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介護ワークシェアリング「カイスケ」運営の「カイテク」が3.7億円調達

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2022年4月6日、カイテク株式会社は、総額3億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

カイテクは、介護ワークシェアリング「カイスケ」を運営しています。

人材が不足している介護施設と、空き時間を有効活用したい介護士や看護師などの有資格者を直接マッチングするサービスです。

面接・履歴書なしですぐに働けること、給与を最短で当日に受け取れることなどを特徴としています。

今回の資金は、事業拡大・人材採用の強化に充当されます。

超高齢社会とは、65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占めている社会のことです。2007年に日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入し、それからも高齢者率が高まり続けています。2025年には、最も人口の多い世代が75歳以上の後期高齢者となり、65〜74歳の前期高齢者を含めると、総人口の約30%が高齢者に達する見込みです。

高齢者の増加は医療・福祉などの領域で様々な課題を生んでいます。特に人材不足が深刻で、介護業界では人材不足のせいで介護施設の入居待ちが発生し、サービスの継続が難しくなっている事業所も少なからずあります。

一方で、公益財団法人介護労働安定センターが発表している資料、令和2年度「介護労働実態調査」によると、人材の不足感は少しずつではあるものの改善傾向にあることがわかります。離職率も年々下がってきており、人手不足解消のための職場環境の整備や賃金向上などの取り組みが実を結んでいるといえます。

労働者側のデータとしては、前職をやめた理由として「結婚・妊娠・出産・育児のため」が25%ともっとも高くなっています。高齢化と共に少子化も社会課題となっているため、結婚・妊娠・出産・育児に関する対策も同時に実施する必要があると考えられます。

「カイテク」のようなワークシェアリングサービスは、人手不足の解消に役立つだけでなく、結婚・妊娠・出産・育児などで継続的に働くことは難しいものの、空いた時間に働くことはできるという人に労働環境を提供することができます。ワークシェアリングサービスが普及することで、スキマ時間に働きたい人に仕事を提供できますし、フルタイムで働いている人にも有給休暇などを取得しやすい環境を提供することができるようになるはずです。

人材不足は介護業界に限らず大きな問題となっています。創業期はフットワークの軽い運営が求められるため、事務作業などはアウトソーシングしても良いかもしれません。「冊子版創業手帳」では、アウトソーシングの導入方法や、外注の活用法について詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
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