注目のスタートアップ

学術系クラウドファンディングサイト「academist」などを展開する「アカデミスト」が4,725万円調達

company

2023年8月29日、アカデミスト株式会社は、総額4,725万円の資金調達を実施したことを発表しました。

アカデミストは、研究者と個人をつなぐ学術系クラウドファンディングサイト「academist」や、研究者と企業をつなぐ産学連携推進支援サービス「academist Grant」などを運営しています。

「academist」は、研究費獲得に特化した学術系クラウドファンディングサービスです。「スポット支援型(寄付型/購入型)」「月額支援型(購入型)」のプロジェクトを掲載しています。

また、プロジェクトの掲載や研究者の掲げるビジョンを起点に、新たな出会いやコミュニティ形成のきっかけも創出しています。

今回の資金は、「academist」「academist Grant」のサービス拡大に充当します。


近年、日本の研究力の低下が指摘されています。

研究力を測る主要な指標に論文指標がありますが、日本は2000年代前半から国際的な地位の低下が続いています。

論文指標の低下はさまざまな要因がありますが、主な要因としては、教員の研究時間割合の低下、教員数の伸び悩み、博士課程在籍者数や原材料費のような直接的に研究の実施に関わる費用の停滞が挙げられます。

文部科学省の「令和4年版科学技術・イノベーション白書」によると、2000年を1とした場合の大学部門・公的機関部門・企業部門の研究開発費(名目額(OECD購買力平価換算))の推移については、中国は23.4とかなりの成長を見せているほか、韓国が4.7、米国が2.6、ドイツが2.3、フランスが1.9と、いずれの国も成長しているのに対し、日本は0.9と停滞しています。

近年は、世界的に社会課題の解決が大きなテーマとなっていますが、基礎研究はこうした根深い課題を解決するための非常に重要な要素のひとつです。

こうした背景から、近年は研究開発費について国による競争的な資金だけでなく、大学や研究機関による基金、財団や企業からの助成などが増えており、資金源が多様化しています。

アカデミストが手がける学術系クラウドファンディングサービス「academist」も、研究者を資金面からサポートするサービスのひとつです。また、民間企業による研究費のサポートを通じてアカデミアの研究者と企業をつなぐ「academist Grant」などによってオープンイノベーションを促進するなど、プラットフォーム/コミュニティを軸につながりも創出しています。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ アカデミア クラウドファンディング コミュニティ プロジェクト 大学 寄付 株式会社 研究 研究機関 研究者 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

再生可能エネルギーの導入・ 調達コンサルティングなどを手がける「クリーンエナジーコネクト」が31.8億円調達
2023年7月28日、株式会社クリーンエナジーコネクトは、総額31億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 クリーンエナジーコネクトは、脱炭素経営企業やRE100参加企業などに向けた最…
大手企業向け対話型AI面接「AI面接官」を開発・提供する「VARIETAS」が6億円調達
2025年3月11日、株式会社VARIETASは、総額6億円の資金調達を実施したことを発表しました。 VARIETASは、大手企業向け対話型AI面接「AI面接官」を開発・提供しています。 ES(エント…
大企業・行政機関などのデジタル化を推進する「LayerX」とマイナンバーカード特化ソリューション開発の「xID」が業務提携
2020年12月3日、株式会社LayerXと、xID株式会社は、ブロックチェーンやデジタルIDの特長を活かした行政サービスの実現に向け共同研究・開発の開始について合意したことを発表しました。 Laye…
作物残渣を原料とした超吸水性ポリマーを手がける「EF Polymer」が10億円調達
2025年4月16日、EF Polymer株式会社は、総額10億円の資金調達を発表しました。 EF Polymerは、100%オーガニックの超吸水性ポリマーの開発を行っています。 このポリマーは、オレ…
会話サマリーAI電話「ピクポン」を提供する「pickupon」が2.4億円調達
2022年6月15日、pickupon株式会社は、総額2億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 pickuponは、会話サマリーAI電話「pickupon(ピクポン)」を開発・提供し…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集