注目のスタートアップ

ゲノム編集iPS細胞を用いた難治性脳疾患に対する遺伝子細胞治療方法の実用化を目指す「iXgene」が6億円調達

company

2023年1月5日、株式会社iXgeneは、総額6億円の資金調達を実施したことを発表しました。

iXgeneは、ゲノム編集iPS細胞を用いた難治性脳疾患に対する遺伝子細胞治療方法の実用化を目指す慶應義塾大学医学部脳神経外科発ベンチャーです。

ゲノム編集により自殺遺伝子を導入したiPS細胞由来神経幹細胞を用いた脳腫瘍治療法の開発を進めています。

今回の資金調達により、脳腫瘍治療用途における非臨床試験を進め、ゲノム編集iPS由来神経幹細胞のファーストインヒューマン試験(ヒトを対象とした初めての臨床試験)を目指した開発を進めます。

iXgeneが治療法の実用化を目指す悪性神経膠腫(グリオーマ)は、原発性脳腫瘍のうち15〜20%を占める難治性の脳腫瘍です。

悪性神経膠腫の治療では、症状が悪化しないように外科手術によって腫瘍を摘出することが行われます。

しかし悪性神経膠腫は脳の表面ではなく脳の内側から発生し、さらに中央部に広がっていくため、外科手術によって完全に取り除くことが難しいという特徴があります。

さらに脳の奥にあるため薬物を届けることが難しく、根治のための治療法はいまだ確立されていません。

iPS細胞を用いた再生医療は、こうした難治性疾患の治療法として期待されていますが、iPS細胞自身が腫瘍を作り出してしまう課題を抱えており、iPS細胞を用いた再生医療の確立に時間がかかっています。

iXgeneは、自殺遺伝子(CD-UPRT)を導入したiPS細胞を分化させた神経幹細胞(NSC)を用いており、この自殺遺伝子を作動させることで細胞自身を死滅させることが可能であるため、安全性を高めたiPS細胞治療を実現できるとしています。

事業のさらなる成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ iPS細胞 ゲノム編集 医療 株式会社 細胞治療 脳疾患 資金調達 遺伝子
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「マネーコミュニケーションズ」が給与前払いサービス「プリポケ」において「立替払い型」プランの取扱いを開始
2020年12月21日、株式会社マネーコミュニケーションズは、給与前払いサービス「プリポケ」において、「立替払い型」プランの取扱いを開始することを発表しました。 「プリポケ」は、特定の給料日を待たずに…
「サイフューズ」が「太陽ホールディングス」と再生・細胞医療分野における包括的パートナーシップ契約を締結
2020年10月1日、株式会社サイフューズは、太陽ホールディングス株式会社との間で、2019年2月に締結した「資本業務提携に関する基本合意書」に基づき、再生・細胞医療分野における業務提携契約(包括的パ…
社会的インパクト投資・ソーシャル・レンディング・サービス運営の「クラウドクレジット」が資金調達へ
2020年12月16日、クラウドクレジット株式会社は、資金調達を実施することを発表しました。 引受先は、インベストメントLab株式会社で、払込は2021年初を予定しています。 クラウドクレジットは、貸…
建設業マッチングプラットフォーム提供の「ツクリンク」が3億円調達
2021年5月20日、ツクリンク株式会社は、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 登録料無料で利用できる建築業マッチングプラットフォーム「ツクリンク」を運営しています。 2021年3月…
オンライン・キャリア・トレーニング・サービス「POSIWILL CAREER」運営の「ポジウィル」が1.5億円調達
2020年10月5日、ポジウィル株式会社は、約1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、独立系ベンチャーキャピタルのSTRIVEです。 ポジウィルは、オンライン・キャリア・…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集