これだけは押さえて!コンテンツマーケティングで失敗しない5つのコツ

創業手帳

資産化するストック型コンテンツとは?読者に寄り添うコンテンツ制作の基本

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(2016/10/24更新)

単にコンテンツマーケティングというと非常に幅広いテーマとなりますが、今回はGoogleなどの検索エンジンから集客することを目的とした記事コンテンツ制作に絞ってお話していきます。オーガニック(検索エンジンからの)流入を狙ったコンテンツを整備していくことは、読者が知りたいことに対して的確な回答を用意することで、信頼を獲得していく施策です。制作には多少の負荷があるものの、1度作ってしまえば、ずっと使える・自動的にアクセスを稼ぎ続けてくれる資産(=ストック)となります。もし現状、集客のために多大な時間を使っているなら、その時間をコンテンツ制作に充てることで、事業・サービスに親和性の高い顧客を引き寄せられる上、その後の集客にかける時間と労力が激減するでしょう。
ここでは、これからコンテンツマーケティングを始める方にも、今うまくいっておらず悩んでいる方にも活用できる内容を解説しますので、ご自身の状況と照らし合わせながらお読みいただけますと幸いです。

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コンテンツ集客に失敗する人の特徴とは

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検索エンジンから集客するために「一生懸命コンテンツを作ったのに、アクセスが伸びない……」という方には以下のような特徴があります。

  • コンセプト・テーマから業者に丸投げ
  • “コンテンツの品質”よりも文字量が大事
  • 毎日1記事、年間300以上のコンテンツを大量投下
  • 1記事数千円~と安価で制作

当てはまっている方、いらっしゃるのではないでしょうか。これから業者に委託しようと考えている方は、間違っても上記のような方法を選択してはいけません。

よくある勘違い

「毎日更新しなきゃダメ」
「数百ページないとダメ」
「とにかく文字量が必要」

このように思われている方が結構いらっしゃるのですが、「何でもいいから大量に作って公開すればOK!」という時代はとっくに終わっています。
2015年5月にGoogleはコンテンツ品質に関わる「クオリティ アップデート」を行いました。(詳細を知りたい方は弊社取締役の鈴木謙一のブログをご参照ください)

  • タグページを量産しているサイト
  • 動画と広告だけのメインコンテンツに乏しいページ
  • 他のサイトからのシンジケーション(コピーコンテンツ)
  • フォントが小さかったりリンクばかりだったりする使いづらい昔ながらのページ
  • どうでもいいコメントばかりのページ
  • 内容が薄っぺらいページ
  • Above the foldが広告ばかりのページ
  • 低品質なサイトから超大量にリンクが張られているサイト

このようなサイトやページは品質が低いと見なされ、検索順位が落ちます。
ご自身が検索する時の気持ちを考えてみてください。自分のニーズ(速く・わかりやすく・十分に・面白く知りたい)に応えてくれるコンテンツでなければ、当然、読む気がしませんよね。

コンテンツ集客で失敗する5つの原因

検索エンジンからの集客において、前提となるのはキーワード調査です。集客したいターゲット読者との親和性が高いキーワードのサジェスト(検索窓に文字入力すると、検索したいであろう言葉を検索エンジンが予測提案してくれる機能)とその月間検索数から、どんなニーズがどの程度あるかを知ることができます。
このターゲットやキーワードを意識することなく「なんとなく」記事やページを作っている方、実は多いのではないでしょうか。それでは検索エンジンから読者が来てくれることは期待できません。
ではどうしたらいいのか、失敗例から具体的にご説明します。

1.ターゲティングが甘すぎる

実際にご相談のあった、無添加の自然派化粧品ECサイトを例にとって説明していきましょう。

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この方が業者から買ったのは「20~30代の女性向けコンテンツ」。これも間違ってはいないのですが、せっかく「無添加の自然派化粧品」という尖った商品なのに、ターゲットが広すぎて効率が非常に悪かったのです。ターゲットにするべきなのは、自然派化粧品を必要とする人たちのはず。すなわち「敏感肌」や「アレルギー」など親和性の高いテーマ(キーワード)でコンテンツを作るべきでした。

キーワードやテーマを広く取ってしまうと、コンバージョンに遠すぎるコンテンツを制作してしまうだけでなく、サイト全体のテーマがぶれることでGoogleから評価されにくくなってしまうため、要注意です。

2.ペルソナからテーマを考えていない

引き続き、自然派化粧品を例にとって見ていきます。

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ミネラルパウダー(肌にやさしいファンデーションのような化粧品)の販促を強化するために、コンテンツを作りたいと考えたとしましょう。
……「あまりキーワードがないなぁ」「テーマが尽きてしまった」なんて思っていませんか?
商品だけを見てしまうと、テーマの広がりがなく、コンテンツがすぐ尽きてしまいます。
商品を使う人はどんな人なのか?(=ペルソナ)を考えましょう。
「ミネラルパウダー」の場合は、肌が弱くて悩んでいる可能性が考えられますね。

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色々なテーマとキーワードが出てきました。
商品企画でペルソナを作ることは多いと思います。コンテンツも同じです。“人”を想うだけで、ニーズを想起できてコンテンツの幅が広がります。潜在顧客の獲得にもつながるので、テーマはペルソナから設定していきましょう。

3.検索意図からコンテンツ制作してない

ペルソナを元に狙う検索キーワードを決め、それをテーマにして「コンテンツ」を書けばいいと思っている方も多いのですが、それだけでは不十分です。

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検索意図(そのキーワードで検索した人は、どんなことを知りたくて検索したのか?)を汲み取ってコンテンツを設計しなければ、検索順位は上がらず、アクセス数も増えません。

ユーザーが必要としていることは何か?

たとえば「敏感肌 ファンデーション」と検索する人は、

  • カバー力がほしい
  • 乾燥肌なので保湿できるものはないか
  • 肌のタイプ別におすすめの種類(パウダー・クリーム・リキッド)を知りたい
  • 成分が気になる

といったニーズがあります。

「敏感肌 ファンデーション」で上位表示を狙いたいなら、これらのニーズを満たすコンテンツにする必要があるのです。

4.品質チェックをしていない

意外と忘れがちなのが、制作したコンテンツの品質チェックです。実際のコンテンツ評価は検索エンジンやその先にいるユーザー(検索者)がしていくわけですが、検索エンジンからのマイナス評価を防ぐための最低限のチェックを公開前に行いましょう。

コピーチェック

外注ライターさんにお願いして執筆している場合、他社のコンテンツをコピー&ペーストをしていないかのチェックは必須です。どんなにいいライターさんでも、忙しさについコピーしてしまったり、無意識のうちに参考サイトの言い回しと似てしまったりします。コピーコンテンツはGoogleからマイナス点を与えられ、最悪の場合はドメイン自体の評価が下がることもありますので、欠かさずにコピーチェックを行いましょう。

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Mieruca コピーチェックツール画面)

抜け漏れチェック

狙うキーワードにおいて、必要なトピックに抜け漏れがないかのチェックに有効なのが共起語です。
共起語とは、あるテーマを語る上で頻繁にともに使われる言葉です(詳しくはこちら)が、共起語ツールを使うことで検索ユーザーにとって重要なテーマやトピックが分かるので、内容の抜け漏れを防ぐことができ、検索意図を満たす可能性が高まります。

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Mieruca による共起語抽出結果)

5.「公開して終わり」にしている

コンテンツを制作してサイトにアップすると、「やりきった!」と思いがちですが、コンテンツ集客も他のマーケティング施策と同じPDCAを回して継続的な改善が必要です。検索順位が11~29位くらいの惜しいコンテンツを検索結果の1ページ目にできれば、アクセス数の大幅増も狙えます。検索エンジンや検索ユーザーに評価されるまで数か月程度かかるので、コンテンツの修正(リライト)するかどうかは少し時間をおいて待ってみましょう。半年程度待っても順位の上がってこない(1ページ目に入らない)場合はユーザーの検索意図がずれていないかどうか、見直してみるのが良いでしょう。

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チェック&アクションの成功事例

失敗する5つの原因のうち、「5.『公開して終わり』にしている」と「3.検索意図からコンテンツ制作してない」に対して取り組んだ事例をご紹介します。

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「ニキビ 食べ物」という検索キーワードで最初は検索結果1ページ目の上位を取っていたものの、時間経過とともに順位が下落していったコンテンツがありました。原因を特定し、ユーザーの検索意図に沿って構成を変えただけで17位から1位(2016年9月時点)に上昇したのです。
やったことは、検索意図の把握のみ。

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Mieruca サジェストキーワードネットワーク画面)

サジェストキーワードを分析することで、「ニキビ 食べ物」と調べるユーザーは「そもそも食べ物とニキビは関係があるのか」「ニキビにいいもの」「ニキビに悪いもの」この3点を知りたいのだということが分かったので、それに基づいて構成を変えただけなのです。

計算し尽くしたコンテンツで集客を最大化しよう

このように、押さえるべきところ(ターゲット・ペルソナ・検索意図・品質チェック・チェック&アクション)を押さえれば、検索順位やアクセス数にしっかりと結果が出てくるのがコンテンツマーケティングの醍醐味です。

とはいえ、コンテンツ制作において「時間がなくて…」「人手が足りなくて…」などの声もよく伺います。特に立ち上げ初期のキーワード調査は丁寧に行う必要がありますから、作業は非常に大変です。私も作っていますが、正直大変です(笑)。

ただし、ここを乗り越えなければより多くのユーザーに響くコンテンツは作れません。検索意図を把握してチカラをいれて施策を回していくことで、実際の成果(流入や検索順位など)に結びつきます。ぜひこの機会にチャレンジしてみてください。

事業を成功させるためにはマーケティングが不可欠
顧客が自然とやってくる! マーケティングの本質を捉える3つの指針とは

(監修:Mieruca
(編集:創業手帳編集部)

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