治療院・サロン開業のために、まずは「ギブ&ギブ」の精神を身につけよう

創業手帳

現役治療院経営者が解説します

(2019/02/15更新)

整体師やマッサージ師の方など、治療院で勤務している方の中には、「将来は自分の治療院を開業したい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、治療院を開業するために知っておきたい考え方について、自身も治療院を開業し、独立開業を目指す先生たちのためのコミュニティー「治療家集客塾」を運営する、金井克行さんが解説しました。

治療院・サロン開業の第一歩は「経営者思考」になること

私は「治療家集客塾」というコミュニティーを運営しているのですが、独立開業を目指す若い先生から、「治療院を開業するにあたって何から始めれば良いでしょうか?」という、ご相談をしばしば受けることがあります。

そういった質問を受けた際、まずお話しするのは「先生は、独立開業すれば、勤務している治療院の「院長」ではなく「社長」です。今までの思考は捨てて、新しい思考を持たなくてはなりません」ということです。

このお話しをする理由は、「サラリーマン思考」の先生が多いからです。明確な開業イメージを持ってない為、自院を新しく開業しても前職で勤めていた治療院のコピーのようになってしまう、「なんとかなる」と考えているケースが多いのです。治療院やサロンを開業しようと考えている方は、「サラリーマン思考」ではなく「経営者思考」になる必要があります。

とはいえ、いきなり「経営者思考」になるのは難しいと思います。かくいう私自身も、最初から「経営者思考」ではありませんでした。
なので、治療院やサロンを開業しようと考えている方は、少しずつ考え方を変えていくことをオススメしています。

経営者思考は「ギブ&ギブ」の精神!?

サラリーマンから経営者に変わることで、「与えられる」から「与える」に変化します。もちろん、どちらも顧客を一番に考えて行動しますが、収益やお金、時間に対する考え方など、自院の経営に対する思考が絶対的に違ってくるのです。「ギブ&テイク」ならぬ「ギブ&ギブ」の精神と言えるかもしれません。

「ギブ&ギブ」の精神に変わることで、見返りを期待しなくなります。すると、気持ちが楽になり、周りの人に与えることが楽しくなってくるのです。

今これを読んでくださっている方の中には「私には、人に与えるものは何も無いかもしれない…」と思っている方もいるかもしれません。
そんな方は、このように考えてみてはいかがでしょうか?

例えば、私は「与える」という考えではなく、「今、目の前にいる人または患者様・お客様にどう喜んでもらうか?」ということを常に心がけています。

「今、目の前にいる人を、どうやって喜ばせようか? 」
「何をすればこの人は喜んでくれるだろうか?」

こういうことを考えているので、意識して「与える」ことを考えていないのです。

もし、私がAさんに喜んで頂けたら、Aさんは近くにいるBさんにその喜びを伝えます。そしてBさんはCさんに、という風にどんどん伝わって、最終的にはAさんとは面識のないXさんが私を喜ばせてくれるようになるのです。
自分自身が発した喜びの波紋は、必ず返ってくるようになっているのです。

「与える」という言葉には、どこかお金や高価なモノなどの「目に見える何か」を渡すというイメージがありますが、そうとも限りません。
お金の他にも、時間・言葉・表情・態度・知恵・モノ・体験・紹介・情報・出番など、目の前の人を喜ばせるための選択肢は様々な種類があります。

私自身も、雇われていた院長時代は、「ギブ&ギブ」を全然理解できていませんでした。仕事でより高い評価を得るために、いろいろ与えているつもりでしたが、欲しいものや結果が得られなかった時には「あれほどしてやったのに!」と不平、不満が出ていたのです。

ですが、これを続けていけば、あなたもきっと「人を喜ばせることがこんなにも楽しいんだ!」と気づくはずです。

まとめ

このように、治療院やサロンで独立開業を果たし、順調に経営していくためには、「サラリーマン思考」から「経営者思考」にならなくてはなりません。
そこで次回から、これから治療院・サロンを開業しようとしている方が「経営者思考」になるためのノウハウについて書いていきますので、楽しみにしていてくださいね。

(監修:かない鍼灸接骨院 院長 金井 克行
(編集:創業手帳編集部)

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