注目のスタートアップ

結婚式場探しサービス「トキハナ」などを運営する「リクシィ」が1.9億円調達

company

2023年7月13日、株式会社リクシィは、総額約1億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

リクシィは、新郎新婦と結婚式場をオンラインでマッチングするサービス「トキハナ」、結婚手続きのパーソナルサポートサービス「トキハナOne」、ブライダル業界向けコンサルティングサービス「リクシィブライダルコンサルティング」、ブライダル・不動産・人材・保険・旅行の営業経験者向け転職支援サービス「リクシィキャリア」などを手がけています。

「トキハナ」は、即決不要の最低価格保証、ドレス持ち込み自由などの特別な条件に対応した式場のみを紹介し、不透明な見積もり・不自由なドレス選び・持ち込み制限などの新郎新婦の不安をなくしています。

また、ウェディングプランナー経験者による無料パーソナルサポートをLINEやZoomを通じて提供しています。

結婚式場に対しては、成約率の高い顧客の集客を実現しています。

今回の資金は、「トキハナ」のプロダクト強化、全国展開、マーケティングに充当します。


若年層人口の減少により結婚する件数も減少が続いています。ピークだった1972年の婚姻件数は約110万組だったのですが、2018年には過去最低を更新し、約58.6万組にまで減少しています。

結婚式場の運営を主とするブライダル業界としては、結婚件数の減少は収益の低下に直結する大きな課題のひとつです。

さらにはコロナ禍によって結婚式を挙げるカップルが減少したこともあり、ブライダル業界ではこれまでのビジネスのあり方を見直す必要にかられています。

結婚式では、契約から実際の式まで数か月といった期間を必要とし、何度も打ち合わせを重ねます。そのため、当初の予定から予算が膨れ上がったとしても泣く泣く我慢をせざるを得なかったり、持ち込み料がかからないと言われていたものが実際は必要となったり、といったトラブルが発生しがちなことが問題となっています。

また、結婚式場によっては提携先のドレスショップやカメラマンの利用しか許されず、希望のドレスが着ることができなかったり、希望したカメラマンに撮影してもらえなかったりといったトラブルが発生することもよくあります。

こうした問題は利用する新郎新婦の満足度を非常に低下させることになります。しかし近年は、口コミなどによって結婚式場の情報が広く知れ渡るようになっているため、結婚式場ではこうした強引な取引を行うのではなく、顧客ファーストの対応を行うことが重要となっています。

「トキハナ」は、即決不要の最低価格保証、ドレス持ち込み自由などの特別な条件に対応した式場のみを紹介する、つまりトラブルの可能性のない式場を紹介することで安心できる式場選びを支援すると同時に、結婚式場の顧客満足度を重視した運営の実現を支援しています。

株式会社リクシィのコメント

このニュースを受けまして、株式会社リクシィ 代表取締役 安藤正樹氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

トキハナのプロダクト強化・全国展開・マーケティング投資に活用し、「消費者の負の解消」と「結婚式場の効率化」に寄与したいと考えております。

・今後の展望を教えてください。

少子化の脅威に備え、セールス偏重の業界構造をプロダクト偏重に変革し、結婚式非実施層を実施層に転換できるサービス開発を行うことで、ウェディングの市場規模拡大を目指します。

・読者へのメッセージをお願いします。

コロナの危機を乗り越え、文化と資本主義のルールが魔融合した結婚式業界を、ユーザーファーストに変革していく様をぜひ見届けていただき、結婚式を検討される際にはぜひトキハナを利用いただければありがたいなと思います。

ビジネスの大きな成長のためには戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が必要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるための方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ ウェディング トキハナ フォト フォトブック ブライダル リクシィ 冠婚葬祭 株式会社 結婚式 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
事業計画書とは?書き方の18ステップやメリットを解説!
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

CAEにAIと高性能計算技術を適用することでものづくりのプロセスを最適化する「科学計算総合研究所」が3億円調達
2021年11月17日、株式会社科学計算総合研究所(RICOS)は、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 CAE(Computer Aided Engineering)にAIと高性能計…
テレプレゼンスシステム「窓」を手がける「MUSVI」が資金調達
2024年5月23日、MUSVI株式会社は、日本政策金融公庫より資本性劣後ローンによる資金調達を実施したことを発表しました。 MUSVIは、テレプレゼンスシステム「窓」を開発・提供しています。 映像・…
植物のゲノム編集の標準技術化に取り組む「グランドグリーン」が5億円調達
2022年4月13日、グランドグリーン株式会社は、総額約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 グランドグリーンは、あらゆる作物・品種でゲノム編集技術を利用可能にするための標準技術化に取り組ん…
AIによるエントリーシート自動作成サービス「ES Maker」がリリース
2023年3月17日、Ann株式会社は、新サービス「ES Maker」を一般公開したことを発表しました。 「ES Maker」は、AIによってエントリーシートの見本を自動で作成するサービスです。 質問…
クラウド型システム開発プラットフォームを提供する「Hexabase」が「SOLIZE」から資金調達
2023年10月12日、株式会社Hexabaseは、SOLIZE株式会社のコーポレートベンチャーキャピタルから出資を受けたことを発表しました。 Hexabaseは、企業向けにモダンなWebシステム開発…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集