注目のスタートアップ

独自の免疫測定技術を活用したPOCT向け免疫センサーデバイスを開発する「イムノセンス」が資金調達

company

2023年7月31日、株式会社イムノセンスは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社島津製作所のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Shimadzu Future Innovation Fund」です。

イムノセンスは、独自免疫測定技術「GLEIA(Gold Linked Electrochemical Immuno Assay)」を活用し、POCT(医療現場で行われるリアルタイム検査)向け免疫センサーデバイスの開発に取り組んでいます。

この免疫センサーデバイスは、心不全や塞栓症など、さまざまな疾患を迅速診断するための免疫検査デバイスです。既存の装置と比べ、小型・低価格・高感度を特徴としています。

2021年8月に体外診断用医薬品製造販売業許可を取得し、2022年5月に使い捨てセンサ「GLEIAスティックCRP」と専用測定器「GLEIAベースCRP」の薬機届出を完了しています。

今回の資金調達により、「GLEIA」を応用した製品や事業開発を加速していきます。


何らかの体調不良を起こした場合、私たちは病院で診察してもらい、その原因や病名をつきとめ、適切な治療を行います。

たとえば、インフルエンザは迅速診断キットが普及しているため、その日に診断してもらい、薬を処方してもらうことができます。

この、臨床現場で行われる検査の仕組みをPOCT(Point of care testing)といいます。

しかし、迅速診断キットでは診断できないような病気や、重篤な症状であり確定診断が必要な病気だった場合、採取した血液などを専門の機関に送り、そこで解析してもらわなければ、病気を判断することができません。

したがって、受診から検査結果が出るまでに数日かかり、その間、適切な治療を受けることができません。

もしさまざまな病気において、臨床の現場で即座に検査することができるようになれば、患者は1度の受診で適切な治療を受けられるほか、医療現場の負担の軽減も実現できます。

イムノセンスは、手のひらサイズでありながら、大型検査機と同等の感度を実現する測定器・小型センサーにより、POCTに革新をもたらすことを目指しています。

事業のさらなる成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ センサー デバイス 免疫 医療 技術 株式会社 診断 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
起業するには何から始める?誰でもできる起業の仕方や手続き【5ステップで解説】
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

医療支援クラウドサービス「LOOKREC」を提供する「エムネス」が「アイテック阪急阪神」と資本業務提携
2023年10月16日、株式会社エムネスは、アイテック阪急阪神株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 エムネスは、医療支援クラウドサービス「LOOKREC」の提供や、医療機関や健診機…
顕微観察技術の事業化を目指す「IDDK」が資金調達
2020年6月17日、株式会社IDDKは、資金調達を実施したことを発表しました。 光学技術と半導体技術を融合し、顕微観察技術(マイクロ・イメージング・デバイス、MID)を開発しました。 MIDは、半導…
アスリートに特化した推し活サービスを手がける「Back Dooor」が5300万円調達
2024年12月13日、Back Dooor株式会社は、総額5300万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Back Dooorは、アスリート専用の推し活サービス「Back Dooor」を開発・…
外国人人材紹介サービス・グローバル人材紹介サービスを手がける「SUNNYDAY」が資本金を500万円から2,000万円に増資
2023年6月9日、SUNNYDAY株式会社は、資本金を500万円から2,000万円に増資したことを発表しました。 SUNNYDAYは、外国人人材紹介サービスや、グローバル人材紹介サービスを展開してい…
タレントの肖像をサブスクリプションモデルで提供する「ビジネスブースト」が提供開始
2022年10月24日、ナレッジスイート株式会社は、2022年10月24日よりナレッジスイート株式会社100%子会社であるブーストマーケティング株式会社を設立し、タレントテック事業を立ち上げることを発…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集