アフターフォローが最強の営業である!その3つの理由

創業手帳

ベンチャーのための営業戦略 -商談編5・アフターフォロー-

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お客様に商品を購入していただいた後は、活用方法を案内したり、細かな疑問に応えたりという「アフターフォロー」が営業プロセスの最後のステップである。

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ベンチャーのための営業戦略 -5つのステップ-

1.ターゲット設定:顧客の課題と自社の商品・サービスのマッチングは可能か?
2.リスト作成:ターゲットの顧客は市場のどこにいるか?
3.アプローチ:どのようにターゲットの顧客に接触するか?
4.商談:接触から受注までをどのように運ぶか?

5.フォロー:フォローアップから次の受注までをどのように設計するか?

アフターフォローは営業プロセスの中で、最も効率的に成果につながる営業活動であり、いわば「最強」のステップである。なぜアフターフォローが最強の営業なのか?今回は、その3つの理由を挙げていこう。

1.顧客があなたの商品・サービスを活用すればするほどリピート購入の可能性が高まる

営業をしている人に「受注後のフォローはどんなことをしていますか?」と聞くとたいていは「何もしていない」かそれに近しい回答が返ってくることが多い。こういう営業担当者は「なんてもったいないことをしているんだ!」とお灸を据えられるべきである。「受注したらお客様のフォローをするのが当たり前」という倫理的な意味ももちろんあるが、それ以上にアフターフォローは極めて効率的な営業活動だからだ。

起業して間もないスタートアップベンチャーであれば営業にさける工数は少なく、効率的に営業しなくてはならない。そこで、通常は受注後は次の営業先を開拓したくなるものだが、そうすればするほど効率的な営業からは遠ざかっていく。

逆にアフターフォローに力をいれることによって、顧客のあなたの会社の商品やサービスの活用度は上がる。導入した商品やサービスの活用方法を繰り返し顧客に浸透させることによって、顧客はあなたの商品やサービスを「もっと使おう」ということになる。そして、競合他社からではなくあなたの会社からリピート購入やサービスの発注に繋がるのである。

2.アフターフォローで売り切りの商材でも関連商品の購入につながる

また、顧客が商品やサービスを導入して効果を感じているのであれば、追加で受注を受ける可能性も高まる。これはリピートが多い商材は勿論のこと、基本的に単発受注の商材であっても同様だ。

実例を挙げてみよう。受注後は納品で1度顧客を訪れた後、まず顧客とコンタクトを取ることはないという営業スタイルで、基本的にリピート受注がないような商材の場合、同一の顧客から二つ以上購入いただくことは極めて稀であった。

そこで、フォローアップを定期的に行うスタイルに変更して顧客満足度の向上に注力したところ、別商材の購入率が爆発的に伸びた。それまで1社からの複数回受注は全顧客の5%以下だったが、定期的にフォローアップをおこなうようにしたところ、1年で複数回受注をする顧客数は全体の30%まで伸びた。

つまり、リピート注文がある商材は勿論のことだが、一般的にリピート注文がない商品やサービスこそアフターフォローで差がでるということである。

さらに、顧客満足度の向上の相乗効果として、口コミを通じた紹介での新規受注も増えることになった。

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3.アフターフォローがないと顧客の信用は下がっていく

「営業は信用が大事である」と何度も述べているが、最も顧客からの信用が高まっているのは「受注~納品」の間である。そこから何もしなければ信用は下がっていく。だからアフターフォローをすることによって信用を維持・向上させる必要がある。

大抵の顧客は営業のフォローに期待していない。単発受注系の商材であれば、受注前はさんざん「フォローします!」「なんでも聞いてください」と言うが、いざ発注してみると音沙汰なしで連絡してもなかなかつながらないという営業の方が多い。

また、ルートセールスであれば、営業パーソンは言ったことはやってくれるが、定期的に訪問してくるだけで、実際成果に繋がりそうな提案であったりアドバイスはしない営業担当者も多い。

どんな商材でも最終的には経営課題の解決と結びついているのであり、どれだけ川下の商材をあつかっていたとしても今より大きな課題に対してアドバイスや情報提供をすることで顧客は喜んでくれるハズだ。そして、そのような顧客が喜んでくれる情報提供を営業担当者はおこなわなければならない。

そうやって勝ち得た「信用」を糧にして、より川上の課題に対して自社商品を交えた提案を行っていく。前述のとおり、より川上の(=より大きな)課題に対する提案の方が、顧客に対する貢献度は高く、したがって売上総額としても粗利益総額としても大きくなる場合が多い。そうすることで1社あたりの受注単価を伸ばしていくことができる。

以上のように、競合よりも一歩進んだアフターフォローをすることが営業にとっての差別化だ。起業間もないベンチャー企業は、商品・サービスの過去実績の面で不利な立場にあるが、アフターフォローをしっかりすることで信用を得て、ベンチャーであることのディスアドバンテージを埋めることができる。

アフターフォローの具体例

「フォローといっても何をしたらいいかわからない」という方もいるだろう。そこで、いくつかアフターフォローの具体例を挙げておこう。簡単なものから順に上げていくのでご自身の環境に合ったものを選んでアフターフォローの顧客訪問時に参考にしていただければ幸いだ。

1.顧客に使い勝手を聞く

購入後の顧客に「使い勝手」を聞く。きちんと使いこなせているかを聞く。使っていなければ「使えると思って購入したのに使っていない理由」、使っているのであれば「より使いやすくなるにはどうしたら良いか」を聞く。

使い勝手に課題があり、改善点が見つかるのであれば出来る範囲で改善案の情報を提供する。自社商品で解決できるのであればそれこそ提案のチャンスだ。

2.マニュアルや事例を追加で提供する

購入目的を踏まえた上でより使こなすための情報(マニュアルや事例)を提供する。例えば、上級者向けマニュアルであったり、「他社はこういう風に活用されていますよ」といった情報を提供する。

3.1段階上の経営課題について情報提供したり新提案する

使用目的を踏まえて1段階上の経営課題について情報提供をする。例えば、商品POPのデザイン営業であれば売上を上げるための商品レイアウト案を(根拠情報を添えて)提供する。

ただし、このレベルのアフターフォローをおこなう場合は、複数回の打ち合わせを通して担当者・会社の課題を事前にヒアリングしておかないといけない。

営業におけるアフターフォローのまとめ

アフターフォローのステップは、営業プロセスの最後のステップであり、すでに購入が決定した後であるため一般的に軽視されがちだ。しかし、軽視されがちだからこそ、キッチリ・丁寧にアフターフォローをすることによって、他社と差別化することができる。

小学生の頃、遠足で「家に帰るまでが遠足です」という注意を受けたことがあるだろうが、営業でいうと「アフターフォローまでが営業」なのである。

(監修: 本気ファクトリー代表  畠山 和也
(編集:創業手帳編集部)

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