注目のスタートアップ

株式会社ハハカラ 片田櫻子|ベビー用品一括調達代行サービスの事業展開が注目の企業

ベビー用品一括調達代行サービスの事業展開で注目なのが、片田櫻子さんが2021年に創業した株式会社ハハカラです。

共働き世帯の数は2000年ごろから右肩上がりに上昇しており、2019年時点で約1245万世帯に上ります。(厚生労働省調べ)
OECDの2020年における国際比較データによると、総労働時間(有償・無償労働を含む)は日本女性(496分),日本男性(493分)となっており、世界において男女ともに総労働時間が最長という結果が出ています。
このような状況下で育児にかけられる時間はと言うと、1日当たり平均83分(2016年時点)となっており、他の先進国と比較すると低水準にとどまっています。
世帯収入が増え、経済的な余裕が持てるというメリットもある一方、仕事と家事の両立でストレスを抱える夫婦も少なくはなく、「いつも時間に追われていて子供と向き合う時間が少ない」「やらなけれなばならないことが出来ない」「近くに両親や頼れる人がいなくて厳しい」など課題はまだまだ山積しています。

そんなことにはお構いなしに子供の成長は早く、成長のタイミングに合わせて身の回りの物を準備したり環境を整えたり、と毎日が目まぐるしく過ぎていきます。
そのたびに経済的な負担がかかったり、モノが増えて部屋が散乱したり、いらなくなったモノの処分に困ったりしているご家庭も少なくはないでしょう。
とはいえ特に6歳未満の小さな子どもにとっては、親の愛情とその時期に応じた適切な環境を得られることが、情緒を磨き将来の可能性を大きく広げる大事な要素になります。
こうした子育て家庭の課題や負担を少しでも軽減できる取り組みに、今注目が集まっています。

株式会社ハハカラのベビー用品一括調達代行サービス事業の特徴は、
各ご家庭の状況に応じて必要なベビー用品を必要な時期にだけ提供してくれ、いらなくなったら買取してくれるという点です。

株式会社ハハカラの片田櫻子さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

お客さまごとにカスタマイズされたベビー用品のパッケージ販売です。
ハハカラに申し込むだけで、お客さまの居住環境や育児環境に合わせた0歳から2歳までの間で室内外で使う大型のベビー用品15点をご提案し、必要なタイミングに合わせて複数回お届けいたします。
15点のうち成長して使わなくなったベビー用品は再度ハハカラが再買取りすることで、処分の手間もかかりません。

・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

忙しく生活されていく中でベビー用品・出産準備をしっかりやっていく時間が取れないご家庭や、自分たちにはどんなものが適していてなにを揃えたらいいかわからないご家庭、ベビー用品を必要な期間だけ保有していたいと考えるご家庭に使っていただきたいです。

・このサービスの解決する社会課題はなんですか?

女性が男性と遜色ないキャリアを築くようになり、女性も働き続ける現在においても、日本では女性が家事育児のイニシアチブを握ることが「普通」とされ、出産後の女性は仕事と家事育児の両立でタスク過多になっています。一方で、男性育休も推進され社会の風潮も男性も育児でイニシアチブを取れる環境になりつつあります。
ハハカラではタスク過多で苦しむママやベビー用品を効率的に揃えたいパパの「大変」を代行し、共働きや忙しいご家庭のサポートを行います。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

ひとりで始めたので、初期はサービス設計をしながら営業・ヒアリング、イベント開催、資料作り、ベビー用品の買い取りをはじめとする調達やユーザーさんへのお届けをすべてひとりでおこなっていたため日々の業務で追われマンパワー不足でマクロな視点を持てなくなっていました。現在は兼業で参画してくれているメンバーが4名はいり、1人では見えてなかった部分や手が足りなかった部分などの改善ができるようになってきました。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

女性も男性と同等にキャリアを目指せる世の中にはなっています。しかしまだまだ妊娠したのち女性だけが乗り越えなければならない問題や仕方ないと乗り越えてしまう問題があります。ハハカラがそのような不都合を代わりに請け負うことで子どもが産まれてもパパもママも仕事と子育てを両立できるような仕組みを作っていきたいです。

・今の課題はなんですか?

より多くの方に使っていただけるように社内のオペレーション体制をさらに強化していくことです。

・読者にメッセージをお願いします。

わたしの起業のきっかけは「自分のほしかったサービスをつくる」という思いと「他の女性やむすめに同じキャリア上の苦しみを味わって欲しくない」という使命感でした。もし、今暮らしている中で不便だな、や子どもの代までには変えたい慣わしだなと感じることがあればそれはきっと事業立ち上げの理由になると思います。社会を変えていくために一緒に頑張りましょう。

会社名 株式会社ハハカラ
代表者名 片田櫻子
創業年 2021年
事業内容 忙しいご家庭のためのベビー用品一括調達代行サービス
サービス名 ハハカラ
所在地 愛知県名古屋市中区新栄2−2−19 新栄グリーンハイツ205
代表者プロフィール 早稲田大学卒業後、メーカーを経てスタートアップに転職
• インドネシア法人立ち上げとマーケティングやCSに単独従事
• 2019年12月に女児を出産し、約1年の産休育休を経て職場復帰
• 2021年3月 ハハカラ創業
WOMAN’s VALUE AWARD2021個人部門 受賞
カテゴリ 有望企業
関連タグ ハハカラ フェムテック 代行サービス 女性 女性活躍 子育てテック 子育て支援 片田櫻子
創業手帳woman
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