営業採用のポイントは?優秀な人材を獲得する方法

創業手帳

雇用戦略を徹底しないと営業の採用は難しい!


少子高齢化による労働人口減少によって営業職の採用が難しくなっています。
自社以外でも人材不足に悩んでいる企業は多くいるため、優れた営業の獲得競争が巻き起こっているのです。
そのため、「募集をかけても応募してくる人が少ない」「有効な採用方法を知りたい」といった悩みを持っている企業担当者の人もいるでしょう。

そこで今回は、優秀な営業人材を採用するためのポイントや採用の際に見るべき優秀な人材の特徴、獲得するための採用手法などを解説していきます。
徹底した雇用戦略を練るためにも参考にしてください。

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優秀な営業人材を採用する7つのポイント


優秀な営業人材を採用するためにも、以下の7つのポイントを意識して採用活動を進めてみてください。

自社で活躍する営業担当者の分析を行う

営業人材の採用を成功させるためにも、まずは自社で活躍している優れた営業担当者の分析を実施する必要があります。
その担当者が持つ能力やスキル、考え方や仕事への取り組み方を把握することで、自社が求めている人物像を洗い出せるためです。例えば以下のような特徴です。

  • コミュニケーション能力の高さ
  • 交渉の粘り強さ
  • プレッシャーに強い
  • 挑戦的な姿勢で仕事に取り組んでいる
  • 学習意欲がある
  • 常に自己成長を目指している
  • ストレス耐性がある

現役で活躍している営業担当者を分析して上記に挙げたような特徴があれば、求める人材として重視すべきポイントを明確化できます。
また、出身校や趣味、前職といったバックグラウンドを知ることで参考になるケースもあるかもしれません。
求める人材を明らかにするためにも、営業担当者を調査してみてください。

採用ターゲットを設定する

営業担当者の分析ができたら、その結果を基にして自社が求めている営業人材の人物像を具体的に描いてみてください。

  • ビジネスレベルの英語力がある
  • 自社と同業種の経験を持っている
  • 法人営業の経験を持っている

採用ターゲットを設定できれば、求める条件に見合う求職者に絞った選考を進められるため、採用活動にかかる時間やコストを削減することが可能です。
ただし、優秀な人材を求めるあまりにターゲットを絞り込み過ぎてしまうと、狙っている人材が現れない可能性があります。
採用活動が長期化する恐れもあるので注意してください。

人材に求めるこだわりを決める

求めている営業担当者の人物像を描いてターゲットを設定し、その採用要件を満たす人材が発見できれば良いのですが、必ず見つかるとは限りません。
採用活動で迷った時でも公正に判断するため、採用要件にあたる人材に求めるこだわりには優先順位をつけるようにしてください。

例えば、採用ターゲットの設定で挙げた人物像の特徴に下記のように点数をつけておきます。

  • ビジネスレベルの英語力がある:3点
  • 自社と同業種の経験を持っている:4点
  • 法人営業の経験を持っている:5点

すると、合計点を算出することで採用可否を判断できるようになるでしょう。

魅力的な労働条件を考える

労働条件は、求職者にとって魅力的なものでなければ応募には結び付きません。
労働基準法を遵守するものである点は当たり前のことですが、優秀な人材が思わず応募したくなるような条件を設定することが大切です。

例えば、「インセンティブ制度」です。
インセンティブ制度は、従業員の実績や成果に応じた報酬を企業が与える制度です。
従業員のモチベーションアップを目的に月給やボーナスとが別に報酬に反映する特徴があります。
勤続年数や役職といった立場に関わらず成果が正当に評価されるので魅力的だと考える人も多いです。

求人票にインセンティブ制度について記載する場合にはわかりやすく記載する必要があります。
具体的には、「月給○○万円以上+インセンティブ」のみではなく、「○件ご契約につながるごとに、おおよそ◎万円のインセンティブが支給されます」といった記載があれば、どの程度受け取れるのかを把握しやすくなります。

採用ホームページを拡充する

優秀な営業人材の獲得を目指すためにも、採用ホームページの開設を検討してください。
すでに採用ホームページを立ち上げている場合には、内容の拡充を考えることも大切です。
募集要項や仕事内容といった基本的な情報だけではなく、以下のような情報も記載すると、求職者も魅力を感じやすいです。

  • 従業員へのインタビュー
  • 他社と差別化できる事業の特徴
  • 自社が持っている課題
  • 身に付くスキルやキャリア
  • 自社に合う人材の特徴
  • 社内イベントの様子やサークル活動についてまとめたブログ
  • 1日のスケジュール
  • 社会貢献について
  • SNSタグ

情報が豊富にあれば、仕事に対するイメージが沸きやすくなるだけではなく、社内の雰囲気も伝わりやすくなります。

SNSを活用した採用ブランディングを行う

求職者は、福利厚生や労働条件といった内容だけではなく、働く環境や社員の雰囲気などにも注目して企業選びをしています。
採用ホームページでも紹介できる内容ですが、加えてSNSを活用すれば、より多くの求職者に企業を知ってもらうことが可能です。
実際に、SNSを活用した採用ブランディングを実施している企業は増えており、XやInstagram、YouTubeなどで情報発信を実施しています。

また、SNSであればコメントやダイレクトメールを通じてコミュニケーションを図ることも可能です。
企業に対するポジティブなイメージを構築できる場なので、採用ホームページと併せて活用を検討してみてください。

面接内容を見直す

優秀な人材に選んでもらえる企業になるためにも、満足度の高い面接を実施する必要があります。
そのためにも、求めている人物像や具体的な業務内容などを細かく伝えることで、求職者は自分に合う企業であるかを判断しやすくなります。

また、入社意欲を高められるような面接をするためにも面接担当者に対する教育も検討してみてください。
特にマナーの徹底は重要です。印象が悪い人物が面接担当になってしまえば内定辞退を招いてしまいます。
丁寧な対応をするだけではなく、質問の仕方や言葉遣い、声掛けの方法などについて事前に打ち合わせを実施し、良い印象を与えられるよう努力してください。

採用時に見るべき優秀な営業の特徴


次に、採用担当者が優れた人材を見分けるためのポイントを解説していきます。

コミュニケーションスキルが高い

優秀な営業の特徴としてコミュニケーションスキルが挙げられます。
単に話し上手な点だけではなく、表現力や傾聴力、共感力なども兼ね備えていると、営業担当者として活躍しやすいです。

例えば、説明力です。営業では、顧客が持つ課題を解決するために自社の商品やサービスを売り込んでいきますが、その際には説明力が不可欠です。
面接官が質問した内容に対して、「結論から話す」「時系列で話を進められる」「数字や実例を使ってわかりやすく説明ができる」といった特徴があれば、説明力が高いといえます。

課題発見力や課題解決力がある

営業では、顧客が抱える課題を素早く発見し、それに対する解決策を提示する必要もあります。
そのため、課題発見力や課題解決力も欠かせない特徴です。面接では、求職者がこれまでに抱えた課題や解決策などを質問してみてください。
例えば以下のような質問です。

  • 「これまでに挫折を経験したことがありますか?その際、どのように対処したかを教えてください。」
  • 「前職ではどういった難題を経験し、どのように解決をしましたか?」

上記のような質問を通して課題発見力や解決力があるかを見極められます。

倫理的思考能力がある

物事を筋道立てて思考する能力を倫理的思考能力といいます。顧客のニーズを整理し、自社商品やサービスを紹介するためには、倫理的思考能力が不可欠です。

例えば、「5年後、どのようなキャリアを描いていますか?」といった質問をしたとします。
その時に、結論→理由→根拠の順に筋道を立ててしっかりと説明ができれば、その求職者には倫理的思考能力があると判断できます。

柔軟な対応能力がある

営業では、予期せぬトラブルが起こるケースや顧客の要望が変わるといったケースもあるので、対応力も必須となる能力です。
どのような状況でも冷静な判断ができ、最適な行動がとれる適応力に加え、柔軟な対応能力も必要です。

選考の際には、「過去に直面したトラブル発生時の対応やその結果を教えてください。」といった説明を通して対応力をチェックできます。

営業人材を獲得するための採用手法


人材不足に悩む企業が多い中、それぞれで採用活動を強化しています。
その中で優秀な営業人材を確保するためにも、どういった採用手法を選択すべきかが重要です。
ここでは、人材を獲得するための採用手法について解説していきます。

求人サイト

求人サイトに求人広告を掲載してサイトに登録している求職者からの応募を集める手法です。
スマートフォンやインターネットの普及によって、オンライン上で仕事を探す人たちが増えています。
求人サイトに掲載すれば、多くの人たちに自社の求人情報を見てもらえるため、優秀な人材に出会える確率も高くなるでしょう。

しかし、同じように求人サイトに求人広告を掲載している企業は複数あるため、その中から自社を選んでもらうためにも、魅力をアピールする必要があります。
数字を活用して具体的に給与やインセンティブについて伝えるほか、営業担当者によるメッセージの掲載、写真や動画といったビジュアル面からアピールするなど、様々な方法でアプローチをしてみてください。

また、求人サイトといっても総合媒体と特化型媒体の2種類があります。
総合媒体には幅広い職種や業界の企業による求人広告が掲載されています。
特化型は女性に特化したサイトや工業系、医療系など、一定の業種に特化したサイトとなっているため、絞った中での人材採用が可能です。

人材紹介会社

自社が求めている営業人材を紹介してもらえるサービスを提供しているのが人材紹介会社です。
人材紹介会社が自社の営業人材の要件に基づいて候補者を選定してくれるので、条件に見合う人材を効率良く確保できます。
また、求職者との面接日の調整や連絡など、採用プロセス全般の支援を代行してくれるので、採用担当者の業務負担を抑えてくれる点もメリットです。

ただし、採用が成功した際には成功報酬として採用者の理論年収約30%を支払う必要があるので、コストがかかる点に注意してください。
また、人材紹介会社選びも重要となります。登録している求職者の数や自社と同じ業界や業種の実績を持っているかがポイントです。
登録者が少なければ、その分採用も難しくなるはずです。同じ業界の実績があれば、同じように採用を成功させやすいので安心して任せられます。

ダイレクトリクルーティング

企業から求職者にアプローチをして採用する手法をダイレクトリクルーティングといいます。
求職者の情報を確認して自社が求めている要件に近い人物にスカウトメールと言った手法を用いてアプローチをします。
上記で紹介した方法と比べると求職者を待つ手法ではないので、より素早い採用活動が可能です。
サービスによって、ターゲット層や料金体系が異なるので、事前によく確認してください。

リファラル採用

自社で働いている従業員から求職者を紹介してもらって採用する手法をリファラル採用と言います。
縁故採用とは違い、実際に合否のある選考を行うため、「自社には合わなそう」だと判断すれば不合格にすることができます。

自社の環境や理念などを知る従業員による紹介なので、入社してからのミスマッチを防げる点が特徴です。
採用成功率を高められるほか、早期退職を防ぐことにも役立ちます。
また、企業は求職者の情報を採用前に把握してから選考できるので、選考前に合わないと判断すれば、採用にかかる時間を省くことも可能です。

採用コストがかからない点も魅力ですが、紹介してもらった際にインセンティブを設ける企業も多いです。
従業員に積極的に協力してもらえる仕組みが作れれば、多くの人材を紹介してもらえるかもしれません。

まとめ・自社の魅力を発信して優秀な営業人材の採用を目指そう

少子高齢化により営業人材の採用は難しくなっています。
そのような中でも優秀な人材を確保できるよう、自社担当者の分析や採用ターゲットの設定、採用ホームページの拡充など、様々な取組みが必須となります。
採用時にはコミュニケーションスキルや課題解決力、倫理的思考能力など、あらゆる部分を見極めて選考作業を実施し、自社に見合う人材探しを行ってみてください。

創業手帳(冊子版)では、人材採用に関する様々な情報を掲載しています。人材不足に悩む企業に役立つ内容となっているので、ぜひご覧ください。

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(編集:創業手帳編集部)

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