注目のスタートアップ

建設業向け3Dスキャンアプリ「Scanat」提供の「nat」が8,000万円調達

company

2022年4月6日、nat株式会社は、総額約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

natは、建設業向け3Dスキャンアプリ「Scanat」を提供しています。

iPhone/iPadに搭載されたLiDAR(光を用いたリモートセンシング技術)により、高精度に対象物をスキャンしデータを作成できるアプリです。

見積もりの作成に必要な現場での調査業務など、計測作業を大幅に効率化することを目的としています。

今回の資金は、営業・エンジニア人材の採用強化に充当されます。

2020年に発売されたiPhone12 Pro/Max(とそれ以降のiPhone)には、LiDARというリモートセンシング技術が搭載されています。

LiDARとは、光を放ち、その光が跳ね返ってくるまでの時間によって物体までの距離・形状を計測するという技術で、解像度が高く計測がスピーディであることを特徴としています。スマートフォンに搭載できるほど小型化が進み、建設現場でも空間のデータを取得するために活用が推進されるなど、様々な領域で注目を集めています。

この技術によって対象物をスキャンした場合、色と座標によって表される点群データを取得することができます。このデータには「面」の情報がないのですが、これを補う作業により3Dモデルを比較的楽に作成することができます。

建設業では、施工・管理の効率化のために、BIM/CIM(Building/Construction Information Modeling, Management)というシステムが推進されています。

BIM/CIMとはコンピューター上に現実と同じ建物の3Dモデルを立ち上げ、各部材の仕様・サイズをはじめ、設計から施工までの各工程において必要な情報を可視化・管理するシステムです。以前まで3Dモデルの作成は多くのコストがかかっていたせいで普及が遅れていたのですが、LiDARによってBIM/CIMで活用できる3Dモデルを楽に作成できるという環境が整ってきました。

このことから、建設業では大きく注目されており、手持ちのデバイスを活用できるということもあり、今後爆発的に普及していく可能性があります。

効率化はどの業界でも大きな課題となっています。創業期は最新のシステムを導入できる機会でもあるため、自社に合ったシステム・ツールを選定・導入するとよいでしょう。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ 3D LiDAR アプリ スキャン リモート・センシング 建設 建設業 技術 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

アスタチン(At-211)創薬の社会実装を目指す「アルファフュージョン」が4.5億円調達
2023年3月7日、アルファフュージョン株式会社は、総額4億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アルファフュージョンは、大阪大学及び科学技術振興機構(JST)産学共創プラットフォー…
産業向けドローン・サービス提供の「テラドローン」が15.1億円調達
2021年2月15日、テラドローン株式会社は、総額15億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 空撮、測量、点検、データ分析、運行管理などの産業向けドローン・サービスを提供しています。…
ナレッジ共有ツール「Qast」運営の「any」が6,500万円調達
2020年4月2日、any株式会社は、総額6,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 社内のナレッジ共有ツール「Qast(キャスト)」を運営しています。 Q&AとWikiにより、社内のナレ…
上質な体験を提供する予約ECサービス「Otonami」を展開する「Japan Culture and Technology」が「クレディセゾン」と資本業務提携
2023年2月1日、Japan Culture and Technology株式会社は、株式会社クレディセゾンと資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 Japan Culture and Te…
AIベンチャーの「HACARUS」が産業用画像処理サービスを提供する台湾の「G4」と戦略的パートナーシップを締結 台湾市場に参入
2021年4月21日、株式会社HACARUSは、G4と戦略的パートナーシップを締結し、台湾市場に参入することを発表しました。 G4は、台湾・台北に拠点を構え、産業用画像処理サービスを提供しています。 …

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集