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日本酒メニュー作成システム運営の「SAKELOGY」が4,200万円調達

2019年6月26日、株式会社SAKLEOGYは、総額4,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。

日本酒メニューの作成システム「SAKELOGY(サケロジー)」を開発・運営しています。

飲食店・小売店が、自店舗の日本酒銘柄のメニューを簡単に作成することができるツールです。

顧客は、スマホ・タブレットを使って、店が提供する日本酒にあった飲み方や、肴を選ぶことができます。また、ワン・タップで英語表示に切り替えることができるため、外国人観光客に対応することもできます。

飲み方の提案から入っているのが面白いですね。資金調達の顔ぶれを見ると、公共系・地場密着のイメージです。日本酒のマーケットを拡張できるか鍵となりそうです。海外では、ワインのような感覚で日本酒がうけており、テクノロジーの活用で飲み方の提案の幅が広がって日本酒の消費が増えると良いですね。

株式会社SAKLEOGY 代表コメント

今回のニュースにつきまして、株式会社SAKLEOGY代表の星野 翠氏よりコメントが届きました!

星野 翠(ほしの みどり)
大阪大学外国語学部卒、グロービス経営大学院修士課程終了(MBA)
インドのソーラーテック系のベンチャー企業、外資系製薬会社を経て2016年に株式会社ななつぼしを起業。民泊の運営事業をスタートさせ、1年間で1000人以上の訪日外国人をお迎えし、優良ホストとして認定される。しかし同年に民泊新法の制定にともない撤退。
日本酒を飲みたい外国人が増加する一方で、英語で日本酒の説明をすることに課題を抱える飲食店が大多数で、インバウンドのチャンスを逃していることに着目。プログラミングをゼロから勉強し、飲食店向けに英語の日本酒メニューを簡単に作成できるwebサービス「SAKELOGY」の開発をはじめる。外貨が地方に行き渡るビジネスモデルが評価され、大阪、京都、奈良をはじめ、日本全国規模のビジネスプランコンテストで受賞。現在、石川県を皮切りに、全国展開をすすめている。
ーこの事業を始めた経緯を教えてください

星野:実は、はじめから日本酒に詳しかったわけではありません。
SAKELOGYを始める前は、大阪で民泊事業を運営していました。

その時期は海外のゲストと一緒に食事に行く機会が多かったのですが、ある日、大阪のソウルフードでもあるお好み焼きを食べに行ったとき、ゲストがビールではなく日本酒に興味を示しました。

お好み焼きにはビールでしょう、とも思いましたが、せっかくなので日本酒を注文することになりました。
しかしメニューをみても、どれがいいのかサッパリ分からなかったので、大阪のお酒を注文してみることに。すると、鉄板の上に垂れ落ちて濃厚さが増したソースの甘じょっぱさと、大阪のお酒の旨味と力強さの相性が想像以上によく、私自身が驚きを感じたという原体験があります。

その後、日本酒に詳しい知り合いから、日本酒は造られたその土地の料理と相性が良いことなどをレクチャーしてもらい、日本酒選びのヒントを学ぶようになりました。

ちょっとした知識とルールを知ることで、日本酒選びはうまくいきます。まして今は手元にスマホがある時代です。頭を使わずとも、美味しい日本酒にめぐり合えるシステムがあれば、日本人・外国人問わず、日本酒の世界の敷居が低くなると確信したのが、SAKELOGYの構想のはじまりです。

ー今回の資金調達について、どのような反響がありましたか?

星野:2点あります。ひとつめは、資金調達をきっかけとしてメディアが事業を取り上げてくださり、顧客訪問がしやすくなったことです。それまでは、無名の会社ということでアポイントを取るのに苦労しておりました。特に北國新聞に掲載された記事では、北陸地方で「読みました」と言っていただく機会がとても増えました。

ふたつめは、新規顧客の開拓です。Webから直接申し込みをしてくださるお客様が増加したことに加え、業務提携の相談などもいただくようになり、反響は大きいと感じています。

ー今後どのような事業展開をしていきたいと考えているか、教えてください

星野:まずは石川県を足掛かりにして、地域の方に支えられながら進めている事業ですが、今後は石川県以外での都道府県と、海外も視野に入れ、エリアを拡大してサービスを展開していきます。
そして、日本酒を扱う飲食店だけではなく、SAKELOGYのデータベースを必要としている小売店・蔵元向けのサービスを開発し、日本酒にかかわるすべての人を笑顔にしたいと考えています。

カテゴリ 有望企業
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