注目のスタートアップ

情報セキュリティ教育クラウド「セキュリオ」を提供する「LRM」が1.8億円調達

company

2024年4月24日、LRM株式会社は、総額1億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

情報セキュリティ教育クラウド「セキュリオ」の提供や、セキュリティコンサルティング事業を展開しています。

「セキュリオ」は、情報セキュリティ教育の実施・確認・見直しを簡単に実施できるクラウドサービスです。

90種類以上のeラーニング教材、標的型攻撃メール訓練テンプレート40種類以上という豊富な教育コンテンツや、訓練メールの作成・セキュリティテストの用意などの教育の自動化を特徴としています。

今回の資金は、「セキュリオ」の教育自動化機能、パーソナライズ機能の開発に充当します。


総務省「情報通信白書令和5年版」によると、2022年に観測されたサイバー攻撃関連通信数は、2015年と比較して8.3倍と増加傾向であることがわかります。

このサイバー攻撃の増加は社会や企業のデジタル化進展が要因であり、今後もデジタル化が進む時代において、サイバー攻撃はさらに増加することが予測されています。したがって、社会・企業ではセキュリティ対策の重要性が高まっています。

セキュリティ対策は企業のシステムを強固にするだけでは不十分です。たとえば、標的型攻撃メールなど人間を対象とした攻撃もあるため、従業員や経営者を対象としたセキュリティ教育も重要です。

このような状況下で、LRMは情報セキュリティ教育クラウド「セキュリオ」を提供し、企業のセキュリティ対策に貢献しています。

LRM株式会社のコメント

このニュースを受けまして、LRM株式会社よりコメントが届きました。

幸松哲也(ゆきまつ・てつや)
LRM株式会社 代表取締役CEO
1976年兵庫県出身 徳島大学工学部卒業
情報経営イノベーション専門職大学 客員教員
新卒でTIS株式会社に入社、システム開発の提案から開発、運用保守まで担当する。その後、外資系IT企業、システム会社を経て2006年12月にLRM株式会社を設立、現在に至る。
情報セキュリティコンサルタントとしてISMS、Pマークの取得支援企業は延べ500社を超える。同時に、7年間に渡りISMS認証審査機関において、主任審査員として審査業務に従事してきた。
2020年3月に幻冬舎より『そのセキュリティ対策が会社を潰す』を出版。
2021年より情報経営イノベーション専門職大学 客員教員に着任。

今回の資金調達の目的は何ですか?

① セキュリオの「オートメーション」および「パーソナライゼーション」の強化
所属部署や役職、セキュリオ上での行動データをAIで分析し、それらをもとに一人ひとりの意識レベルや習得すべき知識にあわせて、訓練や教育の取り組み全体が最適になるよう自動でカスタマイズされる機能実装を目指し、開発していきます。

② マーケティング活動の強化
2024年内には本サービスの利用者数を累計40万人に拡大し、2030年には累計300万人に利用いただくことを目指します。

③ 従業員採用の強化
セキュリオ研究開発の人材採用を推進します。

今後の展望を教えてください。

セキュリティ教育の効果を最大限に引き出すには、従業員の自分ごと化が不可欠です。

セキュリオでは従業員の職務内容や行動データに基づき、パーソナライズした事例を盛り込んだ教材を自動生成し、これまでできなかったきめ細かな教育を実現します。今後も「セキュリティ教育を自動でかんたんに」を実現する機能を提供し、企業の持続的な価値向上を支援していきます。

読者へのメッセージをお願いします。

今回調達した資金で、セキュリオの情報セキュリティ教育の自動化機能、および従業員一人ひとりに合わせたパーソナライズ機能の開発を進め、あらゆる企業で適切で効果の高い情報セキュリティ教育がセキュリティ担当者の手間をかけずに実施できるようにいたします。

私たちLRMは、日本全体の情報セキュリティレベルの向上に貢献し、企業が情報を適切に取り扱うことと活用することを両立できるよう支援し、日本全体の企業の成長に貢献してまいります。

引き続き、当社の取り組みへのご支援とご期待を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

適切なセキュリティの構築ができず顧客や社会に損害を与えてしまうと大きな損失となるため、セキュリティ対策はコストと捉えるのではなく、事業活動・成長に必須のものと位置づけ、投資と捉えることが重要だと経済産業省は示しています。「冊子版創業手帳」では、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期に実施できるセキュリティ対策について詳しく伺っています。

また、セキュリティ対策を行うためには資金調達も必要となるでしょう。「資金調達手帳」では、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB eラーニング LRM クラウド クラウドサービス コンサルティング セキュリオ セキュリティ テスト 情報セキュリティ 情報セキュリティ教育 教材 教育 株式会社 自動化 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「Salesforce」導入支援などの「ウフル」が資金調達
2021年1月5日、株式会社ウフルは、資金調達を実施したことを発表しました。 2008年からセールスフォース・ドットコムのパートナー事業を開始し、Gold Partnersの一員として、「Salesf…
AI映像対話システム「Talk With」開発・提供の「シルバコンパス」が1億円調達
2022年5月31日、株式会社シルバコンパスは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 シルバコンパスは、AI映像対話システム「Talk With」を開発・提供しています。 AIと映像を組…
大容量の食品・日用品をお得にまとめ買いできるアプリ「TinderBox」がリリース
2021年12月10日、Tinderbox株式会社は、「TinderBox」のオープンβ版をリリースしたことを発表しました。 「TinderBox」は、大容量の食品・日用品をお得にまとめ買いできるアプ…
骨粗鬆症検診用AI医療機器を開発する「iSurgery」が8,000万円調達
2022年9月6日、iSurgery株式会社は、総額8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 iSurgeryは、胸部X線写真から骨密度を推測するAI医療機器を開発しています。 一般的か…
船舶の自動運転技術を開発する「エイトノット」が地域金融機関から資金調達
2022年12月19日、株式会社エイトノットは、広島ベンチャーキャピタルを引受先としたJ-KISS型新株予約権方式によるエクイティファイナンス、および池田泉州銀行から借入によるデットファイナンスを組み…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集