海外起業の中でも「カナダ起業」が始めやすい理由とは?申請書類や費用なども紹介

創業手帳

経済的に豊かで暮らしやすい。カナダ起業で押さえておきたいポイントや起業の手順とは


日本で起業して事業経験を積んでから、さらに踏み出して海外に目を向ける方もいるでしょう。では、日本でのビジネス経験を活かせる国はどこでしょうか。

じつは、カナダは移民が集まって文化を形成している特徴があり、外国人にも寛容なビジネス環境が期待できます。

創業手帳は、日本の創業成功率を上げることを企業理念としていますが、今回は日本での成功の先にある「海外起業」を検討されている方向けに、カナダの起業事情についてご紹介します。

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カナダで起業するときのポイント

日本での起業経験を活かして海外で事業を始めるなら、ビジネス戦略だけではなく、ビザなどの問題もクリアしなければなりません。

まずは、カナダで起業するときに押さえておきたいポイントをご紹介します。

スタートアップビザの取得

スタートアップビザとは、「カナダでビジネスを成功させる可能性がある起業家」をターゲットにした移民プログラムのことです。

2013年から5年間、試験的に計画された同プログラムは一定の成功を収めており、2018年からは「恒久プログラム」となっています。

スタートアップビザを取得すると、カナダに移住する権利が与えられるため、起業家にとっては移住・起業を成功させるための手段となり、国側から見ると、カナダの国益につながる事業を海外から呼び込めるものです。

スタートアップビザの申請には、ビジネスプランの条件として、以下の3つが挙げられています。

<ビジネスプランの条件>
  • 革新的であること
  • カナダ人に対して仕事を創造すること
  • 世界規模のビジネスに匹敵すること

なお、スタートアップビザの申請資格は以下の4つです。

<スタートアップビザの申請資格>
  • カナダ国内で法人化している等のビジネス要件を満たすこと
  • カナダ政府の指定する機関から助成を受けたことを証明できること
  • 英語あるいはフランス語における一定のテストでスコア条件を満たしていること
  • 定住するための十分な資金を持っていること

これらについては、ビジネス要件を満たすことや助成を受ける必要があること、また資金面などにおいて、日本国内で事業を成功させた経験・実績が役立つでしょう。

カナダ永住権保持者のパートナー

スタートアップビザを申請するには、「カナダ人向けのビジネス」であり、かつ「カナダで法人化の手続きを済ませる」という手順があります。

カナダは外国人でも法人化することを認めていますが、外国人だけでは起業できません。具体的には、役員の25%は永住権保持者である必要があります。

つまり、カナダで法人化するためには、「カナダ永住権保持者のパートナー」が必要になるということです。

カナダでの起業を検討する場合は、カナダ国籍を保有する現地の人や、日本人のカナダ永住権保持者など、要件を満たす人との関係性を築いておきましょう。

カナダで起業するメリット3つ

国内の事業を成功させて、次のステップとして海外での起業を検討する場合、さまざまな選択肢があるでしょう。ここからは海外起業の中でも、とくにカナダ起業が始めやすい理由について、以下3つのメリットをご紹介します。

  • 福祉が充実している
  • 経済的に豊かである
  • 外国人でも暮らしやすい

福祉が充実している

カナダは、世界的にみても「福祉が充実している国」です。

実際に、国連のSDSN(持続可能な開発ソリューションネットワーク)の調査によると、2020年「世界の幸福度ランキング」でカナダは11位にランクインしています。(※日本は同年62位)

例えば、医療保険制度については、カナダにも日本の健康保険と類似した制度があり、いざというときに負担を軽減してくれます。

じつは、この制度は保険料・医療費が無料です。

ただし、日本の健康保険は歯科治療や眼科治療、薬代にも適用されますが、カナダの場合は、一般的な医師による「診察や検査のみ」の適用となる点に注意してください。

日本 カナダ
診察・検査 3割負担 無料
処方箋 3割負担 適用外
眼科治療 3割負担 適用外
歯科治療 3割負担 適用外

経済的に豊かである

カナダは2020年の世界GDP(国内総生産)ランキングで10位にランクインするほど、経済的に豊かな国です。(※日本は同年3位)

なお、2019年の世界一人当たりの名目GDPランキングでは19位にランクインしており、25位の日本よりも上位となっています。

経済的に豊かであることから、カナダ(とくにトロントやバンクーバーなどの都市部)の生活を考えるのであれば、日本と比べても物質的に困ることは少ないでしょう。

外国人でも暮らしやすい

国際連合広報センターの発表によると、国際移民の約半数は10カ国(多くは米国やドイツなど)で暮らしているとのデータがあり、そのうちの1カ国としてカナダが挙げられています。

カナダは約800万人の移民を受け入れている国であるため、外国人でも暮らしやすい環境を整備しており、さまざまな価値観が混ざりあう独自の進化を遂げています。

日本で暮らしているとあまり実感がないかもしれませんが、外国人に対して排他的な国で起業するのと比べると、この点は大きなメリットだといえます。

なお、カナダでビジネス市場の開拓を考えるのであれば、英語だけでなくフランス語・中国語など、さまざまな言語に対応できるほうが利便性が高いでしょう。

カナダで起業するときの手続き


ここからは、カナダで起業するときの手続きとして、「申請書類」「申請費用」「申請期間」について見ていきましょう。

申請書類

カナダで起業するときは、以下の基本情報等を申請書類に入力します。

<会社の基本情報等の内容>
  • 基本定款
  • 会社名
  • 登録事務所の住所
  • 追加の住所
  • 取締役会のメンバー
  • 宣言(役員の署名)

上記の書類は、カナダ法人庁に提出する必要があります。

なお、提出方法については「オンライン」「Eメール」「郵送」から選択できます。実際の申請書類については、こちらのページからダウンロード可能です。

申請費用

カナダで法人を設立する場合、申請費用を支払う必要があります。
具体的な申請費用は、以下のとおりです。

オンライン申請:200カナダドル
Eメール・郵送の申請:250カナダドル

なお、申請方法の詳細については、こちらのページをご確認ください。

申請期間

カナダで起業する場合、申請期間は「オンライン申請であれば1営業日」ですが、それ以外の申請方法(Eメール・郵送)では10営業日が目安となります。

ただし、特急申請制度があり、追加で100カナダドルを支払うとオンライン申請は4営業時間、短縮されます。

オンライン申請 Eメール・郵送の申請
申請費用 200カナダドル 250カナダドル
申請期間 約1営業日 約10営業日
特急申請(+100カナダドル) 4営業時間の短縮  - 

まとめ


日本で事業を成功させた経験を活かして、海外でのビジネス展開を検討するにあたり、カナダ起業にはさまざまなメリットがあります。

経済的に豊かで福祉が充実しており、外国人にも寛容なビジネス環境であるため、文化・言語面でのハードルを越えられれば、新たなビジネス市場を開拓できる新天地と成り得るでしょう。

起業の事前準備として、スタートアップビザの申請や、カナダ永住権保持者の協力は必須となるため、申請書類等とあわせて起業準備を進めていきましょう。

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(編集:創業手帳編集部)

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