個人事業主が集客するには?おすすめの方法10選と成功に導くポイントを解説

創業手帳

個人事業主が集客を成功させるには、自身に合った方法を選択すること


事業を営む個人事業主には様々な悩みや課題が付きものですが、そのひとつに集客が挙げられます。大手企業のように集客ができず、売上げに伸び悩んでいる人もいるでしょう。
個人事業主が集客を成功させるためには、数ある手法から自分に合った方法を選ぶことです。

そこで今回は、個人事業主が抱えやすい集客の悩みや成功に導くポイント、おすすめの手法をご紹介します。
自分に合った集客方法を見つけて売上げアップを目指したい方は、ぜひ参考にしてください。

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個人事業主が抱える集客の悩み


集客に関する悩みといってもその内容は様々あり、個人事業主ごとに悩んでいることは異なります。具体的にどのような悩みが挙げられるのかご紹介します。

集客に使える予算が限られている

集客というと広告を出稿して宣伝していくのが一般的です。その場合、広告を出し続ける限り、広告宣伝費が発生します。
金銭的な体力がある企業であれば、毎月予算を組んで広告を出稿できます。しかし、個人事業主は体力が少なく、毎月の広告宣伝費にかけられる予算が限定されがちです。

また、広告を出したからといって確実に集客できるわけではありません。そのため、無理に広告宣伝費を出そうとすればリスクのほうが大きくなる恐れがあります。
広告宣伝費を抑えて集客する方法もありますが、そのやり方がわからず、コストを軽減できないケースもあります。

どのような集客方法があるかわからない

事業を営む個人事業主であっても、ビジネスに関するすべての知識や情報を熟知している人はそう多くありません。
集客の重要性は理解していても、その多様な手段がわからず、効果的な集客ができていないこともあります。

また、本やインターネットなどで知識を得た集客方法を試したものの、結局どれが一番適しているのかわからないというケースもあります。
簡単に情報を集められるようになりましたが、情報に振り回されて最善な集客方法を選択できていない個人事業主も多いです。

大手よりも狭いエリアでしか対応ができない

個人事業主は事業規模が大手企業に劣る傾向にあり、集客も狭いエリアでしか対応できません。
大手企業は各地に複数の店舗や支店などを設置でき、広範囲にわたって営業やサービスの提供が可能です。

それに対して個人事業主は、ひとつの地域に店舗や事務所を1カ所構えるので精一杯というケースがほとんどです。
対応エリアが広ければ、それだけ集客力も大きくなります。しかし、対応エリアが限定されるとよほど、集客が難しくなる可能性が高いです。
また、個人事業主と企業では後者のほうが社会的信用度は高いです。信用力にも違いがあるというのも集客のしづらさにつながっています。

ほかの業務に時間を取られてしまう

個人事業主は基本的に、本来の業務から顧客の対応、事務作業などすべて自分で行うことになります。
ほかの業務に時間を追われ、集客や宣伝のための情報発信を行う時間がとれないというケースは多いです。

集客活動は継続的に情報発信していく必要があります。そのため、限られた時間で継続的に宣伝していける方法を検討することが求められます。

個人事業主が集客を成功させるためのポイント


自分に合った集客方法を選択する前に、集客を成功に導くためのポイントを知っておくことも大切です。ここで、集客活動をする際に押さえておくべきポイントをご紹介します。

ターゲット層を明確にする

まずは集客するターゲットを明確にすることが大切です。
商品やサービスに合うターゲットを定めていない状態で集客を行っても、顧客になってくれる人を集めることができません。
ターゲットを設定することで、商品・サービスを利用してくる顧客像を明確にできます。

ただターゲットを設定するのではなく、ペルソナを設定するのがおすすめです。
ペルソナでは年齢や性別、居住地、興味関心など詳細に設定します。これによって、より具体的な顧客像を持った上で集客戦略を考えられるようになります。

大手企業に対抗する形を取らない

大手企業に対抗するような集客をするのは避けてください。大手企業は十分な予算をかけて集客できます。
知名度も信用度も勝ることが多いので、大手企業に対抗しようとしても勝算は低いといえます。
そのため、大手企業が目を向けていない土俵で堅実に集客するのがおすすめです。

例えば、個人事業主は親近感や顧客へのフォローの手厚さ、決済の早さなどが強みです。大手にはない強みをアピールすることで、一定層の顧客に刺さる可能性があります。
また、自分と同じ規模の競合がいる場所で集客したほうが勝算はあります。ただし、競合と差別化を図っていかないと競合に埋もれてしまう可能性があるので注意が必要です。

利益だけを優先しない

集客は利益を得るために大切な活動ですが、利益だけを優先した考えにならないように注意してください。
利益のことばかり考えると、押し売り感のある宣伝や広告になってしまう可能性があります。

例えば、「AとBはセットでお得なので買うべき!」という宣伝は、押し売り感が強く出てしまい、購買意欲を低下させる恐れがあります。
それに対して「Aを購入される方はBもおすすめです」としたほうが、ユーザーにお得な情報を伝えている印象になるので、Bの商品に対して興味を持つ人が出る可能性が高いです。

ユーザーの満足度を高めることを優先したほうが集客につながりやすく、結果的に利益の向上にもつながります。

顧客と積極的にコミュニケーションを取る

予算が限定される個人事業主の場合、一度に多くの顧客を集めることは困難です。そのため、まずは身近な顧客を大切にするようにしてください。

顧客と積極的にコミュニケーションを取ることで、親近感を持ってもらえたり、信頼関係が構築されたりします。
愛着を持ってもらえればリピーターとなってくれる可能性が高いです。

信頼関係が構築されると、自主的に家族や友人などに紹介したり、口コミを広めたりしてくれる顧客も少なくありません。
それによって、少ないコストや手間で安定して集客ができるようになる可能性があります。

反対にコミュニケーションを疎かにすると顧客が離れてしまう恐れがあるので、注意が必要です。

個人事業主におすすめの集客方法【10選】


個人事業主でもできる集客方法はいろいろあります。どの集客方法が合っているのかは、予算や業種、ターゲット層などで変わってきます。
ここで、個人事業主におすすめの集客方法を10選ご紹介するので、参考にしてください。

ホームページ

看板となるホームページを作成すれば、Webから集客ができます。パソコンやスマートフォンの普及によって、Webから情報収集する人が増えました。
そのため、商品購入やサービスの利用を検討する際にホームページをチェックするユーザーは多いので、ホームページは集客に有効なツールです。

事業内容や商品・サービスの情報、運営者の情報などがしっかり作り込まれたホームページは、ユーザーからの信用度が高まりやすいメリットがあります。
ただし、単純にホームページを作れば良いというわけではなく、検索結果で上位に表示されるようにSEO対策も行う必要があります。
ほかの集客方法を組み合わせてアクセス数を増やすこと、定期的に更新して情報をアップデートし続けることも大切です。

SNS

X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSで宣伝していく方法もあります。SNSは基本的に無料で利用できるので、少ないコストで集客することが可能です。
予算に余裕があれば、SNS上に広告の発信もでき、ターゲティングによって特定のユーザー層に広告を表示させることができます。

SNSは画像や動画を掲載できるので、商品やお店の雰囲気などユーザーにとって有益な情報を発信することが可能です。
ユニークな投稿やターゲットに有益な情報を発信し続けることでフォロワーが増え、フォロワーによって拡散されれば、手間をかけずに見込み客にアプローチできます。

また、SNSによって特徴や利用ユーザー層に違いがあります。ターゲット層がよく使うSNSを選択することがポイントです。
ひとつのSNSだけ運用するのではなく、SNSごとの特色を変えつつ、複数の媒体を組み合わせて運用する方法もあります。

MEO対策

MEOは「Map Engine Optimization」の略で、「マップ検索エンジン最適化」を意味します。
ユーザーが検索エンジンやGoogleマップで検索した時に、自分の店舗や事業所を上位に表示させて見つけやすくするための施策です。

MEO対策は、飲食店や美容院、宿泊施設など「エリア+キーワード」で検索されるような地域密着でサービスを提供する店舗の集客に適しています。
Googleビジネスプロフィールに登録することで、Googleマップに自社情報を掲載できるようになります。
Googleアカウントがあれば、無料ではじめることが可能です。口コミ機能もあるため、評価の高いコメントが増えると集客効果は高まります。

ただ登録しただけでは上位表示されないため、細かく情報を掲載したり、定期的に更新をしたりすることが大切です。
上位表示には時間がかかるため、長期的な視点を持って取り組んでください。

動画制作

動画は映像と音声によってわかりやすく内容を伝えられるメリットがあり、認知向上や購買意欲が高まるなどの効果に期待できます。
文字や画像だけでは内容や魅力を伝えられない商品・サービスに対して効果が高いです。

ただし、「情報を盛り込みすぎて逆にわかりづらい」「動画が長すぎる」「クオリティが低くて面白くない」といった動画は途中で離脱されてしまうので注意してください。
また、動画を作ったらYouTubeやSNS、ホームページなどに掲載して、ユーザーに視聴してもらえるようにしてください。

ポータルサイト

同業者が多数登録しているポータルサイトを活用して集客する方法もあります。
特定のサービスを提供する業者を探すユーザーは、効率良く情報を集めるためにポータルサイトを活用することが多いです。
そのため、ポータルサイトに登録することで自社を認知してもらうことができ、ホームページへのアクセスや問い合わせなどにつながる可能性が高まります。

ただし、ポータルサイトには同業者が多く、比較の対象となってしまいます。顧客に選んでもらうためにはクーポンや割引の提供など差別化を図ることが大切です。

メルマガ

メルマガでは、購読者に商品・サービスの新情報やクーポンなどを提供できます。有益な情報やお得な情報を定期的に発信することで、集客を促せます。

「このメルマガを見た人限定」「○○地域の人限定」というように、細かくターゲットを設定して配信することも可能です。
そのため、狙ったターゲット層を効果的に集客できます。また、メルマガは多くの業種と相性が良く、特に企業間取引(BtoB)に強いことも特徴です。

ただし、メルマガの配信頻度が多すぎたり、興味を引く件名や本文でなかったりすると開封率が下がる傾向にあるので注意してください。

コンテンツSEO

コンテンツSEOとは、読者(ターゲット)に有益な情報を提供するコンテンツ(ブログ記事やオウンドメディアなど)の発信を続けて、検索結果の上位を目指し、検索エンジンからの集客を促すSEO対策です。
コンテンツSEOでは、読者の疑問や悩みを解決する情報をまとめた良質な記事の作成が必要です。
SEO対策は効果があらわれるまで時間がかかるので、長期的に記事の作成・投稿・見直しを繰り返さなければならない点に注意してください。

費用はかかりますが、SEOや記事作りのノウハウがない、作成する時間がない時は外注する方法があります。

テレアポ

電話を通じて直接サービスを紹介する方法です。電話口で契約が成立するケースが低いため、面談や訪問につなげることが主な目的になります。
相手と直接話せることから、抱えている課題や悩みを聞き出しやすく、サービスに対するリアルな反応を確認できることがメリットです。

コストを抑えて集客できますが、労力と時間を費やさなければならないことがデメリットです。
また、人によって話を聞いてもらえず電話を切られるケースも多いので、強いメンタルを持ってテレアポを行うことが求められます。

チラシ・ポスティング

新聞の折込みチラシや専門業者を介して住宅のポストにチラシを配布して、知名度を高めることも可能です。
主に特定のエリアにいる潜在顧客に対するアプローチに効果があります。
ただし、受け取ったチラシを必ず見てもらえるとは限りません。そのため、定期的に配布して認知度を高めていくことが求められます。

チラシの作成や配布には費用がかかります。継続的に配布するとなるとコストも大きくなるので、予算に余裕がある場合に適している集客方法です。

セミナー・イベント

セミナーやイベントを開催し、その中で自社商品・サービスを紹介して認知を集め、集客することも可能です。
参加者は興味のあるセミナー・イベントに自発的に参加するため、商品・サービスを利用してくれる顧客になってくれる人を集めやすいメリットがあります。

実際に商品・サービスを体験できるイベントであれば、使用感などを直接確認できるので、購買意欲が高まり成約につながる可能性があります。
ただし、イベント・セミナーの開催には会場や宣伝、スタッフの人件費などにコストがかかる点に注意が必要です。

個人事業主におすすめの集客方法を実践して効率良く集客を目指そう

テレアポやチラシなどオフラインの集客からホームページやSNSなどを活用したオンライン集客まで、集客方法は多岐にわたります。
事業との相性や予算、労力などに考慮して、自分に合った集客方法を選んで実践することが大切です。
また、集客前にターゲットの設定や顧客と積極的にコミュニケーションを取るといったことも忘れずに行ってください。

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(編集:創業手帳編集部)

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