ライブコマースとは?注目の理由と導入の手順

創業手帳

ライブコマースで売上アップを目指す!ECサイトとライブ配信を導入するヒント


近年では、ライブコマースが話題となっています。
インターネットを通しての販売促進方法のひとつとして取り入れられることの多いライブコマースは、昨今の消費者の生活様式や技術の発展などにより、認知度を高めています。

ECサイトを手掛ける事業者にとって、ライブコマースは今後の事業成長の鍵となる可能性を秘めた手法です。
ライブコマースの注目の理由と導入手順を紹介するため、自社の商品を売り出す手段として導入を検討してみましょう。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください。

ライブコマースとは


ライブコマースは、新しい対面型のコミュニケーションツールを使った販売形式です。インターネットを通じて利用できるため、広い範囲のユーザーにアプローチできます。
ライブコマースは近年注目され始めた新しい手法ですが、日本でも関連アプリがリリースされたり、タレントやインフルエンサーなどが配信したりして盛り上がりを見せています。

ライブコマースの仕組み

ライブコマースは、タレントやインフルエンサーなどがライブ配信し、ユーザーとコミュニケーションしながら商品を販売する販促手法です。
ライブ配信ツールと電子商取引を組み合わせたもので、企業のホームページやSNSで配信告知を行い、配信プラットフォームでライブ配信と販売を行います。

ユーザーはライブ動画を見ながら、リアルタイムで直接質問やコメントできます。
テレビショッピングのようでもありますが、ライブコマースはコミュニケーションが一方通行ではありません。
そのため、より深く商品を知ることができ、購買にもつながりやすくなります。

ライブコマースの認知率

ライブコマースの日本での認知率はまだそれほど高くありません。マイボイスコム株式会社のデータでは、ライブコマースの認知率は2割程度に留まりました。
その内訳も、聞いたことがある程度の人が多くなっています。

しかし、中国など海外市場では、着実にユーザーを増やしており、市場規模も年々拡大中です。
日本でも大手アパレルや百貨店などの参入により、今後拡大する可能性が見えています。

ライブコマースが注目されている理由


ライブコマースが近年注目されているのは、国内外の情勢や需要がマッチしたことが関係しています。
ライブコマースへ注目が集まった背景と期待されている点について、知っておきましょう。

新型コロナウイルスによるリアルイベントの減少

ライブコマースが注目されている理由のひとつには、リアルイベントの中止や延期による減少があります。
新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年以来多くのイベントが開催中止、または延期となりました。
消費者は実店舗へと出向きにくくなり、オンラインショッピングに目を向け始めます。

こうした巣ごもり消費の拡大により、多くの企業はEC事業に乗り出し、さらに動画配信によるライブコマースの導入にも注目し出しました。
実際に、大手百貨店などの中にもライブコマースをいち早く取り入れ、成果を出したお店があります。

海外ですでに急成長

ライブコマースにこれからの販促手法としての価値を見い出しているのは、すでに海外ではライブコマース市場が成長しているためでもあります。
特に、ライブコマースの先駆けとなる中国市場は急成長を遂げています。

中国ではSNSの利用率の高さから、すでにインフルエンサーを使った販促が進められてきました。
そこにライブコマースという手法はマッチし、さらにコミュニケーションを取れる付加価値が消費者の心を掴んだといわれています。

日本国内ではまだまだ認知度も低いライブコマースですが、中国での成功事例を参考にライブコマースを導入する企業は増えてくることが予想されています。

従来のECの課題解決が期待

ライブコマースには、これまでのEC販売の課題解決が可能になるという期待も寄せられています。
ECサイトではこれまで、商品に触れられないため、購入に不安を持つ人も多くみられました。

しかし、ライブコマースでは、ライブ配信者が使用感や感想を伝えることで実物の使用感のイメージが沸きやすくなり、実際に見たり触れたりしたような感覚を得られます。
ライブのため、配信中に質問でき、不安な点をその場で解消できます。

ライブ配信がトレンドとして注目

ライブコマースへの注目の高まりは、リアルイベントの減少と同時に起こったライブ配信の盛り上がりにも起因しています。
InstagramやFacebookなどをはじめとして、ライブ配信機能を持つツールが増え、SNSを活用した動画配信が盛り上がりを見せました。
臨場感あふれ、リアルタイムのコミュニケーションができるライブ配信は、新感覚の楽しみ方としてユーザーの心を掴んでいます。

ライブコマースのメリットと注意点


ライブコマースを自社ECに取り入れる際には、期待するメリットと起こりえるリスクについて知っておきましょう。
ライブコマースは今後の発展も期待でき、メリットも多そうに思えますが、使い方を誤ると失敗に終わることも考えられます。

ライブコマースを計画する際には、メリットが自社の目的に適しているか検討し、注意点を押さえて準備してください。

ライブコマースのメリット

ライブコマースのメリットには、オンラインの良さやライブ配信の良さなどを反映した点が多くあります。
実店舗からESサイトへ移行する場合も、すでにあるESサイトにライブコマースを取り入れる際も、どちらもメリットを享受できるでしょう。

ライブ独特のコミュニケーション

ライブコマースのメリットのひとつは、ライブだからこそ可能になったリアルタイムでの双方向のコミュニケーションです。
ライブ動画配信中は、動画配信者は自分の意見を発信するだけでなく、視聴者から来たコメントを読み、それに回答することも可能です。

視聴者側は、商品の使用感について気になる点を尋ねられ、より実物のイメージを実感できます。
その場で気になる点を解消し、購入へと進められるため、離脱する人を減らせます。

ユーザーの購入体験の向上

ライブ感のあるコミュニケーションによって購買体験を向上させられることもライブコマースのメリットです。
視聴者と配信者がコミュニケーションを取り合うことで、実際の店舗での購入に近い満足感を得られます。

ライブ配信中に購入を決めた視聴者に対して配信者が感謝の意を示すことなども可能です。配信者への親しみや愛着によって、商品への思い入れも生まれます。

新たな購買層の開拓

有名なタレントやインフルエンサーなどを配信者として起用することで、配信者のファンやフォロワーにも商品を見てもらうチャンスが得られます。
こうした新しい購買層を開拓できる点も、ライブコマースのメリットのひとつです。
従来のやり方では商品に興味を持たなかったであろう購買層に対しても商品を訴求し、販路を広げられます。

ユーザーのニーズの獲得

ライブコマースのメリットは、インターネット販売の課題を解消し、販路を広げて販売数を増やすだけに留まりません。
ライブコマースでは、視聴者とコミュニケーションを密に行うことでユーザーのニーズを掴むことも可能です。

ライブ配信では、ユーザーからの質問や商品に対する要望なども寄せられます。それに基づいて、動画配信の内容やECサイトの商品ページの内容を改善可能です。
また、カラーやサイズなどの要望があれば、商品開発にも活かせます。

ネガティブな意見も出てくるかもしれませんが、それらをユーザーのニーズとして活かせば、より顧客満足度を高められる可能性があります。

ライブコマースの注意点

ライブコマースにはこれまでの販売手法にはないメリットがあります。
しかし、ライブコマースのメリットを得るためには、様々な面で注意深く準備を進めていかなければなりません。
ライブコマースを成功に導くために知っておくべき注意点を紹介します。

手間やコストがかかる

ライブコマースの実施には手間やコストがかかります。ライブ動画を配信するためには、機材やスタッフの準備、商品を紹介する配信者選びや台本作りなどが必要です。
ライブコマースをスタートさせるためには様々な準備工程があり、自社スタッフを起用しない場合には外注の費用もかかります。

近年では、アプリひとつ、スマートフォン1台で動画配信も可能です。
ライブコマースの配信サポートやインフルエンサーなどを使えば、コストはかかりますが、手間を省いて質の高い配信を作るのも選択肢のひとつとなるでしょう。
自社の計画やスタッフ、機材の質なども踏まえて、より良いスタイルで実施することが必要です。

配信中に視聴者を集めなければならない

ライブコマースを成功させるためには、ライブ動画配信を見てくれる視聴者を集めなければいけません。
ライブ動画であるため、リアルタイムで視聴者を集め、閲覧してもらうことが必要です。

ECサイトへの集客では、SEO対策などで長期的に集客していけます。しかし、ライブコマースでは、ライブ動画配信中という短期間の集客が重要です。
ライブコマースでの効果的な集客方法に、SNSやメールマガジンなどで配信の数日前から繰り返し告知していく方法があります。
こうした集客施策も、ライブコマースの計画では検討が欠かせません。

配信者の人気に左右される

ライブコマースの集客や販促の効果は、ライブ動画を配信する人の人気や知名度に左右されやすい面があります。
ライブコマースでは、商品に興味のある人だけでなく、配信者のファンなども集まります。そこから商品に関心を持ってもらうことも、ライブコマースの魅力です。

しかし、ライブ配信者に集客力がなかった場合には、思ったような効果が得られないこともあります。
そのため、配信者選びが難しく、消費者の興味やトレンドに疎いと失敗しやすくなります。

配信トラブルのリスクがある

ライブコマースでは、ライブ動画配信中に想定外のトラブルが起こる恐れがあります。
ライブコマースの動画配信はリアルタイムの生放送であり、流される動画は編集できません。
そのため、不慮のトラブルがあった場合も視聴者に見られることになります。

動画配信では、配信者のコメントのミスをはじめ、機材トラブル、通信回線のトラブルなどで配信が止まってしまうリスクなどが考えられます。
こうしたトラブルも、視聴者が離れ、期待した効果が得られなくなる要因のひとつです。

そのため、スタッフや機材の準備の段階でリスクを抑える対策を講じることが必要です。
通信トラブルや機材の故障など、防ぎにくい場合もありますが、配信者との綿密な打ち合わせやリハーサル、配信テストなどで最大限の予防をしてください。

ライブコマースを導入する手順


ライブコマースを導入するためには、十分な計画と準備が必要です。
ライブコマースを導入する際には事前に検討すべきことも多いため、手順に沿って必要な準備内容を把握しておきましょう。

プラットフォームを選ぶ

ライブコマースでは、ライブ動画の配信プラットフォームを選ぶことが必要です。ライブコマースで使うプラットフォームは、バリエーションが豊富に揃っています。
プラットフォームによって利用できる機能や使い方が異なるため、自社に合うものを選んでください。

主なアプリ・ツール

ライブコマースで利用できる主なアプリやツールには、ライブ動画配信に特化したSNSや、ライブコマース機能を持ったECモールなどがあります。
自社のEC事業に合わせて欲しい機能を持つサービスを利用しましょう。

動画アプリやツールとしては、「YouTube」・「Facebook」・「Instagram」・「LINE LIVE」があります。利用者数やインフルエンサーの充実度などで選びましょう。

ライブコマースのできるECモールには、「Yahoo!ショッピング」・「au PAY マーケット」が揃っています。
また、「HansUP(ハンズアップ)」というライブコマース専門サービスもあります。

配信者を選ぶ

ライブコマースでは、配信者によって効果に差が出ることが多いため、人選は重要です。
タレントやインフルエンサーを選ぶか、自社スタッフなどが配信するか、配信者としての適性や商品との相性、コスト感による選定が必要です。

タレントやインフルエンサーの場合にはその人気にあやかることもできますが、社員が出演すればコストダウンしながら配信頻度を上げられます。
また、タレントやインフルエンサーを起用する際も、商品のターゲット層に合う人、実際に商品を使っている人など、人気だけでない選別が必要です。

購入動線を整備する

ライブコマースでは、最終的に購買に結びつけることが大切です。ライブ配信中や配信後にスムーズに視聴者を購入まで導ける購入動線を整備しましょう。
視聴者限定セールや特典を実施するのであれば、ECサイトにも専用ページの設置が必要です。

商品を選ぶ

ライブコマースを実施する際には、動画で取り上げるのに適した商品を選ぶことも大切です。
自社商品やサービスとライブコマースとの相性を見極めてください。
これまでの実績としてはアパレルやコスメなどが目立ちますが、商品を限定せずに可能性を検討することも必要です。

ライブコマースと相性の良い商品の特徴

ライブコマースと特に相性の良い商品としては、アパレル・コスメ・家電・食品などがあります。
また、そのほかにも、動画を用いたほうが使用感や使い方がわかりやすい、10代や20代などの若い世代をターゲットとした商品もライブコマースに向いています。

また、生産者から消費者に直接販売するケースや旅行などの体験するサービスもライブコマースが効果を発揮するかもしれません。
単価は数千円~1万円程度と、動画配信中や配信後に購入を決められる価格帯が良いでしょう。

まとめ

ライブコマースは、近年の社会情勢やライフスタイルの影響を受け、注目され始めた販促手法です。
日本ではまだ始まったばかりですが、今後認知度の上昇で外せない販促方法になっていく可能性があります。

ライブコマース実施の際に注意すべき点もありますが、ライブコマースでなければ得られないメリットもあります。
自社のEC事業に課題を抱えている、これまで以上に売上を拡大したい場合には、新しい一手にライブコマースの導入を検討してみましょう。

創業手帳の冊子版(無料)は、ビジネスツールや事業計画など起業前後に必要な情報を掲載しています。起業間もない時期のサポートにぜひお役立てください。
関連記事
Z世代とは?X・Y世代とどう違う?特徴や消費行動など解説
消費行動の流行を学び、ビジネスに活かそう!

(編集:創業手帳編集部)

補助金ガイド
このカテゴリでみんなが読んでいる記事
この記事に関連するタグ
創業時に役立つサービス特集
リアルタイムPVランキングトップ3
カテゴリーから記事を探す
マーケティング担当・広告代理店のご担当者様へ