飲食店のブランディング戦略で”絶対に”押さえておくべき5つのポイント
飲食店経営においてブランディングは最重要課題!
(2016/08/26更新)
前回までのコラムでは、「飲食店において差別化を図るにはどうすればよいのか」についてお話をしてきました。今回は、『ブランディング』についてお伝えいたします。
※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください
この記事の目次
ブランディングとは
まず『ブランディング』についてです。
『ブランディング』とは、『お客様に差別化された商品を認知させ、共感を獲得し、信頼を深めるように育て上げることで、価値を高めていくマーケティング戦略』のひとつです。
ちょっと難しいですが、これを分解すると次の3つから成り立っています。
- お客様に差別化された商品や自店の価値を認知させること
- お客様に差別化された商品や自店の価値を理解し、共感していただくこと
- お客様との信頼を深めること
この3つがマーケティングにおける戦略の鍵になってくるのです。
これをさらに深く検証すると次のことが飲食店で必要となってきます。
飲食店で必要なブランディング5つ
- 商圏調査や競合調査・自店分析を徹底し、商品が差別化されていること
- 店舗全体が広告であり、商圏・立地選定を適切に行い、店舗を認知していただくこと
- さらに店舗の認知を図るために、広告宣伝を行うこと
- 広告宣伝と実際の商品力でお客様の共感を得ること
- お客様の信頼を獲得するためには、お客様の評価や信頼おける方からの評価が必要であること
ということです。つまり、『差別化戦略』『出店時における店舗物件の選定』と『広告宣伝の打ち方』と『口コミ』と『パブリシティ媒体の活用』という5つとなります。これらを具体的組み合わせて戦略を決めることを『ブランディング戦略』であると思っています。
ブランディング戦略5つのポイント
ここで、ブランディング戦略5つのポイントについてもっと具体的に掘り下げてみたいとと思います。
差別化戦略
これは、前回のコラムでも明確にしましたので、前回のコラムをぜひご確認ください。
出店時における店舗物件の選定
これにつきましても、以前のコラムでお話しをさせていただきましたので、ぜひご確認ください。
広告宣伝の打ち方
今回はこの広告宣伝の打ち方という点をさらに掘り下げてお伝えしていきます。
飲食店ではさまざまな広告宣伝を実施しています。多いのはフリーペーパーやネット広告等が今では主流ではないでしょうか?広告代理店が営業し、枠を埋めていくことが多く、定型的になってしまっているという問題もありますが、みなさん食の情報サイトをぜひご確認ください。お店の差別化された内容がわかりますでしょうか?
宴会コースに宴会の料理名、クーポンと料理の写真がありますが、どこもおいしそうに撮ってあります。いったい何が違うのでしょうか?実は、広告宣伝は今、非常にレスポンスが悪くなったということで飲食店経営者の頭を悩ませています。それは広告を見る人が減ったのではなく、どれも同じ見えるという結果ではないでしょうか。
ネットの発達によって、どの店舗でも簡単に広告を出稿できる時代です。そうするとさらに差別化されている内容が広告に伝わらなければわかりません。せっかく商品が差別化されていても広告宣伝にそれが反映されていなければお客様はわかりません。
広告は、必ず差別化したいポイントが明確に表現されており、その商品を販売することを目的とした広告の流れになっていなければ成果はでません。
口コミ
ブランディングには、口コミが必要不可欠であるといっても過言ではありません。つまり、顧客の評価です。『食べログ』が、なぜ現在のよう成長を図っているか?それは良くも悪くも顧客の率直な評価があるからです。この評価の仕組みは、飲食店は非常に活用しやすいツールが多々ありますので、ぜひ積極的に活用してください。
さらに接客で口コミを促すことも重要です。例えば、注文した料理の写真と感想をフェイスブックで感想を共有いただければ、『今、飲まれたビールが1杯無料になる』等の販促を行ってはどうでしょうか?上記のようにお店が口コミを起こしてもらう仕組みがブランディングには必要となるのです。
パブリシティの活用
最後は、信頼を上げるという視点で第3者の権威のある媒体の活用です。顧客の評価とは別に、ここの取り組みが必要です。
人間は、日ごろから見ている媒体や社会的に信頼がおける人からの情報には非常に信頼を生みます。テレビやラジオ等でお店の特集があるとお客様が殺到する現象をよくご覧になったこともあると存じます。しかし、雑誌やテレビ等は常に情報を探していますが、皆さまのお店のことを知らないのです。つまり、飲食店のみなさんから情報を発信しなければ取材も来ないということです。
そのためには、ニュースリリースという方法で積極的に情報を発信することが必要です。無料のニュースリリースサイトもありますので、ぜひ活用し、積極的に情報を発信していきましょう。
まとめ
今回は飲食店のブランディングについてお話しをしました。重要なことは上記5つを継続的に営業する限り、ずっと継続して行うことが重要なのです。
ブランディングは継続が大きな力となります。ぜひ今からでも実践されることをおすすめいたします。
(監修:販路企画 田口勝(たぐちまさる) )
(編集:創業手帳編集部)