創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2022年2月25日ラウンズ株式会社 合田翔吾|声のバーチャルオフィス事業の開発が注目の企業
声のバーチャルオフィスの事業開発で注目なのが、合田翔吾さんが2018年10月に創業したラウンズ株式会社です。
今やリモートワークやテレワークがすっかり一般的になり、自宅や街のあちこちでオンラインでのミーティングも当たり前になりました。
自分の顔をカメラで映し出しながら同僚と話をしたり、メタバース空間にアバターとして入室して社内コミュニケーションを取ったりと、様々な方法で社内メンバー同士が繋がり合えます。
そんな便利な時代になった反面、ネット環境やデバイスによっては、従来のオンライン会議システムだと大きな負荷がかかり、通信が途中で途切れたり画面が砂嵐のようになったり、他の操作や作業が出来なくなったり、といった不具合も生じがちです。
また、相手の状況が画面上だけでは把握しきれないため、今ちょっと話したいと思っても遠慮してしまい、メールやチャットで一旦お断りを入れてからやり取りする等、無駄な気苦労や時間、労力がかかる場合もあります。
社内におけるコミュニケーションでは、リアルに相手の “雰囲気” を感じ取りながら会話をするのと同じように、オンライン上でもやり取りできる環境を整えることが何より肝要です。
“雰囲気” を感じ取ることで、スピード感あるやり取りやリアルタイムな問題解決が可能になり、お互いの信頼関係や一体感・親密感が強くなります。
特に、新入社員や中途入社メンバーが会社になじむまでには一定の時間を要します。入社早々からいきなりオンライン業務ということもあたり前になっている今、社内で一緒に働く人がどんな人なのかが把握しきれないまま、互いの距離感を掴めず、各人の仕事内容や特長を把握しきれず、しなくてもいい気苦労やストレスを抱え、社内になじむまでにずいぶんと時間がかかることも考えられるでしょう。
しかし “雰囲気” を掴むために通信やデバイスに大きな負荷をかけるのは作業効率を下げてしまう可能性があり、ここにジレンマが生じます。
今、お互いの “雰囲気” を体感しながら デバイス・通信環境等に極力負荷をかけず、業務のオンライン化をよりスムーズにストレスフリーにリアルに行えるよう厳選した機能に絞り込んだバーチャルオフィス空間に注目が集まっています。
ラウンズ株式会社の事業の特徴は、オンラインでも相手の状況がリアルに把握でき、通信やデバイスの負担が少なくてすむ、音声重視のバーチャル空間を提供しているという点です。
ラウンズ株式会社の合田翔吾さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。
・このプロダクトの特徴は何ですか?
テレワークでもビジネススピードを落とさない音声通話サービスです。
離れていてもお互いの状況がパッとわかり、隣に座っているようにサッと会話することができます。
チャットやWeb会議ばかりではコミュニケーションが遅くなりがちですが、ラウンズなら話しかけるタイミングをAIがサポートしてくれるのでちょっとした内容でもすぐに話して解決することができます。肉声でのコミュニケーションをとることで業務を加速させるだけでなく、さまざまな思い違いの防止にもなり、テレワークでも良好な人間関係を築くことが可能となります。
・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?
テレワーク・ハイブリッドワークをしているすべての企業様はもちろんですが、出社していても社内で異なるフロアや別の支社の人と働いているチームなど、全ての「リモートチーム」にご利用いただきたいです。
・このサービスの解決する社会課題はなんですか?
「すべてのひとにテレワークという選択肢を」をビジョンとしており、子育て・介護や自分の趣味など人生のフェーズでテレワークを必要とする人がいつでもテレワークを選択できる社会を目指しています。少子高齢化社会において労働人口が減少する中、すべての人の生き方の選択肢を広げていきます。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
創業期はコロナ禍以前でテレワーク自体の認知がまだ非常に低い状況でした。当時としてはごく少数だったフルリモート環境の構築を目指している企業様達と密に連絡を取り、テレワークの課題解決を目指してきました。
当初はマネージャの管理不安の解消を目指しており、監視感のない監視ツール、勤怠管理ツールなど様々な管理環境の開発に試行錯誤していました。
しかし管理監視では根本的に「信頼関係の構築」ができておらず時間が経つにつれチームが弱くなってしまうことに気付き、どこにいても多様なメンバー達が繋がり・助け合い信頼関係を作れる環境を目指し、プロダクトを1から作り直し、現在のラウンズの形になりました。
現在は2年以上継続してラウンズをご利用いただいている企業様もいらっしゃいます。
・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?
ラウンズによって、ビジネススピードと柔軟な働き方を両立できる環境を企業様に提供していきたいです。経営者・マネージャー・メンバー全員が安心してチームワークを発揮できる環境を提供することで、企業様の業務効率や採用力を高めるお手伝いをしていきたいです。
・今の課題はなんですか?
ラウンズは現在独立したサービスとして提供されています。ツールの数を増やすことは企業にとって課題の一つとなってしまいますが、ラウンズは極力制限された機能にまとめ自動化を進めることによってそのデメリットを最低限に抑え、様々なツールと連携することでシームレスに活用できるインフラとなるようこの課題解決に取り組んでいます。
・読者にメッセージをお願いします。
テレワークに対する考えは経営者・マネージャー・メンバーそれぞれの立場によって目的や課題が異なってきます。最初から強い監視をしてしまうとメンバーの方の離職につながったり、逆に自由すぎる環境にしてしまうと業務効率の悪化による経営判断からテレワーク自体をやめるという決断に至ることがよくあります。コロナ禍と共にテレワークに特化した新しいサービスが開発されていますので、「テレワーク=業務効率悪化」と決めつけずに、まずはラウンズを試して頂ければと思います。
会社名 | ラウンズ株式会社 |
---|---|
代表者名 | 合田翔吾 |
創業年 | 2018年10月29日 |
資本金 | 9,764万円 |
社員数 | 5名 |
事業内容 | 離れていても隣に座っているようにスムーズな会話を可能にし、業務スピードをオフィス以上に改善できるバーチャルオフィスの提供。 お客様への対応速度の向上、メンバー同士のサポート環境により、チーム全体の生産性を向上し、テレワークへの簡単な移行を実現します。 |
サービス名 | 声のバーチャルオフィス「roundz(ラウンズ)」 |
所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1−16−6 |
代表者プロフィール | 外資石油探査サービス Schlumberger にて7年間グローバルソフトウェア開発に従事、国をまたいだリモートチームでの開発を行う。 共働きでの乳幼児の子育て経験から、誰もがテレワークを選択できる社会の実現を求めて、2018年株式会社GOWiDE(現 ラウンズ株式会社)創業。 小山高専出身、筑波大学大学院修了。2児の父。 |
カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | テレワークツール バーチャルオフィス ボイスチャット ラウンズ リモートワークツール 仮想オフィス 合田翔吾 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2022年7月27日、株式会社fondiは、総額1億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 fondiは、英会話学習特化のメタバース「fondi」を開発・提供しています。 世界中の英語…
2021年5月11日、oVice株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 バーチャル空間「oVice(オヴィス)」を開発・提供しています。 見下ろし型の平面の空間にア…
都内有数のビジネス街に事務所を構えられるバーチャルオフィス事業で注目されているのが、鳥本時彦さんが2016年1月に創業した株式会社ゼニスです。 ‶バーチャルオフィス” とは、実際に入居することなく、オ…
2022年8月31日、oVice株式会社は、総額45億円の資金調達を実施したことを発表しました。 oViceは、バーチャル空間サービス「oVice」を開発・提供しています。 見下ろし型の平面の空間にア…
2023年1月27日、株式会社エクステンシブルは、株式会社フロンティアコンサルティングと資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 エクステンシブルは、バーチャルプラットフォーム「Oasis」を運…
大久保の視点
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…