注目のスタートアップ

「gumi」がGameFiに最適化されたオリジナルタイトルの企画・開発を行うサイバーエージェントグループ子会社「CA GameFi」に出資

company

2023年6月9日、株式会社gumiは、株式会社CA GameFiが実施する第三者割当増資を引き受ける方法により同社株式を取得することを決議したことを発表しました。

CA GameFiは、サイバーエージェントグループのゲーム事業にて培ってきた大規模ゲームの開発・運用ノウハウとクリエイティブ力を強みに、GameFiに最適化されたオリジナルタイトルの企画・開発を行っています。

gumiは、自社オリジナル、他社IPを活用したモバイルゲームの開発・運用を行うモバイルオンラインゲーム事業、ブロックチェーンやXRなどの新たなテクノロジーを活用したコンテンツ開発や有力企業への投資を行うメタバース事業を展開しています。

今回の出資により、Web3・ブロックチェーン領域での連携などを検討します。


GameFiとは、GameとFinanceを組み合わせた造語で、プレイを通じてゲーム外でも価値がある仮想通貨やNFTを獲得することができるゲームのことです。

ブロックチェーン・NFTを利用しているため、ブロックチェーンゲームやNFTゲームと呼ばれることもあります。

現在普及しているソーシャルゲームやビデオゲームでは、ゲームをプレイすることでゲーム内の通貨を稼ぐことができ、その通貨でゲーム内のアイテムを購入することができます。

また、ソーシャルゲームでは課金によってガチャを回してアイテムなどを手に入れることができますが、このアイテムを売って現実のお金に戻すことは基本的にはできません。

しかし、ゲームでは時間をかけたり、課金しないと入手できないアイテムがあるため、これにはある種の価値が生じます。現在、ソーシャルゲームやオンラインゲームでは、このアイテムをユーザー間で売買するため、アカウントごと売買する仕組みとして、RMT(リアルマネートレード)と呼ばれる、非公式のサービス(一部ゲームタイトルでは容認)が運営されています。

一方で、RMTは詐欺などのトラブルが発生する可能性があることや、ハッキングやチートなど不正な手段で入手したアカウントが売買されている可能性がある、運営の利益にはならない、チート蔓延のひとつの原因となっているといった課題を抱えています。

ブロックチェーンはオンラインゲームやソーシャルゲームにおけるこれらの課題を解決できる可能性があります。

ブロックチェーンをもとにしたNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)は、デジタルデータに改竄されていないことや個人が所有していることを証明する証明書のようなデータを記録することで、デジタルデータの価値を担保することができます。

ブロックチェーンやNFTをゲームのベースとすることで、アイテムの安全な売買を可能にできるため、これまでのソーシャルゲームやオンラインゲームの課題を解決することができます。

また、GameFiは、プレイの報酬として暗号通貨・NFTを獲得したり、それを売買することができるため、ゲームをプレイすることで稼ぐ(Play to Earn)ことができます。これはゲームにとって大きな革新であり、現在急激に注目が高まっています。

国内の企業でもGameFiに参入する企業が増加してきており、今後どのように市場が成長していくのか注目が必要です。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業などとの提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ CA GameFi GameFi gumi NFTゲーム Web3 ゲーム コンテンツ サイバーエージェント ブロックチェーン ブロックチェーンゲーム モバイルゲーム 子会社 株式会社
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ROASベースの広告効果の可視化を実現する「ROASタグ」がリリース
2022年7月29日、株式会社KIYONOは、「ROASタグ」をリリースしたことを発表しました。 「ROASタグ」は、Webサイトにタグを設置することで、ROASベースの広告効果の可視化を実現するサー…
「オルツ」が食品業界に特化したAI強化音声認識エンジン「飲食業GIJIROKU」を提供開始
2023年2月13日、株式会社オルツは、「飲食業GIJIROKU」の提供を開始したことを発表しました。 「飲食業GIJIROKU」は、AI自動議事録ツール「AI GIJIROKU」の業種別音声認識機能…
「RevComm」が「サイボウズ」と業務提携 電話営業のDX支援パッケージ「営業支援型 kintone」を販売開始
2022年6月2日、株式会社RevCommは、サイボウズ株式会社と共同で、新サービス「営業支援型 kintone」を販売開始したことを発表しました。 RevCommは、音声解析AI電話「MiiTel(…
英語スピーキング評価AI「CHIVOX」などを提供する「アイード」とシステムインテグレーターの「HOUSEI」が資本業務提携
2023年4月26日、アイード株式会社は、HOUSEI株式会社と資本業務提携することを決議したことを発表しました。 これにより、アイードはHOUSEIグループの連結子会社となります。 アイードは、英語…
主に知的障害のある作家が手がけるアートデータのライセンスを管理しビジネスにつなげる「ヘラルボニー」が資金調達
2023年12月4日、株式会社ヘラルボニーは、資金調達を実施したことを発表しました。 ヘラルボニーは、国内外の主に知的障害のある作家の描く2,000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまな…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集