注目のスタートアップ

3D点群データをオンラインで解析できるプラットフォーム「ScanX」を提供する「ローカスブルー」が4億円調達

company

2022年12月21日、ローカスブルー株式会社は、総額約4億円の資金調達を実施したことを発表しました。

ローカスブルーは、3D点群データをオンラインで解析できるプラットフォーム「ScanX(スキャン・エックス)」を提供しています。

点群の自動分類、3D地図と3Dデータの重ね合わせ表示、計測ツール(距離、面積、体積など)、データの3D切り取り、ノイズ除去、複数点群の合成、重複点群の除去など、さまざまな処理が可能です。

2023年4月には、3Dデータ処理専用AIエンジン「Deep3」β版のリリースを予定しています。

「Deep3」は、ユーザーごとに3Dデータ処理アルゴリズムをテーラーメイドし、Web APIとして利用可能とするサービスです。

今回の資金は、営業体制の強化、CTOやVPoE採用をはじめとした開発組織強化に充当します。

3D点群データとは、レーザースキャナー(LiDAR)などによって取得できる、色と座標(点)によって構成されるデータのことです。

対象物を立体的なデータにすることが可能であり、比較的簡単に3Dモデルを作成できることから、建設やものづくりをはじめ、さまざまな場所で活用が進んでいます。

またデータ取得・生成するためのレーザースキャナーも比較的安価で、扱いも簡単であることから、小規模な事業者でも利用できるという特徴があります。

さらに、2020年に発売されたiPhone12 Pro/Max(とそれ以降のiPhone)にもLiDARが搭載されており、今後3D点群データの活用が個人の領域においてもすすんでいくと考えられています。

建設業において3D点群データはデジタル化・DXのための重要なデータのひとつです。

建設業では、施工・管理の効率化のために、BIM/CIM(Building/Construction Information Modeling, Management)というシステムが推進されていますが、これはコンピューター上に現実と同じ建物の3Dモデルを立ち上げ、各部材の仕様・サイズをはじめ、設計から施工までの各工程において必要な情報を可視化・管理するシステムです。

これまで3Dモデルの作成はコストがかかるものだったのですが、LiDARの普及、3D点群データを処理するサービスの低廉化などにより、BIM/CIMを広く活用できる環境が整ってきています。

効率化はどの業界でも大きな課題となっています。創業期は最新のシステムを導入できる機会でもあるため、自社に合ったシステム・ツールを選定・導入するとよいでしょう。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ 3D 3D点群データ AI LiDAR ScanX スキャン・エックス ローカスブルー 処理 株式会社 点群データ 解析 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

美容電動アイクリームブランドを運営する「LOWAN」が1,500万円調達
2022年11月16日、株式会社LOWANは、1,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 LOWANは、美容電動アイクリームブランド「LOWAN(ロワン)」を展開しています。 ヒト幹細胞培…
シフト管理と求人募集を同時に解決するシフト管理SaaS「らくしふワーク」がリリース
2021年11月22日、株式会社クロスビットは、「らくしふワーク」を11月22日(月)から提供開始することを発表しました。 「らくしふワーク」は、シフト管理システムから特定の曜日と時間帯の人材募集を直…
VR事業など展開の「アビックシステム」とダンスのオンラインレッスンサービスなど提供の「だんきち」が資本業務提携
2022年6月15日、株式会社アビックシステムは、株式会社だんきちに出資し、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 アビックシステムは、システム開発事業・IT基盤ソリューション事業、ビジネスソ…
荷物預かりサービス「ecbo cloak」や宅配物受け取りサービス「ecbo pickup」を運営する「ecbo」が資金調達
2023年6月2日、ecbo株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 ecboは、荷物預かりサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」や、宅配物受け取りサービス「ecbo picku…
低コスト・高効率なCO2回収技術の開発・実用化を進める「JCCL」が4億円調達
2024年10月8日、株式会社JCCLは、総額4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 JCCLは、高性能・低コストなCO2分離回収技術の開発・実用化を進める、九州大学発スタートアップです。 今…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集