会社設立時に必要な印鑑の種類とは?作成のポイントやおすすめの通販店をご紹介

創業手帳

会社設立時に準備しておきたい印鑑の種類と役割を把握しよう


会社を設立する時には、印鑑が必要です。
しかし、会社設立時に必要な印鑑は普段私たちが使っているものとは違うため、どのようなものを選んだらいいかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、会社設立時に必要な印鑑の種類や作成する時のポイント、通販で買う場合におすすめのサイトなどをご紹介します。
これから会社の印鑑を作ろうと考えている方は、参考にしてみてください。

会社設立時に印鑑が必要な理由


冒頭でも触れたように、会社設立時には印鑑が必要です。まずは、なぜ印鑑が必要なのか、その理由から説明します。

会社設立時には商業登記を行わなければいけません。商業登記は、株式会社や合同会社などの名称・事業内容・住所などを公示するための制度となっています。
商業登記にはもともと印鑑が必要だったので、印鑑の作成は必要不可欠でした。

しかし、現在は政府全体で押印の見直しが行われ、商業登記に関しても見直されました。
2021年2月15日からはオンラインで登録申請を行う時、印鑑の提出は任意となっています。
従来と同じように印鑑を登録しておくこともできますが、省略できるケースもあると覚えておいてください。

会社の印鑑は不要ですが、様々な場面で使用するため、法人印鑑は用意しておくようおすすめします。
以前より印鑑を使う場面は減りつつありますが、まだまだ印鑑を重視される場面もあります。そのため、用意しなくても良いというわけではありません。

法人の印鑑証明書の取得方法について、詳しくはこちらの記事を>>
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?

会社設立時に用意する印鑑の種類


会社設立時に用意する印鑑には、いくつかの種類があります。それぞれ特徴や使用用途が異なるため、あらかじめ把握しておくことが大切です。
どのような種類があり、それぞれの使用用途はどのようになっているのかをまとめました。

代表者印(会社実印)

代表社印は、会社で使用する印鑑の中でも最も重要な役割を持っています。会社実印とも呼ばれます。
会社設立時、登記申請書に押印し、代表取締役が登記する際に申請する印鑑です。

登記する印鑑には規定があるため、どのような印鑑でも良いわけではありません。
一辺の長さが1cmを超えており、3cm以内の正方形に収まるものでなければいけないと決められています。直径18mmの丸印を採用するケースが多くあります。

不動産の売買や各種契約などに使用されるため、必要不可欠な印鑑です。

銀行印

銀行員は、法人口座を開設する際に使用する印鑑です。代表者印と同じ印鑑でも問題ありません。
しかし、代表者印は非常に重要であり、悪用や紛失のリスクを回避したり、摩耗で印影が見えなくなってしまうことを防いだりするため、分けるケースが大半を占めます。

銀行印と代表者印を見分けるためには、サイズを変えるなどの工夫を凝らす必要があります。サイズなどに違いがあれば、間違えて使ってしまうこともありません。

角印

角印は、社内における日常業務で使用される印鑑で、社印と呼ばれる場合もあります。代表者印や銀行員とは異なり、四角形なので角印と呼ばれています。
請求書などにも使われるため、個人でいう認印と同じような位置づけだと考えればわかりやすいでしょう。

請求書は、角印を使わなくても効力に変化が生じることはありません。
代表者印でも問題ありませんが、悪用されてしまった場合を考慮し、別に角印を作っておいたほうが安心です。

ゴム印

ゴム印は、これまで紹介した3種類の印鑑と比較すると、重要度や使用頻度がかなり低いものです。
ゴム印を使う場面は、簡易的に会社の社名を捺印したい時、署名が必要ではあるものの正式な書類ではない時などです。

ゴム印は、会社名・住所・電話番号・代表者名などを分割できるタイプが多くなっています。縦型と横型の両方を用意しておくとさらに便利です。

会社設立時は、使用頻度がそこまで高くないゴム印以外の代表印・銀行印・角印の3本セットで購入するケースが多く見られます。

会社設立時に法人印鑑を作る時のポイント


会社設立時に法人印鑑を作成します。法人印鑑は、どのようなものでも良いというわけではありません。
続いては、作成する際に知っておきたいポイントをいくつかピックアップしてご紹介します。

偽造対策のために判読性の悪い書体を選ぶ

法人印鑑は、偽造防止のために判読性が悪い書体を選択するようにしてください。
印鑑は複製されないように読みにくい書体になっており、中でも特におすすめの書体があります。
それが、篆書体(てんしょたい)・吉相体(きっそうたい)・古印体(こいんたい)です。

篆書体は、法人用の印鑑に使われるケースが多い書体で、判読が難しいので偽造されにくいものです。
吉相体は、実印や銀行印におすすめの書体で、文字と枠が接する部分も多いことから欠けにくいという特徴も持ち合わせています。
古印体は認印に使われるケースが多く、可読性の高さに定評があります。

法人印鑑に使われる書体は、篆書体もしくは吉相体が多めです。この2つは判読が難しいため、偽造されにくい点が選ばれている理由です。

耐久性のある素材を選ぶ

法人印鑑を作る際、素材にも注目して選ぶようにしてください。使用する頻度が高い場合もあるので、耐久性のある素材を選択するようおすすめします。
印鑑の素材には、柘(つげ)・薩摩本柘(さつまほんつげ)・彩樺(さいか)・水牛・チタンといったものがあります。

1本あたりの価格は、柘が2,000円~8,000円、薩摩本柘が3,000円~12,000円、彩樺が5,000円~12,000円です。
水牛は4,000円~11,000円、チタンは10,000円~30,000円となっています。

柘は最もリーズナブルなので、できるだけコストをかけたくない場合や早く作りたい場合におすすめできます。
多く選ばれているのは、コストと耐久性のバランスが良い薩摩本柘や彩樺です。
チタンは、耐久性の高さと捺印のしやすさに定評があるため、お金をかけられる場合は検討してみてください。

印鑑の種類や文字数のバランスを考えてサイズを決める

サイズは、印鑑の種類や文字数のバランスを考えた上で決めることになります。
会社の印鑑には、用途によって適したサイズがあるため、あらかじめ把握しておく必要があります。一般的なサイズは以下のとおりです。

認印は15mmの丸印で、内枠は約10文字、外枠は約25文字となります。
法人印は16.5mmの丸印で、内枠は約12文字、外枠は約30文字です。実印は18mmの丸印で、内枠は約12文字、外枠は約30文字です。

角印に関しては、21mmと24mmの2種類があります。サイズはどちらでも問題ありません。文字数は、全体で約30文字となっています。

文字数などにも違いがあるため、用途や文字のバランスなどを考慮してサイズを選んでください。

会社設立時の法人印鑑は印鑑専門店や通販サイトで注文可能


会社設立時に必要な法人印鑑は、印鑑専門店や通販サイトで注文可能です。
購入先によってメリットやデメリットが異なるため、何を重視して作るかを考えておく必要があります。
以下に、実店舗と通販サイトのメリット・デメリットをご紹介します。

実店舗のメリット・デメリット

実店舗で印鑑を作るメリットは、実物のサイズ感や手触りなどを確かめてから選べること、印鑑のプロに直接相談できることです。
イメージと違ったなどの後悔をせずに済み、印鑑の種類による適した素材を間違えずに選べるのは、実店舗だからこそのメリットです。

デメリットは、即日配達を行っているネットショップよりも受け取りまでに時間がかかってしまうこと、ネットショップよりも値段が高いことが挙げられます。
印鑑の注文が多くなる2~3月は、届くまでに1~2週間ほどかかる場合もあります。
金額は、印鑑の種類によってはネットショップと比べると倍近くする印鑑店もあるので、あらかじめ確認してから実店舗に足を運んでください。

通販サイトのメリット・デメリット

通販サイトのメリットは、印鑑の種類が豊富に用意されていること、値段が安いこと、即日配送してもらえることなどが挙げられます。
定番の黒水牛はもちろんですが、店舗によってはパワーストーンの印鑑などもあります。
値段は実店舗より安く、実印と銀行印のセットや法人印セットなどをお得に買えるケースがあるのも、通販サイトならではのメリットです。

デメリットは、届くまで実物を確認できないこと、実印などの規定を自分で調べなければいけないことなどが挙げられます。
印影プレビューなどのサービスもありますが、イメージと実物が異なることもないとは言い切れません。
印鑑サイズなどに関してあらかじめ自分で調べなければいけない点も、手間がかかることからデメリットです。

会社設立時の印鑑作成に便利な通販店4社


会社設立時の印鑑作成において、どこに依頼すれば良いかと迷ってしまうこともあるかもしれません。
最後に、会社設立時の印鑑作成に便利な通販店を4社ピックアップしてご紹介します。印鑑作成時の参考にしてみてください。

平安堂

「平安堂」は、日本最大の品揃えの印鑑店です。パワーストーン宝石印鑑や銘木・プレミアムウッド、和風・伝統工芸といった多くの種類を取り扱っています。
会社・法人印鑑も取り扱っており、実印・銀行印・角印のセット販売もあるため、同じ材質で揃えることができます。

同社の会社・法人印鑑は、寒冷地で産出されるパーチ材を高圧加熱処理したアグニ・薩摩本柘・彩樺・黒彩樺・黒水牛・白水牛・高級象牙・チタンなどから選択可能です。
素材によって価格も変わってくるため、予算に合わせて適切なタイプを選んでください。コストを抑えたい場合は、アグニもしくは薩摩本柘をおすすめします。

ハンコヤドットコム

「ハンコヤドットコム」は、最短当日出荷というスピーディーさが魅力の印鑑通販専門店です。
スピーディーな対応だけではなく、30年保証という充実したサポートも魅力です。同社では、チタン・玄武・黒水牛などの素材を使用した印鑑を取り扱っています。

実印や銀行印などを1本ずつ購入することも可能です。
しかし、これから会社を設立するなら、会社設立2本セット(実印・角印)、会社設立3本セット(実印・角印・銀行印)、会社設立4本セット(実印・角印・銀行印・認印)をおすすめします。
好きな書体も選択できます。

はんこプレミアム

「はんこプレミアム」は、はんこ作成を専門とする「はんこプレミアム株式会社」が運営している公式通販サイトです。
水牛やチタンなどはもちろんですが、オリジナル商品も取り扱っています。
法人印鑑は、実印から角印まで取り揃えているため、開業準備ではんこプレミアムの利用を検討する方も少なくありません。

会社法人セット(4本・3本・2本)は、セット価格なのでよりリーズナブルな金額設定になっています。
4本セットは実印・銀行印・角印・住所印、3本セットは実印・銀行印・認印、2本セットは銀行印・角印のセットです。
会社設立のために印鑑を作るなら、必要となる場面が多い実印・銀行印・認印が含まれている3本セットをおすすめします。

Sirusi

「Sirusi」は、モダンで個性的な印鑑や子ども用の銀行印なども取り扱っています。個人用の印鑑はもちろんですが、法人用の印鑑も取り揃えています。
「創業応援印鑑4本セット」や「法人設立印鑑3本セット」、「個人開業印鑑3本セット」といった用途に合わせたセット販売を行っている点も魅力です。

個人用のネーム印や法人用の住所印、電子書類へのデジタル印鑑に使えるビジネススタンプの制作も依頼できます。
幅広い用途に合わせたラインナップが揃っていることが、同社が選ばれる大きな理由です。
また、印材を選択でき、それぞれの会社のイメージに合う印鑑を作成できます。こだわったデザインにも対応可能で、デザイン性を重視したい場合にもおすすめの依頼先です。

スーパーハンコ

「スーパーハンコ」は、個人用から法人用まで幅広いラインナップを取り揃えています。
特急出荷というスピーディーな配送に対応した商品もあるため、急いでいる場合にもおすすめできます。
法人印鑑は相談内容にもよりますが、最短で即日発送が可能です。

書体は篆書体・吉相体・古印体・行書体・隷書体・楷書体から選択できます。
この中でも法人印鑑に使われるケースが多いのは、篆書体または吉相体で、どちらかを選ぶのが無難です。
形は、天丸タイプと寸胴タイプから選べるようになっているので、どちらが使いやすそうかも併せて考えてみてください。

まとめ

会社設立のためには、印鑑を作成する必要があります。法人印鑑は、個人用途は異なる規定などがあるので、作成前にきちんと確認しておくことをおすすめします。
自社や自分の事業に必要な印鑑はどれなのかを詳しく調べた上で、必要なものを購入しましょう。印鑑は、実店舗だけでなく、ネットショップでも購入が可能です。

創業手帳の冊子版(無料)は、会社設立やビジネスに関する有益な情報を掲載しています。会社設立に向けて準備を行っている方、これから独立しようと考えている方は、ぜひお役立てください。
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(編集:創業手帳編集部)

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