注目のスタートアップ

スタートアップ起業家専門の投資銀行事業を展開する「ファイナンス・プロデュース」が「JDSC」から資金調達・資本業務提携

company

2022年10月7日、株式会社ファイナンス・プロデュースは、株式会社JDSCからの資金調達と、戦略的な資本業務提携を決定したことを発表しました。

ファイナンス・プロデュースは、スタートアップ起業家専門の投資銀行事業を展開しています。

主に、スタートアップ企業側のセルサイドFA(ファイナンシャルアドバイザー)として、M&Aや大型IPOに向けた資本政策・資金調達の助言を行っています。

JDSCは、機械学習などを活用したアルゴリズムモジュールの開発・ライセンス提供や、ITシステム開発事業、データサイエンス関連のコンサルティング事業などを展開しています。

今回の提携は、ファイナンス・プロデュースのファイナンス関連案件において、JDSCがAI導入・データサイエンス活用・DX推進などのニーズを持つ顧客を獲得することや、JDSCが持つAI・データサイエンス案件に関連する出資・買収・アライアンスなどのニーズをファイナンス・プロデュースが獲得するなど、双方の顧客を経由したクロスセル案件のシナジー創出を見込んでいます。

VCなどの投資家から資金を調達するスタートアップは、EXIT戦略を考えることが欠かせないといわれます。

EXITとは、出資者(創業者・VC・エンジェル投資家など)が投資してきた資金を回収することであり、EXIT戦略とはその方法や筋道のことです。

スタートアップがとるEXIT戦略には主に、IPO(新規公開株、上場)と、M&Aの2種類があります。

IPOは、EXIT後も創業者・経営者が自社の事業に携わりたい場合などで選択され、M&Aは事業売却によって手にした資金で新たに事業を起こしたい場合などに選択されます。

またM&AはEXIT戦略以外としても、財務基盤の強化や事業拡大を目的に実施することも増えてきています。スタートアップは実績に乏しいことが多く、銀行からの融資を受けにくいことから財務基盤が不安定になりがちであるため、大企業などの事業会社とスタートアップのM&Aは有効な手段のひとつとして注目されています。

さらに大企業にとっても、革新的な事業を展開するスタートアップは事業多角化や自社事業の成長にとっても重要なことであり、外部ノウハウを取り入れるオープンイノベーションとしてM&Aを実施する例も増えてきています。

しかし、IPO、M&Aのいずれにしてもファイナンスに関する専門的な知識が必要となります。多くの起業家はファイナンスの専門家ではないため、IPO・M&Aの戦略や実行を支援してくれる企業・組織のニーズが高まっています。

中でもスタートアップに特化して支援を行う企業・組織はまだ数が多くありません。ファイナンス・プロデュースはスタートアップと大企業間のM&Aや資本業務提携などのアドバイザリー事業を展開し、スタートアップM&Aの規模化と質の向上に貢献しています。

株式会社ファイナンス・プロデュースのコメント

このニュースを受けまして、株式会社ファイナンス・プロデュース 共同創業者 / Co-Founder 松井克成氏よりコメントが届きました。

・今回の資本業務提携の目的は何ですか?

目的は、事業成長を加速させるためです。

具体的には、人材採用や財務基盤の強化と、AI・データサイエンスの知見を活用した取り組みの強化です。

・今後の展望を教えてください。

「スタートアップM&Aの規模化と質の向上」というスタートアップ業界のボトルネック解消を通じ、1兆円規模の事業創造に貢献することです。

・読者へのメッセージをお願いします。

スタートアップM&Aマガジンもご参考です。
https://note.com/ncorn/m/ma919bb6ff4d7

その中でも特に、スタートアップM&Aの規模化と質の向上、というテーマについては、こちらの記事がご参考です。
https://note.com/ncorn/n/naae5faeb1fbe?magazine_key=ma919bb6ff4d7

M&Aは財務基盤の強化やEXIT戦略として重要です。M&Aを成功させるには、早期から戦略を立て、企業の基盤を整備することが重要だといわれています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、M&Aのメリットや成功パターンについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI FA IPO JDSC M&A スタートアップ データ データサイエンス ファイナンシャルアドバイザー ファイナンス・プロデュース 資本政策 資本業務提携 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「デジタルレシピ」がMAツール「Lステップ」を提供する「Maneql」にGPT-4を用いたAI開発を支援する「Catchy プロンプト」を提供
2023年5月30日、株式会社デジタルレシピは、株式会社Maneqlに対し、「Catchy プロンプト」の提供を開始したことを発表しました。 「Catchy プロンプト」は、月額50万円でGPT-4を…
医師専用オンライン専門医相談サービス「E-コンサル」を提供する「Medii」が資金調達
2024年3月14日、株式会社Mediiは、資金調達を実施したことを発表しました。 Mediiは、医師専用オンライン専門医相談サービス「E-コンサル」を提供しています。 主治医が抱える難渋症例を信頼で…
細胞ファイバー技術を利用した細胞量産技術を開発する「セルファイバ」が8.3億円調達
2023年11月9日、株式会社セルファイバは、総額約8億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 セルファイバは、細胞ファイバー技術を利用した細胞量産技術を開発する東京大学発スタートアッ…
遺伝子治療による視覚再生の早期実用化を目指す「レストアビジョン」が12.7億円調達
2023年6月5日、株式会社レストアビジョンは、総額12億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 レストアビジョンは、慶應義塾大学医学部と名古屋工業大学の共同研究成果をもとに、2016…
インフルエンサー・プラットフォーム事業の「WoW JAPAN」とインフルエンサー・マーケティングの「リグラフィティ」が業務提携
2020年10月12日、株式会社WoW JAPANと、株式会社リグラフィティは、2020年10月2日に業務提携したことを発表しました。 WoW JAPANは、インフルエンサーとブランドをマッチングする…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】