2023年度「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」第3回公募

subsidy

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構は、2023年度「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」の第3回公募について発表しました。

技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの国や世界全体で対処すべき経済社会課題の解決にも資すると考えられる革新的な技術の研究開発に取り組んでいる「ディープテック・スタートアップ」を対象とした、表題の助成事業の公募を行います。VC等との協調やステージゲート審査の活用を制度上に盛り込み、長期的視野でもって、実用化研究開発や量産化実証、海外技術実証などへの支援を行います。

この事業は、助成率や助成金の額が異なる3つのフェーズから構成されます。

STSフェーズ(実用化研究開発(前期))

要素技術の研究開発や試作品の開発等に加え、事業化に向けた技術開発の方向性を決めるための事業化可能性調査の実施等を支援する。

助成金の額:3億円以内または5億円以内/事業期間
事業期間:本支援事業への応募に際してVC等、CVC、事業会社から出資を得てから、次にVC等、CVC、事業会社から出資を得る(新たな資金調達)予定の時期までの期間を基準として設定(1.5~2年程度を目安とする(ただし同一フェーズ内で最長4年))
助成率:2/3以下

PCAフェーズ(実用化研究開発(後期))

試作品の開発や初期の生産技術開発等に加え、主要市場獲得に向けた事業化可能性調査の実施等を支援する。

助成金の額:5億円以内または10億円以内/事業期間
事業期間:本支援事業への応募に際してVC等、CVC、事業会社から出資を得てから、次にVC等、CVC、事業会社から出資を得る(新たな資金調達)予定の時期までの期間を基準として設定(1.5~2年程度を目安とする(ただし同一フェーズ内で最長4年))
助成率:2/3以下

DMPフェーズ(量産化実証)

量産技術の確立・実証に係る研究開発やそのために必要な生産設備・検査設備等の設計・製作・購入・導入・運用等を通じ、商用化に至るために必要な量産化実証の実施を支援する。

助成金の額:25億円以内/事業期間
事業期間:本支援事業への応募に際してVC等、CVC、事業会社から出資を得てから、次にVC等、CVC、事業会社から出資を得る(新たな資金調達)予定の時期までの期間を基準として設定(1.5~2年程度を目安とする(ただし同一フェーズ内で最長4年))
助成率:2/3以下


ディープテックとは、科学的な発見や革新的な技術であり、かつ社会課題の解決など社会に大きなインパクトを与えられる技術のことです。

「深いところ(ディープ)に眠っている技術(テック)」であり、「社会の根深い(ディープ)課題を解決できる技術(テック)」という二重の意味を持っているとも説明されます。

大学などの研究機関で研究開発が続けられている技術は世界に革新をもたらすことができる可能性を持っています。一方で、その実用化にあたっては長年の開発と莫大な資金を必要とすることから、リスクがあるとして手を出す投資家が少ない領域でもありました。

しかし近年は、SDGs(持続可能な開発目標)の推進など社会課題の解決に向けて世界が動き出しています。

社会課題は既存の技術では解決できない深刻な課題も多く、革新的な技術が求められています。

ディープテックはこうした要件に合致するものとして高い注目を集めており、政府や投資家はディープテックの実用化に向けて長期的な視点で支援を行うようになってきています。

「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」は、こうしたディープテックスタートアップに対し、資金面での支援を行う事業です。また、NEDOに採択されたスタートアップは有望企業として投資家からさらに高い注目を集めることになるでしょう。

起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「補助金ガイド」では、専門家に監修してもらいながら、創業手帳が実際に補助金申請を行った経験をもとに補助金・助成金のノウハウを解説しています。

また、日々更新される補助金・助成金の情報を、個人に最適化してメールでお知らせする「補助金AI」も運営しています。こちらもご活用ください。

ほかにも、資金調達のノウハウを集めた「資金調達手帳」も無料でお送りしています。ぜひご活用ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 公募
関連タグ NEDO イノベーション ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業(DTSU)/STSフェーズ テクノロジー 助成金 国立研究開発法人 技術 新エネルギー・産業技術総合開発機構 研究開発 補助金 量産化
詳細はこちら

2023年度「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」に係る第3回公募について

補助金ガイド
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など

公募の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

生活に溶け込むスマートホーム製品を展開する「mui Lab」と「三菱地所」が資本業務提携
2023年8月31日、mui Lab株式会社は、三菱地所株式会社と資本業務提携を行ったことを発表しました。 mui Labは、穏やかなテクノロジーを提供するスマートホーム・賃貸管理サービス「mui S…
「中小企業等外国出願支援事業」外国出願にかかる費用の半額を助成
日本貿易振興機構(ジェトロ)は、「中小企業等外国出願支援事業」を実施しています。 中小企業等が海外で国内出願(特許、実用新案、意匠、商標)と同じ内容を出願する場合に、これにかかる費用の半額を助成する支…
令和5年度「観光経営力強化事業補助金」第2回募集
公益財団法人東京観光財団は、令和5年度「観光経営力強化事業補助金」の第2回募集について発表しました。 都内の中小企業の観光事業者の事業の生産性向上、新サービス・商品開発、体験型コンテンツ開発を支援する…
「IT導入補助金2024」の「通常枠:1次締切」「セキュリティ対策推進枠:1次締切」「インボイス枠(インボイス対応類型):1次締切」の補助事業者が採択
中小企業庁は、「IT導入補助金2024」における「通常枠:1次締切」「セキュリティ対策推進枠:1次締切」「インボイス枠(インボイス対応類型):1次締切」の補助事業者を採択したことを発表しました。 採択…
AI技術を用いた高精度・早期診断対応のインフルエンザ検査法開発の「アイリス」が資金調達
2020年8月6日、アイリス株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 AI技術を用いた高精度・早期診断対応のインフルエンザ検査法を開発しています。 今回の資金は、研究開発の加速や、グローバル…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集