ランサーズ社員自らが実践する「新しい働き方」
ランサーズ株式会社代表取締役社長 秋好陽介氏インタビュー
インターネットを通じて、フリーランスの働き手と企業などの依頼者をつなぐ「クラウドソーシング」。
デザイナーやエンジニア、ライターなどのフリーランスのほか、子育てで仕事を中断している主婦や本業以外に余力のある会社員などに向けて業務委託の仕事を紹介するランサーズでは、社内にもサービスを利用する人の立場が分かる社員が多いという。
どのような社風の中でその感覚が育まれているのでしょうか。
集団を率いるランサーズ株式会社代表取締役社長の秋好陽介氏に話を伺いました。
1981年大阪府生まれ。大学在学中にインターネット関連のベンチャービジネスを起こし、卒業と同時にニフティ株式会社に入社。
複数のインターネットサービスの企画運営を担当する中で個人と法人のマッチングサービスを思い立ち、2008年4月に株式会社リート(現ランサーズ株式会社)を創業。
同年12月、インターネットを通じてフリーランスの働き手と企業をつなぐクラウドソーシングサービス「Lancers(ランサーズ)」の提供を開始し、国内最大規模のサービスに育て上げた。
自ら「新しい働き方」を実践している多様な集団
秋好:真面目かもしれないですね。
エンジニア文化なので、そういう人が多いのかな。
職能集団というかクリエイティブというか、個が尖った人が多いですね。
社長経験者は自分を含めて5人ぐらいいますし、他の会社で役員をやっていた人も10人ぐらいいます。
他にもクリエイティブ1本で食べていましたというお母さんや、弁護士をやっていた社員とか。
ただただ新しい働き方を作りたい、という想いを持った職能集団がランサーズです。
秋好:そうですね。
フリーランス経験者も大勢いますし、もともとランサーとして働いていた人も多いですね。
スタッフには楽しく自由に働いて欲しいという想いから、いろいろな働き方を用意しています。
全社員の3分の1を占めるユーザーのサポート担当の中にはテレワーク(在宅勤務)の人もいますし、普段は新潟に住んでいて2カ月に1回ぐらい渋谷の本社に来る社員がいたり、鎌倉で働いている人もいたりします。
ランサーズは自ら「新しい働き方」を実践している多様な集団ですね。
福利厚生面でも、残業する人への夕食代の支給や、他部署の人同士の食事代の支給などいろいろと考えています。
家のような環境づくり
秋好:一番重視していることは働きやすさです。
家に帰って来たようにくつろいで働けるスペース。
以前構えていた鎌倉のオフィスは海もあって山もあるという環境だったので、その雰囲気を再現しています。
デザインはウッディなテイストで統一していますが、そのあたりも鎌倉のオフィスに少し似ているかもしれません。
ちなみに、ミーティングスペースには僕自身がこれまで関わってきた縁のある場所の地名(鎌倉、創業地の川崎など)を付けています。
ランサーズの成長の仕方
秋好:最近は全社会議が堅い企業のようになってきてしまっているので、もう少し面白コンテンツを入れたいなと思っています。
例えばイベントなんかだと壇上でセッションを行いますよね。
あれの社員版とか。
社員が3人ぐらい出て何かのテーマでセッションしたり、そういう面白いコンテンツを全社会議に入れていくと、テンションが上がるじゃないですか。
会議に出たら目線が上がるような、ワクワクする全社会議をしたいですね。
秋好:ランサーズはありがたいことにすごく成長していて、この1年で社員数が50人から100人以上に増えました。
ビジネス自体も成長していますが、個人の能力を1年で2倍に伸ばすことは難しい。
なので、今後は個人の能力も2倍になるような人材育成をやっていきたいと考えています。
社内研修も多少はありますが、成長というのはやはり仕事をやることでしかなしえません。
そのためには、その人にとって適切な刺激的な仕事を与えていくことが必要になってきます。
300%の能力がないとできない仕事というのはキツいですが、自分の能力に対して130%ぐらいの仕事であれば一番成長できる。
そのぐらいの仕事ができると個人にとってもハッピーだと思うんです。
楽しく成長して世の中のためにもなるという、そういう会社にできたらと思っています。
(取材先:ランサーズ株式会社)
(創業手帳編集部)
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