【2024年最新】クラウドファンディングサイトを徹底比較!資金調達先を選ぶ際のポイント

資金調達手帳

クラウドファンディングサイトは比較して自社に合ったものを選択しよう


企業の資金調達には、金融機関からの借入やベンチャーキャピタルからの出資などの方法があります。
クラウドファンディングは、拡散性の高さやテストマーケティングとしての有用性から注目されている資金調達手段です。

ここでは、全国の支援者たちが気軽に支援できる仕組みであるクラウドファンディングサイトについてまとめました。
各サイトの特徴を紹介しているので、それぞれ比較して選択するようにしてください。

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クラウドファンディングとは?


クラウドファンディングは、国立科学博物館が標本の収集、保管資金を集めたことでも大きな話題となりました。
クラウドファンディングは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせて作られた言葉です。

実行したいプロジェクトや商品があったとしても資金が不足していれば実行できません。
クラウドファンディングは、インターネットを通じてプロジェクトを公開し、興味を持つユーザーが集めて支援を募る仕組みです。
商品開発のほかにもフィールドワークや動物保護、途上国支援といったさまざまなプロジェクトがクラウドファンディングを利用して実行されています。

矢野経済研究所の調査では、2021年度のクラウドファンディングの市場規模は、約1642億円となりました。
資金力が乏しい個人や中小企業でも、アイデア次第で多額の資金を集められる方法として注目を集めています。

クラウドファンディングについて、詳しくは以下の記事もあわせてお読み下さい。
【2024年最新】クラウドファンディングのやり方とは?種類や始め方の基本手順を押さえよう

クラウドファンディングサイトを比較する6つのポイント


クラウドファンディングは、新しい資金調達手段として注目を集めるとともに、クラウドファンディングのプラットフォームであるクラウドファンディングサイトも増加しています。
クラウドファンディングサイトが多様化したことで、どのサイトを選べばいいのかと悩んでしまう人もいるかもしれません。

そこで、クラウドファンディングサイトを比較するときの基準となるポイントをまとめまた。

手数料

一般的にクラウドファンディングによる資金調達には、着手金は不要となっています。資金調達が成功してから初めて手数料を支払うシステムです。

基本的には、調達金額のうち一定割合を手数料として支払う仕組みで、手数料の割合はクラウドファンディングサイトによって違います。

クラウドファンディングサイトの手数料相場は、おおよそ調達額の5~10%程度です。
さらに手数料体系が異なったり、サービスによって追加料金が発生したりするケースもあります。
そのため、クラウドファンディングサイトを比較するときには、手数料体系を細かくチェックします。

成功率

クラウドファンディングサイト選びは、どれだけのプロジェクトを成功させてきたかも重要です。
日本のクラウドファンディングの成功率は3割程度ともいわれていますが、高い成功率を誇るクラウドファンディングサイトもあります。

ただし、成功率だけでクラウドファンディングサイトを決めるのはおすすめできません。
クラウドファンディングサイトによって特徴も異なるがあるため、サイトの規模感やユーザーの傾向が自分にあっていなければ成功は困難です。

クラウドファンディングサイトの成功率が高ければ、自分にもあっているとは限らないので注意してください。

支援者数

クラウドファンディングサイトの支援者数(ユーザー数)はサイトの市場規模を知るための重要な要素です。
できるだけ多くのユーザーにアプローチするには、支援者数が多いクラウドファンディングサイトを選択した方が有利です。

ただし、単純に支援者数の人数だけでなく、どういった属性の人が支援しているのかを考慮してください。
社会貢献に興味が強いのか、それともガジェットに関心を寄せているのか、どういったプロジェクトが成功しているか実績を見ることでユーザー像が明確になるでしょう。

種類別

クラウドファンディングは、株式などの配分が受けられる投資型と、そうでない非投資型があります。

非投資型のクラウドファンディングには大きく分けて購入型と寄付型の2種類があります。
購入型のクラウドファンディングは、支援のリターンとして商品やサービスを得る仕組みです。
寄付型は社会貢献を目的としていて、非営利団体が起案者となっていることが多いプロジェクトとなっています。

クラウドファンディングサイトによって、得意としているクラウドファンディングの種類が異なります。
そのため、起案したいプロジェクトの種類に合ったクラウドファンディングサイトを選ぶようにしてください。

得意なジャンル

クラウドファンディングによって、得意なジャンルが違います。
エンタメ系なのか、学術系や社会問題解決系なのか、クラウドファンディングサイトの得意ジャンルを見極めてください。

例えば、デジタル家電のようなガジェットに特化したクラウドファンディングサイトは、ガジェット好きな支援者が集まります。
クラウドファンディングサイトの得意ジャンルを知ることで、より効率よく興味を持ってくれそうな人にアプローチできます

入金期間

プロジェクトをスムーズに進めるためには、クラウドファンディングサイトの入金機関もチェックします。
多くのクラウドファンディングサイトでは、プロジェクトが終了して手元に資金が届くまで1週間~数ヵ月程度かかります。
できるだけ早く資金を受け取りたいと考えていても、クラウドファンディングサイトによっては時間がかかってしまうかもしれません。

一方、クラウドファンディングサイトによっては、早期入金に対応している場合が合います。
クラウドファンディングが成功してすぐに動き出せるように、資金が手元に届くまでの機関も考慮してスケジュールを立てるようにしてください。

【厳選】クラウドファンディングサイト10選を徹底比較

種類 手数料 利用者数 特徴
CAMPFIRE 購入型
寄付型
17%
※決済手数料5%含む
400万人 多様な分野のプロジェクトに対応。創造的な取り組みを広く募金を通じて実現可能。
Makuake 購入型
寄付型
18.2%
※小数点第2位を四捨五入、税込20%、決済手数料込み
1,200万人以上
(アクセス数)
新製品のプレローンチや市場テストを重視。創造的なプロジェクトを支援することに特化。
READYFOR 購入型
寄付型
ベーシックプラン
14%
※運営手数料9%+決済手数料5%+税
155万人以上 社会貢献や地域活性化プロジェクトに特化。
Kibidango 購入型 10% 不明 主に国内の創造的なプロジェクトや商品開発に焦点を当てており、特にデザイナーや発明家に人気。
BOOSTER 購入型 ベーシックプラン
17%~
※(サイト手数料12%+決済手数料5%)+税
1,100万人 全国で商業施設を運営するPARCOとクラウドファンディング業界最大手の
CAMPFIREとの共同プラットフォーム
GREEN FUNDING 購入型 Partnerパートナープラン
13%(初期費用130万円 税抜)
※決済手数料4%を含む
不明 CCC(TSUTAYA)グループのネットワークを活用し、デジタル上の見本市としてプロジェクトのマーケティングや展示支援を提供
ENjiNE 購入型 15% 6,800万人以上
(LINEの公式パートナーより)
起業家が新しいアイデアを形にし、広く一般から支援を募るための手段を提供。特にデザイン、テクノロジー、音楽関連のプロジェクトが多い。
CAMPFIRE for Social Good 寄付型 0円 400万人 ソーシャルグッドに特化した、社会問題と向き合う人のCAMPFIREとの共同プラットフォーム。旧名称はGoodMorning
Funds 融資型 初期費用は無料で、調達金額に応じた手数料 10万人 企業に資金を貸し出す形で投資ができる貸付投資のサービス。Fundsに参加できるのは
一定の基準をクリアした企業のみ
FUNDINNO 株式投資型 1度目:22.0%+審査料10万円

2度目:16.5%

13万人 投資家に信頼性の高い事業を提案でき、有望なベンチャー企業が効果的に資金を集めることが可能

クラウドファンディングを利用すると決めた際には、どのクラウドファンディングサイトを使うか早めに検討してください。
クラウドファンディングサイトの選択を誤ってしまうと、資金調達は困難になってしまいます。

そこで、ここでは、数あるクラウドファンディングサイトがどのように異なるのかを比較しながら紹介します。

CAMPFIRE(購入型All or Nothing)

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)は、エンタメやガジェットなど幅広いプロジェクトを手掛けるクラウドファンディングサイトです。

継続的な活動費支援を受けられるコミュニティもある点が特徴で、クリエイター支援にも適しています。
プロジェクト公開前の審査は必要最低限のみに絞られているため、個人でも気軽に利用できる点が魅力です。

Makuake(購入型All or Nothing)

Makuake(マクアケ)は、新しい商品や新規サービスの創出に強いクラウドファンディングサイトです。
特にPRを得意としていて、メディア掲載数は月平均で10,000件を誇ります。
追加費用無しでPRサポートが受けられるほか、担当キュレーターがついてページ設計やプロモーションプラン策定の支援が受けられる手厚いクラウドファンディングサイトです。

READYFOR(購入型 All or Nothing)

Ready for(レディーフォー)が得意とするのは、街づくりに関するプロジェクトです。社会貢献性が高いプロジェクトが中心で、掲載数が多い点が特徴です。

完全成功報酬型なので掲載だけであれば手数料がかかりません。

Kibidango(購入型All or Nothing)

Kibidango(きびだんご)は、プロジェクトをサポートするだけにとどまらず、自社プロジェクトも積極的に実施しているクラウドファンディングサイトです。
今まで多くの自社プロジェクトを成功させてきたからこそノウハウが蓄積され、約8割と高い成功率を誇ります。

プロジェクトを公開する前に告知できるプロジェクトの種機能があり、早い段階でプロモーションを開始できる点も特徴です。
手数料が10%と国内最安値水準なので、初めてのクラウドファンディングにも適しています。

BOOSTER(購入型All or Nothing、All in )

BOOSTER(ブースター)は、CAMPFIREと全国で商業施設を運営するPARCOが手を組んだクラウドファンディングサイトです。
ショップ運営のノウハウを活用して、小物や雑貨、ガジェットといったモノづくりに関わるクラウドファンディングを強みにしています。
渋谷PARCOにはプロダクトを展示できるショールームもあるため、販路を拡大したい、テストマーケティングして商品開発につなげたいといったニーズにも対応可能です。

クラウドファンディングの準備に不安がある場合には、専任担当者による戦略相談を受けら得るフルサポートプランも用意されています。

GREEN FUNDING(購入型All or Nothing)

GREEN FUNDING(グリーンファンディング)は、CCC(TSUTAYA)グループが運営するクラウドファンディングサイトとなります。
ガジェット系に強く、蔦屋書店・蔦屋家電・TSUTAYA店舗での体験展示といったイベントの開催も可能です。
公式YouTubeチャンネルでも商品が紹介されていて、アイデアを広めたい、実際に使って便利さを体感してほしいといった商品があるときに適しています。

ENjiNE(購入型 All or Nothing、All in )

ENjiNE(エンジン).は、80%以上の成功率を誇るクラウドファンディングサイトです。
さらに、平均調達額も200万円と他のクラウドファンディングサイトと比較して高い水準にあります。

LINE公式パートナーなのでLINEで告知やプロモーションができるほか、日本経済新聞社が運営している「未来ショッピング Powered by ENjiNE」に掲載できます。
多方面にプロジェクトを拡散したいときにも適したクラウドファンディングサイトです。

CAMPFIRE for Social Good ※旧名称:Good Morning(寄付型)

CAMPFIRE for Social Goodは、CAMPFIREグループの社会問題と向き合うクラウドファンディングサイトです。
寄附で社会問題の解決を目指すプラットフォームで、短期間で支援金を集めるプロジェクトと、継続的な支援を募るマンスリーサポーターの2つが用意されています。

プロジェクトオーナーの負担はゼロでありながら、集まった支援金は100%受け取り可能です。
さらに企画から実施まで担当者がついてくれるので安心です。

Funds(融資型)

Funds(ファンズ)は、貸付ファンドのオンラインマーケットです。企業がファンドを公開して、支援者が固定利回りの利息を受け取る仕組みになっています。
資金調達手段でありながら、支援者にポイントや割引チケットを付与するなど、自社の商品やサービスの認知向上、利用促進にも利用できます。

FUNDINNO(株式投資型)

FUNDINNO(ファンディーノ)は、日本初の株式投資型クラウドファンディングサイトであり、国内シェアNo.1を誇ります。
エクイティ方式の資金調達で、最短で3週間で案件を開示して資金調達可能です。
第一種金融商品取引業者の免許を持ち、複数の公認会計士による厳正な審査を通過した企業のみ利用できます。

プロジェクトごとに法務や会計分野の専門家がチームとなり、資金調達のサポートが受けられます。

クラウドファンディングと従来の資金調達方法との違い


クラウドファンディングは、銀行融資などと比較して近年注目されるようになった資金調達方法です。他の資金調達とどこが違うのかをまとめました。

銀行融資との違い

銀行融資は、銀行が企業にお金を貸し出す仕組みです。銀行がリスクを負うことになるため、審査は厳正に行われ返済能力が重視されます。
クラウドファンディングは、企業やプロジェクトに魅力を感じた人が出資する仕組みです。
多くの人が参加できるため、比較的出資のハードルが低くなります。

助成金や補助金との違い

助成金や補助金は、日本政策金融公庫や各地方自治体が中小企業向けに有利な条件で融資が受けられたり、資金補助が受けられたりする仕組みです。

助成金は補助金は、創業したての人や中小企業にとって、心強い味方ではありますが、申請や審査といった手続きが多くて手元にお金が届くまでに時間がかかってしまいます。

クラウドファンディングは、インターネットを活用してスピード感がある資金調達が可能であり、ユーザーのリアルタイムの反応を見ながらプロジェクトを進められます

まとめ

個人事業主やベンチャー、中小企業の中には、優れた技術やアイデアがあっても金融機関の融資を断られるケースもあります。
クラウドファンディングは、資金調達が難しい事業でも計画やアピールによって多額の資金を集められる点です。

しかし、クラウドファンディングは思ったように資金を集められなくて失敗することもあります。
ビジネスを成功に導くためにも、クラウドファンディングサイトを比較して選ぶようにしてください。

創業手帳(冊子版)は、スタートアップや起業前の企業に役立つ記事を多数掲載しています。資金調達には創業手帳(冊子版)を活用してください。

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(編集:創業手帳編集部)

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