注目のスタートアップ

フードロスを活用したコオロギ生産などの「エコロギー」が資金調達

company

2021年12月27日、株式会社エコロギーは、資金調達を実施したことを発表しました。

フードロスを活用したコオロギの生産や、マルマタしょう油合資会社と共同でのコオロギ味噌/醤油の開発・提供、コオロギ粉末95%の爬虫類用の人工飼料「レオバイト」の開発・提供など、コオロギ関連ビジネスを展開しています。

コオロギ生産では、カンボジアなどの新興国の地方にある現地農家に生産を委託する分散型生産モデルを採用しています。

低所得農家の複業として始めやすいモデルを構築し、工場生産モデルと比べて環境コストを低く抑えることと、新興国の農家への複業の提供を両立しています。

今回の資金は、グローバルの昆虫原料の市場への参入の本格化のための、マーケティング・販促活動の加速に充当されます。

世界的な人口増大により、早くて2030年にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めると予測されています。

この危機をタンパク質危機と呼びます。世界では畜産の倫理性と環境問題が取り沙汰されており、新たなタンパク質の開発・提供が進んでいます。

新たなタンパク質としては、大豆・昆虫食・藻類などが考えられています。

特に昆虫においてはコオロギが生産が容易であり食味もよいことから、昆虫食として有力なものとして開発が続けられています。

コオロギは雑食であるため、廃棄される食品などを飼料とすることができ、フードロス削減のためにも活用することができます。

エコロギーは、食品・菓子製造向上の廃棄物や、農家から出る廃棄物、ビール工場の醸造残滓といったものを飼料として活用し、環境に優しい生産を実現しています。

すでに大豆を利用した植物肉は市場に投入され、上場・黒字化を果たしたスタートアップもあります。

日本でも大型の資金調達に成功しているスタートアップがあり、代替タンパク質は非常に注目されている市場です。

株式会社エコロギーのコメント

このニュースをうけまして、株式会社エコロギーからコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

グローバルの昆虫原料市場への参入を本格化するべく、マーケティング・販促活動を加速させ、エコロギーのブランド認知向上と販売拡大のためです。

・今後の展望を教えください。

自然由来の高タンパク質源であるコオロギを月数トン規模で販売し、サステナブルな資源循環社会の創出を目指します。

・読者へのメッセージをお願いします。

事業拡大のためにインターン・社会人プロボノを募集しております。社会課題解決に貢献したい方、ソーシャルビジネスに関心のある方などご興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

SDGsは大きなビジネスチャンスとなり得ます。世界に先んじて革新的なプロダクトを開発できれば、大きなシェアを獲得できるでしょう。そのためには開発やマーケティングのために豊富な資金が必要となります。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報について詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ カンボジア コオロギ タンパク質危機 フードロス 新興国 昆虫食 株式会社 生産 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「保育園留学」「NIPPON LOCAL FOOD GIFT」など地方創生事業を展開する「キッチハイク」が資金調達
2025年6月11日、株式会社キッチハイクは、資金調達を発表しました。 キッチハイクは、子ども主役の暮らし体験「保育園留学」、日本のユニークな食文化を贈る、選べるギフトサービス「NIPPON LOCA…
スマホからセラピストを呼べるリラクゼーションマッチングアプリ提供の「HOGUGUテクノロジーズ」が資金調達
2021年12月20日、株式会社HOGUGUテクノロジーズは資金調達を実施したことを発表しました。 訪問型リラクゼーションサービス「HOGUGU(ホググ)」を運営しています。 自宅・滞在中のホテル・オ…
医療系専門人材を活用した医療・ヘルスケア事業支援を展開する「xCARE」が資金調達 
2022年5月19日、株式会社xCAREは、資金調達を実施したことを発表しました。 また、事業拡大に伴い、神戸医療産業都市内に神戸支社を設立したことも併せて発表しました。 xCAREは、医療業界の専門…
介護施設の見守りセンサーとナースコールを統合するサービス「OwlCare」開発の「EMC Healthcare」が1億円調達
2022年4月7日、EMC Healthcare株式会社は、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 介護施設の見守りセンサーとナースコールを統合するサービス「OwlCare」の開発や、保育…
手術AI支援システムを開発する「Direava」が資金調達
2025年5月21日、Direava株式会社は、資金調達を発表しました。 Direavaは、AIを活用した手術ナビゲーションシステムを開発しています。 手術における合併症の低減のため、外科医が術中に重…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集