供の「T-ICU」が5.7億円調達
2021年12月28日、株式会社T-ICUは、総額5億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 重症患者診療現場向けの遠隔相談サービス「リリーヴ」や、ICU・一般病棟向け遠隔モニタリング…
ONE NATION株式会社  真鍋智宏|お出かけやグルメを中心としたショートムービーアプリの事業開発が注目の企業
お出かけやグルメを中心としたショートムービーアプリの事業展開で注目されているのが、真鍋智宏さんが2017年12月に創業したONE NATION株式会社です。 「イチゴのバス停」「スイカのバス停」をご存…
外国人向け求人掲載メディアを運営する「YOLO JAPAN」と既存物件のサブリース事業を展開する「JPMC」が資本業務提携
2023年3月7日、株式会社JPMCは、株式会社YOLO JAPANと、資本業務提携を締結したことを発表しました。 YOLO JAPANは、在留・在日外国人向けライフサポートメディア「YOLO JAP…
検索しない検索エンジン「aics」開発の「Manifold」が資金調達
2020年3月31日、Manifold株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 検索しない検索エンジン「aics」を開発しています。 タイムライン形式で、受動的・自動的に情報収集を行うことが…
ゲーム情報メディアやeスポーツ事業を展開する「GameWith」が「アルテリア・ネットワークス」「デジタルハーツホールディングス」と資本業務提携
2022年6月24日、株式会社GameWithは、アルテリア・ネットワークス株式会社、株式会社デジタルハーツホールディングスとの間で、それぞれ資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 GameW…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集