『創業手帳セミナーin秋田』開催記念!事前に秋田の起業事情を探ってきました
秋田の起業を盛り上げる「支援機関」と「秋田美人」そして「美味い郷土料理とお酒」
こんにちは。創業手帳編集部のサクライです。
いよいよ、2月28日「創業手帳セミナーin秋田(創業手帳が主催する起業セミナー&起業家交流会)」が開催されます。
昨年12月某日、その事前準備と秋田の起業事情を調べるために出張に行ってきました。その模様をリポートしたいと思います。
この記事の目次
秋田は東京までわずか1時間 -秋田へのアクセスは?
いざ出発!ドキドキ。自身初の秋田県。鼓動が高鳴ります。
「待ってろ秋田美人!!」
・・・いや、違う。ちゃんとセミナーのために仕事をしてこないと・・・
羽田から飛行機に揺られること、たったの1時間と少し。到着しましたよ、秋田県!
秋田って意外と東京から近いんですね。東京(羽田空港)は1日9便飛んでいます。大阪(伊丹空港)は1日6便で約2時間、名古屋(中部国際空港)は1日2便で約1時間半、札幌(新千歳空港)は1日4便で約1時間で行けます。
ちなみに、ソウル便週3日1便が唯一の国際便です。
商談などで全国各地に出張が必要なら、便数や目的地までの所要時間は重要な要素になります。ちなみに、秋田の場合、首都圏との行き来には、秋田新幹線を利用する方法もメジャーな方法です。1日18本~、所要約4時間で、時間はかかりますが、本数が多いのが便利です。
さて、空港ロビーに降り立つと、待っていたのは・・・なまはげ。
「なまはげ」といえば、数年前に秋田県男鹿市が求人を募集したことが話題になりました。
> 「Excelのできる子はいねえがー」 ハローワークでなまはげの募集開始 | ねとらぼ
「悪ぃごはいねぇが~、起業家はいねぇが~・・・」と空港で探していてもラチがあかないので、リムジンバスで街中へ。
それにしても、秋田寒い。先日コートを新調してきた甲斐がありました。
秋田の起業を盛り上げる支援機関
まず、秋田の起業をサポートする公的支援機関を順にまわります。
秋田県庁
秋田県庁では、創業を担当している地域産業振興課を訪問。地元の創業支援機関について情報をいただくなどします。
秋田県庁の2Fには「あきた企業活性化センター」というインキュベーション施設があり、創業手帳が設置されています。
秋田県中小企業団体中央会
県庁で得た情報も参考にしながら支援機関・団体を回っていきます。
秋田県中小企業団体中央会では、「遠いのに寒いのによく来てくれましたね!」と温かい言葉をいただきました。
秋田県中小企業団体中央会では、中小企業や地元の起業家だけでなく、また秋田で起業したい他都道府県出身者も、事業計画書作成や起業関連手続きなどについて、相談することができます。
秋田県商工会連合会
秋田県商工会連合会は、秋田県中小企業団体中央会と同じ商工会館にあります。
秋田県の人口は104万人で全国38位ですが、面積は11,636平方kmで全国6位です。広い秋田県では、県南・県央・県北で気候やビジネスのやり方も大きく違ってきます。
「商工会は各地域に特化した起業支援ノウハウをもっているので、起業家は、地元の商工会に相談してサポートを受けるのがベストだと思います。」とのこと。
商工会連合会は、そんな秋田県内にある商工会のまとめ役を担っています。秋田県内の商工会はこちらのサイトから探すことができます。
> 商工会連合会
秋田商工会議所
商工連合会と同じビルのさらに階下にある秋田商工会議所へ。
商工会議所では、起業塾を随時開催しており、4日掛けて起業のノウハウを勉強できます。起業塾では我らが『創業手帳』が配布されます。
> 秋田商工会議所
秋田市役所商工労働課
秋田市役所商工労働課では、「これすごくいいねー!創業手帳!」と最高に良い感触。市のインキュベーション施設では毎月最新の創業手帳を読むことができます。
秋田大学
秋田大学では、大学発ベンチャーや産学連携の担当者にお会いして、今回のセミナーへの協力の依頼をします。起業に興味がある学生さんにはぜひセミナーに参加してもらいたいところです。
秋田大学では、「ベンチャーインキュベーションセンター」で最新の創業手帳が読めます。
秋田の起業状況
秋田の冬。外は寒いけれど、人は元気で暖かいです。タクシー運転手のオジさんもまた、話好きで元気な人でした。移動中、
「兄ちゃん、もう秋田住んでよ!うちに来ないか!?(方言のためサクライ意訳)」
「行きます!ついでに秋田美人の娘さんのところにムコに行きます!」
と言いたかったところですが、アポのため断念。本当に残念です。
そんな元気な秋田ですが、起業・創業に関していうと、残念ながらやや元気がないと言わざるを得ません。起業家数は全国40位(表1)で、人口あたりの起業家数でも25位(表2)に甘んじています。
※「平成24年就業構造基本調査」を元に創業手帳編集部が集計
【関連記事】都道府県別の起業家数を調べてみた
秋田の起業を盛り上げる秋田美人
女性起業家の幅広い相談役 -女性起業家団体『Venus Club』竹下香織代表
秋田の起業・創業の現状は、残念ながら今のところは少し元気がありません。でも、「これじゃいかん!」ということで、公的機関だけでなく、民間でも起業支援の取り組みが広がりつつあるようです。
女性起業支援団体 Venus Clubもそんな団体その一つ。Venus Clubの竹下代表に、団体のコンセプトや活動内容を教えていただきます。
「つながる・広がる」をコンセプトに、女性の起業等の相談に応じるほか、セミナーや交流会などを開催しています。また、企業で働く女性向けの研修事業や新商品等のモニター事業、女性を対象としたイベントプロデュースも手掛けるているそうです。
「秋田県で女性起業の支援を行っており、設立してまだ1年ほどですが、すでに会員数は300名!女性ならではの悩みや、気づきもあるので、支援を行うのもやはり女性に対しては女性が一番だと思います。起業やビジネス全般だけではなく、旦那や彼氏の愚痴等も聞いていますね(笑)」
起業サポートでは、経営面でのサポートは勿論ですが、メンタル面のサポートも非常に大切な要素になってきます。そのあたりも含めて全般的に支援できるのは、やはり竹下様の力量と本当に気さくで明るい人柄、そしてこれまでの経験が活きているなと感じました。
※2月28日のセミナーでは、竹下代表に登壇いただき、トークセッションで詳細をお話いただく予定です。
一度廃れた舞妓を復活させる -株式会社せん 水野千夏代表
秋田の創業・起業を調べていて、よく感じるのは元気な女性起業家の存在。次にお会いする「株式会社せん」の水野代表は、地元秋田にUターンし、廃れた地元秋田の舞妓を復活させ、事業化させた女性起業家です。水野代表のオフィスにお邪魔して話をお伺いします。
秋田市の歓楽街「川反(かわばた)」にかつて存在していた川反芸者を、「あきた舞妓」として復活させたストーリーや、「会える秋田美人」をキャッチフレーズに、秋田により多くの観光客を呼び込むことを目指して取り組んでいる「舞奴の育成事業」についても詳しく話を聞くことができました。
会社を立ち上げられた理由や、起業してみて感じる難しさと楽しさ、郷土を盛り上げて秋田に人を呼び込みたいという強い想いが伝わってくる熱い話でした。ユニークな事業内容だけでなく、水野代表の考え方や行動力など、とても勉強になります。
なお、今回は舞妓さんには会えず(舞妓に変身する前の女性にはご挨拶できました)でしたが、次回はぜひ舞妓さんに会いたいな~!
※2月28日のセミナーでは、水野代表に登壇いただき、トークセッションで詳細をお話いただく予定です。
秋田の「うまいもの」は未来の味がします
最後に、竹下代表や水野代表に秋田美人が居ておいしいお酒が飲めるお店を教えてもらい、いざ夜の街、歓楽街は川反通りへ向かいます。川反通りは、秋田の昔からの歓楽街で、今でも飲み屋や夜のお店でにぎわっている場所です。
あっ、これ現地の起業調査ですからね。決して飲んだくれたり、いかがわしいことをしに来たわけではありません。実は、秋田県は農業人口率全国トップ(※「平成22年度 秋田県農林水産業累年統計表」より)、食糧自給自給率全国2位(※「平成22年度 都道府県別食料自給率」より)という、農業大県なのです。さらに、「清酒の販売数量(成人1人当たり)」が9.7Lで全国2位のお酒大国(※24年度。国税庁「酒のしおり-成人1人当たりの酒類販売(消費)数量表(都道府県)」より)でもあります。
秋田で起業・創業を考えるなら、一つのキーワードとして「農作物」と「お酒」、つまり「秋田のうまいもの」が挙げられるのでは・・・?
これは「ぜひ実地調査をせねば!」。いや、疲れて飲みに行くのも大変ですが、仕事だからしかたがないな~・・・
教えていただいたお店では、6銘柄の飲み比べがなんと980円。しっかりと全部味わい飲み干します。そして、稲庭うどん・ハタハタ・いぶりがっこ、きりたんぽ...美味しい!これぞ秋田!幸せ。。。。
「『ちゃんと秋田で仕事してこいよ!』という上司からのプレッシャーで、せっかくの秋田の美味い料理もお酒も喉を通らないし、夜も眠れませんよ~」と話しながら、隣のオジサンに美味しいお酒を御馳走してもらい、完全に出来上がったところで、今宵はお開きです。
> 秋田県の日本一と全国ベスト3|秋田県公式webページ
さすが、農業人口率日本一、食糧自給率堂々2位の農業大県!そして全国2位のお酒大国ですね。今夜いただいた美味い料理は、秋田の未来・地方創生の味がしました。今夜は秋田の未来を夢見ながらぐっすり眠れそうです。
【関連記事】おばんです。創業手帳セミナーで秋田の起業を盛り上げてきました!
(創業手帳編集部 サクライ)