債権回収さあどうする??顧問弁護士の上手な活用法

創業手帳

弁護士に聞く!顧問弁護士活用のメリットと選定のポイント

事業をはじめると様々な契約書の締結や法律的な判断が必要になる。また、様々なトラブルに遭遇するケースもある。そんな時に、経営者の強い味方になるのが顧問弁護士だ。顧問弁護士の上手な活用法を、企業法務を専門とし、IT・ベンチャー系にも強い気鋭の弁護士・鈴木謙吾法律事務所代表の鈴木謙吾氏に聞いた。

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鈴木謙吾(すずき・けんご)
鈴木謙吾法律事務所 弁護士/慶應義塾大学 法科大学院 教員

1974年静岡県生まれ。経営者の父の背中を見て育ったため、独立志向も強く、社会正義の実現という精神に感化され、慶應義塾大学在学中に弁護士の道に進むことを決意。1997年同大学法学部法律学科卒業。同年、司法試験に合格。2005年に鈴木謙吾法律事務所を開設。中小企業法務を専門とし、約40社の中小企業の顧問弁護士を務め、IT、ベンチャー企業にも強い。2012年より慶應義塾大学法科大学院にて非常勤講師を務めており、机上の勉強と実際の実務との橋渡しになるべく民事法関係の授業を担当している。

スタートアップ企業が顧問弁護士を依頼するメリットとは?

― スタートアップ企業が顧問弁護士を依頼するメリットは何なのでしょうか?

鈴木:一つ目はリスク回避、二つ目は安心感という付加価値、そして三つ目は信頼関係に沿った“攻め”のアドバイスをもらいやすいということです。

一つ目に関してですが、端的に言えば「時間を買う」ということです。トラブルに巻き込まれて時間を割かざるを得なくなると、成立させられたはずの取引を逃してしまう可能性も考えられます。さらに、身をもって体験しないとわからない部分は大きいのですが、トラブルに巻き込まれて裁判まで発展してしまった場合、費やさなければならない時間、それに付随して生じる精神的な負担の大きさは計り知れないのがあります。弁護士に事前に相談することで、このようなリスクを回避できることが顧問弁護士を依頼する大きなメリットであると思います。

二つ目に、法律的に適法と違法の境界線がどこにあるのか、経営者の方が思い違いをされていることも多いと感じます。特に創業者の場合、新たなビジネスを立ち上げるなど、ニッチな分野で何か新しいことを手がけるケースが多いでしょう。その際、専門家の「法律的に問題がない(またその可能性が高い)」という“お墨付き”があると、創業者にとって精神的な部分で安心して攻めの姿勢で事業に注力できるという付加価値も生まれると言えます。

三つ目に、顧問弁護士は、企業の経営者と長く付き合う中で体感する考え方や信念を踏まえて相談に乗りますから、経営者の性格や会社の事業目的に沿ったアドバイスはしやすくなります。仮に、顧問契約ではなくスポットで依頼された場合ですと、法的な一般論から説明していかざるを得ません。アドバイスをする弁護士の立場からすれば、依頼者の目的に応じた柔軟なアドバイスは難しいです。法的に正しい見解を伝えることはできたとしても、結果として依頼者にとっても本当に有益なアドバイスを得られるかは判断が難しいところです。

顧問弁護士を選ぶポイントは何でしょうか?

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―では、顧問弁護士を選ぶポイントは何でしょうか?

鈴木:もちろん法律的な知識や専門性は重要ですが、そのような点をクリアした上での話ということになれば、経営者との相性が最重要ではないかと感じます。アグレッシブなタイプがよいのか、あるいはブレーキ役になってくれるタイプがよいのか、ご自身に合う弁護士を選ぶことが大切でしょう。

抽象的なアドバイスになりますが、経営者の視点からすれば、費用が安いことを第一義にされることもあるでしょうし、安心感や保証という点を重視して一般的な相場の顧問弁護士を求める場合もあると思います。社長ご自身の目を信じて、相性の合う弁護士を選び、末永く付き合えることが、経営者にとっても会社にとっても大きなプラスになると確信しています。

債権回収のアドバイス

― 売上が上がっても、取引先が代金を支払ってくれない「不良債権」。コストがかかり、売上も計上されているが、入金がないというのは経営的にとって痛手。弁護士からアドバイスは?

鈴木:気をつけなければならないポイントは二つほどあります。

  1. 第一に未回収のリスクを事前に念頭に置いておく
  2. 第二に相手方の会社に手紙を出す、足を運ぶなど地道な方法も考えておく

一つ目についてですが、裁判を起こした場合、裁判コストが回収額を上回るケースもあります。仮に勝訴したとしても、相手方が素直に払わない事態も想定しなければなりません。控訴されることや、強制執行や差し押さえといったプロセスを経てようやく回収することができる事態も想定しておく必要があります。強制執行して相手の銀行口座を押さえても、ごくわずかな額しか残っていないということもあります。

二つ目についてですが、弁護士に依頼しない前提において取り得る方法としては、何度も電話したり、相手方の会社に直接回収のために訪問するという地道な方法があります。これは相手の良心に働きかける方法と言えます。弁護士費用や裁判費用の観点から、このような方法を勧めることもあります。

ココ重要!
    • スタートアップ企業が顧問弁護士を依頼する3つのメリットがある
      1. 顧問弁護士に事前に相談することでトラブルを防止し、トラブル対応の無駄な時間を減らすことができる。
      2. 法的な問題の有無を顧問弁護士に確認することができる。
      3. 経営者の性格や会社の事業目的に沿った適格なアドバイスを受けることができる。
    • 顧問弁護士選びのポイントは、法律的な知識や専門性のほかに経営者との相性も重要である。
    • 債権回収に関しては、常に未回収のリスクを事前に念頭に置いておく。
    • 不良債権が発生した場合でも、回収のための裁判を起こすという方法以外にも、相手方の会社に手紙を出したり直接足を運ぶなど地道な方法も選択肢に入れておく。

(インタビュー・編集 中道達也)

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