ポートフォリオの作り方ガイド!初心者でも簡単に始められるコツ

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ポートフォリオの作り方のポイントと注意点を知ろう


グラフィックデザイナーやCGデザイナーなど、ほかのクリエイターとの差別化を図るためにはポートフォリオは欠かせないアイテムです。
ポートフォリオは、自分が持っているスキルやセンスを評価してもらうための資料となります。
実力がある人でも、単に作品や成果物の紹介だけではアピールが不十分で、デザインや構成なども重要視しなければなりません。

そこで今回は、ポートフォリオを作成する際に盛り込みたい5つの要素をはじめ、職種ごとのアピールポイントや作成時の注意点などを紹介していきます。
ポートフォリオの作成で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

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ポートフォリオを構成する5つの要素


ポートフォリオにどのような内容を盛り込めば良いのか、わからない方もいるでしょう。
実際、ポートフォリオには決まった形がありません。ポートフォリオは、作る人によって盛り込む内容が異なります。

しかし、伝えたい相手に合わせて効果的に自己PRをしなければ、マイナスな印象を与える可能性もあります。
ここでは、相手の心に残すために、ポートフォリオに盛り込みたい5つの要素を解説していきます。

目次

最初に作成すべき内容は目次です。目次があれば、ポートフォリオの中にどのような情報が盛り込まれているのかを把握しやすくなります。
また、ポートフォリオの冒頭に全体の概要を先に提示すれば、見る人にとってわかりやすい内容になります。

ポートフォリオを渡した相手が、興味を持って隅から隅までじっくりと見てくれるとは限りません。
相手に興味を持って読み進めてもらうためにも、まずは全体の概要を目次で伝えることが肝心です。

自己紹介

ポートフォリオに自己紹介を盛り込めば自己PRにつながり、クリエイターとしての人柄や個性を表現できます。記載するべき情報は以下の通りです。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 顔写真
  • 職務経歴
  • スキル
  • 資格
  • 趣味や特技

また、実績や受賞歴なども盛り込むと実力をアピールできます。
クリエイターとしてどのようなこだわりを持っているか、信念や強みなども記載することを忘れないようにしてください。

SNSで作品を発信している場合には、SNSアカウントを記載するのもおすすめです。ただし、仕事に関係のないプライベートな情報を載せているアカウントは不要です。
あくまでも作品に特化したSNSアカウントのみを記載してください。

スキルレベルや得意分野

経験値を相手に伝えるためにもスキルレベルや得意分野も記載してください。
デザイナー系であれば使用可能なツールを紹介し、エンジニア系であれば使用可能な言語といった職種ごとに必要なスキルとその経験を記載します。
HTMLやCSS、Unityなど、具体的なツールや言語を記載し、使用歴やスキルレベルを端的に記す必要があります。

また、分野が多岐にわたる職種や、複数人でひとつの成果物を作る業種で働いていた場合は、自分がどのような役割を担えるかを伝えてください。
仕事のスタイルがわかるような内容を記載してアピールすることが大切です。

作品紹介

ポートフォリオで最も重要な部分となる作品紹介では、ただ単に作品を紹介するだけではアピール不足です。
複数の作品を盛り込む場合は、1ページに1作品を紹介するように作成し、ジャンルやプロジェクトごとにまとめてわかりやすく記載してください。
以下の要素を含めるとアピールにもつなげやすくなるでしょう。

  • 作品の画像
  • タイトル
  • プロジェクト名
  • 役割
  • コンセプトやターゲット
  • 作品の目的
  • 制作時のポイント
  • 制作時間
  • 制作環境
  • 成果

作品画像は高画質で見やすいものを用意し、コンセプトやターゲットなど、作品の見どころを記載してください。
最後に作品の成果をまとめます。具体的な数字を用いて記載すると説得力がアップするはずです。

今後について

ポートフォリオでは、クリエイターとしての方向性を示すことも忘れないようにしてください。
自身が目指している将来像を記し、そのためにどういったスキルを身に付けたいかを記載します。
プラスの印象を抱いてもらうためにも、どのような仕事ができるかも記載しましょう。

ただし、企業が求めている人物像とかけ離れていると、マイナスな印象になりパートナーとして採用されないケースもあります。
企業や業種に合わせて、伝えるべきことを慎重に判断することが大切です。

【職種別】ポートフォリオをアピールするポイント


ここからは、職種ごとのポートフォリオのアピールポイントをご紹介していきます。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーのポートフォリオでは、作品の魅力がいかに伝わるかがポイントとなるため、見せ方が大事です。
ただし、ビジュアルにこだわり過ぎてしまうと単なる作品集になってしまうので、制作の裏側となるプロセスやこだわりについてしっかりと記載してください

グラフィックデザインの業務は工程が細かく分類され、担当者が異なる場合も多くあります。そのため、自分の作業領域を明確化させる点も忘れてはなりません。
10~20点といった数多くの作品を掲載する可能性もあるため、すべての作品を担当者に見てもらうためにも構成を工夫してアピールしてください。

CGデザイナー

CGデザイナーであれば、2Dや3D、静止画や動画など、様々な作品があるでしょう。ポートフォリオでは、それぞれをわかりやすく見せることが重要なポイントとなります。
迫力のある動きなど、細かなビジュアル表現を示すためにも、高画質な画像を細部まで掲載してください。

静止画であれば、全体像だけではなく、横から見た画像や背面からの画像をはじめ、上から見下ろした画像や下からの見上げた画像など、様々なものを盛り込みます。
また、髪の毛や衣装、表情の変化などを用意すれば、細部まで見てもらえます。
動画の場合は、動きの表現をアピールするためにも複数のカットを選んで掲載してください。

Webデザイナー・UI/UXデザイナー

Webデザイナー・UI/UXデザイナーのポートフォリオで重要な部分は、デザインを制作した意図です。

  • デザインを採用した理由
  • 制作時の考え
  • コンセプト
  • 届けたいメッセージ

上記のような詳しい説明があることで、評価アップが期待できます。また、成果を強調すると信頼性のアップにもつながります。

Webディレクター

Webディレクターの場合は、作品のビジュアルを訴求するよりも、役割や成果などディレクション面を強調することが重要な要素となります。
市場調査や企画、関係者への指示や予算管理など、担当した領域を記載するだけではなく、どのようなことを行ったかを明確に示してください。

また、作品に携わった人数や成果も忘れないように記載します。規模の大きいプロジェクトを担当した経験があれば、担当者からの評価アップが期待できます。

ゲームディレクター・ゲームクリエイター・ゲームデザイナー

キャラクターのデザインやプログラミングを担当した場合は、ビジュアルやモーションなどが伝わるポートフォリオを制作してください。
ゲームの企画やディレクションなどのポジションを担当していたのであれば、自分の立ち位置や成果など、Webディレクターと同じように携わった部分をアピールします。
自分の立ち位置でアピールする部分を変えることが重要です。

ITエンジニア

ITエンジニアのポートフォリオの作り方として、自分が担当した設計や開発をまとめることが大切です。
職務経歴書に使える言語名が記載されていても、どの程度まで対応できるのかは判断できません。開発した内容を記すことで、担当者はスキルの度合いを判断できます。
プロジェクトごとに使用した開発言語やスキルなどを細かく記載することを忘れないようにしてください。

イラストレーター

イラストレーターの中には「得意分野をアピールしたい」と考える方もいるでしょう。
ただし、「女性のキャラクターのみ」や「正面のみのイラスト」「系統が同じイラスト」など、偏った内容ばかりであれば、企業が求めている内容と異なる場合にマイナスの印象を持たれてしまいます。
反対に、背景や乗り物、武器や動物など、幅広いイラストをアピールし、バリエーションが豊かであることを伝えるとプラスの印象を与えられます。

具体的には、1ページ目に目を惹くようなインパクトのあるイラストを掲載してください。
2ページ目以降にはバリエーションのあるイラストを掲載し、後半では背景やドット絵など、持っている技術を披露できるイラストを載せていきます。

また、作品のほかにも説明文や制作時間、使用したソフトなども忘れないように記載してください。

映像制作クリエイター

これまで制作してきた様々な作品をポートフォリオに掲載したいと考える方もいるかもしれませんが、ジャンルにこだわらずに載せてしまうとマイナスの印象を与えてしまいます。
例えば、ビジネス系の動画編集者を求めている企業に対して、エンタメ系の動画編集作品をアピールしても心に刺さりません。
企業が求めているものを重視してアピールすることが大切です。

ポートフォリオは紙、Webどちらで作る?


ポートフォリオは、用途や業種によって制作方法を使い分ける必要があります。
基本的にはWebサイトを定期的に更新していき、面接時に前もってPDFデータを提出し、必要であれば紙のポートフォリオを用意してください。

紙のほうが向いている業種

大きめの紙やファイルを用意すれば、迫力ある表現アピールすることが可能です。特に、イラストレーターやグラフィック系の業種では紙のほうが向いているといえます。
大きい紙にインパクトのある作品を載せれば、担当者の目を惹きます。

Webの方が向いている業種

基本的には、どのような業種でも自身のWebサイトとセットでポートフォリオを用意して更新していくことで、数多くの作品をアピールできます。
WebデザイナーやUI/UXデザイナーとの相性が良く、評価に直結しやすいかもしれません。

便利なWeb制作ツール

Webを更新し続ければ、様々な作品を残せます。個人でWebサイトを作成して作品を積み重ねていく方法もありますが、ポートフォリオ作成支援ツールを活用すれば、手軽にポートフォリオを作成できます。

例えば、「PORTFOLIOBOX」ではテンプレートが用意されており、画像や動画を挿入してフォントや背景色をカスタマイズすれば、手軽にポートフォリオの作成が可能です。
また、「Strikingly」のように、無料で複数のサイトを制作できるものもあります。
カジュアルなデザインのテンプレートが豊富で、実際に制作されたサイトの中から興味のあるデザインを選ぶのみでポートフォリオを制作できます。
このようなツールを活用すれば制作も手軽に行えるので、活用を検討してみてください。

ポートフォリオを作る時の注意点


ポートフォリオを作る際には、以下の点に注意してください。

著作権や守秘義務

作品には著作権や守秘義務があります。作品の制作に携わっていたとしても、著作権は制作会社やクライアント企業に帰属するのが一般的です。
そのため、載せたい作品がある場合は、事前に掲載許可を取っておくことが大切です。出典や引用元などがあれば、必ず記載してください。

見やすさ

ポートフォリオ制作時には見やすさにこだわることが大切です。自分がアピールしたい部分のみ強調すれば、担当者が知りたいことが埋もれる可能性があります。
また、制作物の羅列やまとめではなく、見る人に何をどう伝えるかがポイントです。相手目線に立って制作をしていき、実際に公開する前に身近な人にチェックしてもらい、率直な意見を求めてみてください。

まとめ・ポートフォリオは用途に合わせて作ろう

ポートフォリオは、自分の実績や力量をアピールできる重要なものです。
見せる相手に合わせて内容を変えたり、新しい制作物にアップデートしたりすることが必要となります。
企業に合わせて盛り込む内容を変更し、得意分野やスキルレベルをアピールしてください。

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(編集:創業手帳編集部)

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