注目のスタートアップ

がんなどの病変を光らせて特定化する蛍光診断薬(ナビゲーションドラッグ)を開発する「五稜化薬」が2.8億円調達

company

2023年7月31日、五稜化薬株式会社は、総額2億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

五稜化薬は、乳がんの体外診断薬(GCP-006)をリード製品として、食道がんなど複数のナビゲーションドラッグ(体外および体内診断薬)の開発を行っています。

蛍光プローブを活用し、手術中などにおいて、体内外で生体組織に噴霧し、がんなどの病変を光らせて特定化する蛍光診断薬(ナビゲーションドラッグ:ND)を開発しています。

現在、ナビゲーションドラッグの早期薬事承認に向けた開発を進めているほか、開発初期にある新規候補品のパイプライン化に向けた研究開発を進める計画です。

今回の資金は、これらパイプラインの開発に充当する予定です。


2021年にがんで死亡した人の推計値は約38万人で、死亡総数の26.5%を占めています。さらに、がんは1981年から41年連続で第1位の死因となっています。

がんは人類にとって恐ろしい病気です。その特徴のひとつに、自己増殖し転移しやすいことが挙げられます。

体内でがんが発生してしばらくは発生した場所に留まっていますが、やがて周囲の組織深くに浸透していき、さらに血液やリンパに乗って離れた場所に侵入・転移を起こします。

現在、がん治療にはさまざまな方法がありますが、がん組織を切除する外科手術はメジャーな治療法のひとつです。

がんの切除においては、がん細胞が周囲の組織に広がっていることが多く、また転移を防ぐためにも、がん組織だけでなくその周囲の組織を広めに切除します。もし切除手術を行ったとしてもがん細胞が残ってしまえば、その後再発ということになってしまいます。

したがって、がんの手術においては、内視鏡検査や、CT・MRIなどの画像検査によって、がんが残っていないかを調べることが重要なのですが、内視鏡検査や画像検査では検査しきれないがんが残っている可能性があることが課題となっています。

五稜化薬が開発するナビゲーションドラッグは、蛍光プローブを用いて微小ながんを可視化する技術です。手術中にがんを光らせ、微小ながん部位も可視化することで、残らず取り除くことをサポートすることを実現します。

研究開発を進めるには資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ がん ナビゲーションドラッグ 乳がん 五稜化薬 体外診断薬 株式会社 蛍光診断薬 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

三井物産の新会社「ドットミー」が「博報堂」から資金調達
2022年11月24日、株式会社ドットミーは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社博報堂です。 また、博報堂および三井物産株式会社と3社で業務提携契約を締結しています。 ドットミ…
社会インパクト可視化システムと社会インパクト投資プラットフォームを開発する「インパクトサークル」が8,000万円調達
2022年3月16日、インパクトサークル株式会社は、総額約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 社会インパクト可視化型マイクロファイナンスと、社会インパクト投資プラットフォームを開発…
同種由来iPS細胞由来心筋細胞シートの実用化を目指す「クオリプス」が20億円調達
2020年12月4日、クオリプス株式会社は、総額約20億円の資金調達を実施したことを発表しました。 大阪大学の技術・研究成果をベースに、同種由来iPS細胞由来心筋細胞シートの開発・事業化を目的に設立さ…
ビッグデータ活用・分析の事前処理を自動化する「trocco」の提供元が1.3億円調達
2019年7月8日、株式会社primeNumberは、総額約1億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 SaaS型のビッグデータ分析基盤向けデータ統合自動化サービス「trocco(トロ…
ゲーミングデバイスブランドを展開する「AndGAMER」が2億円調達
2025年5月14日、AndGAMER株式会社は、総額2億円の資金調達を発表しました。 AndGAMERは、複数のゲーミングデバイスブランドを展開しています。 現在展開しているブランドは、高性能カスタ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集