創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2022年1月6日株式会社いいオフィス 龍﨑宏|世界中のすべての人を「場所」から解放する事業展開が注目の企業
世界中のすべての人を「場所」から解放する事業展開で注目なのが、龍﨑宏さんが2018年に創業した株式会社いいオフィスです。
格差社会というキーワードを耳にすることが多くなりました。所得格差、雇用格差、情報格差、教育格差、地域格差、医療格差、男女格差、世代間格差など、身の回りにはまだまだたくさんの格差が存在しています。そしてその格差によって機会の不平等や諍いが生じ、経済発展や社会の平和にも関わる大事に至るケースもあります。
中でもやはり、生まれ落ちた国や場所によって発生する格差、いわゆる地域格差が起因となる課題は多く存在します。
生まれた国に学校がなかったから、生まれた地域がスラムだったから、仕事に就けない、教育が受けられない等といった可能性の芽を摘んでしまう事態につながります。
こうした事態になる背景には、生活すなわち特定地域での生命活動という、ごく限られた場所にとらわれたものという当たり前の認識があります。
もし場所の制約がなくなり、世界中を自由にシームレスにつなぐことが出来て、誰もが生きたい場所でやりたいことに挑戦できる世界が当たり前になったら、この世界は大きく変わるのではないでしょうか。
そんな世界を目指した新たな取り組みに、今注目が集まっています。
株式会社いいオフィスの事業の特徴は、
就労の自由と、世界同一職種同一賃金の実現を目指した、『場所からの開放』『世界規模での繋がり合い』『シームレスなライフスタイルの創出』を軸として展開されている点です。
株式会社いいオフィスの龍﨑宏さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。
・このプロダクトの特徴は何ですか?
全国47都道府県と海外に600店舗以上を展開するコワーキングスペース・シェアオフィスサービスです。※2022年1月現在
コワーキングスペース運営だけでなく、利用者向けスマートフォンアプリの開発や、コワーキング運営・利用に必要なシステムを独自で行っていることも「いいオフィス」の特徴です。
これらのシステムを活用することで、QRコードだけでコワーキングスペースの入り口の解錠から決済まで完結することができ、さらにクラウドカメラなどとの連携で無人運営(セルフチェックイン)も可能となりました。
今後、会員同士で仕事の受発注ができる「グローバルコミュニティ事業」、いいオフィスを通じであらゆるサービスを利用できる「ライフスタイルプラットフォーム事業」、仕事の評価や実績から未来を支える「スコアリングソリューション事業」など多角的な事業展開も見据えています。
・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?
都心部だけではなく、住宅街や地方、離島にいたるまで、あらゆるシーンで活用が出来る店舗展開をしているので、どんなユーザーにも対応が出来るようになっています。
リモートワークが盛んになる中で、自宅で作業がしづらい方が大勢いらっしゃいます。今までのコワーキングスペースは都心ターミナル駅に集中しておりましたが、いいオフィスは住まいの近くにコンビニのようにあるワークスペースを体現するため、主要駅に限らず住宅街や地方にも店舗拡大をして参りました。
そうすることにより大手企業様の従業員全員の家の近くにいいオフィスというワークスペースがあるというところが強みであります。また全店使い放題でもありますのでワーケーションなど、旅行先でもワークスペースがあるのでいつでもどこでもどんな方でもご利用いただけます。
・このサービスの解決する社会課題はなんですか?
生まれた国や暮らす街に関係なく、どこでも自分らしく生きていける「どこでもいい世界」を実現するために、わたしたちは常識にとらわれないオフィスのかたちで、4つのフェーズにわけて事業を展開し、世界中のすべての人を「場所」から解放します。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
資本力のない弊社が大手資本力に太刀打ちするためにどうしたらよいかを常に考えていました。目立たないように1年で100店舗体制にもっていき、3年で1000店舗体制(2022年3月末)をつくったり、大手ができない手法をとりいれています。弊社は創業4年目になりますが、依然として赤字であります。銀行借り入れもできません。資金調達の苦労は相当ありますが我々の目指す世界同一職種同一賃金という理念があるからこそ投資家の賛同も得られ、自分たちもがんばろうと思えています。
・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?
いいオフィスがあってよかったよねという、すべての人から喜ばれるサービスを目指しています。
この世の中に「場所」の制約があるかぎり、わたしたちは「どこでもいい世界」をつくるために前へ進みつづけます。そして次世代を担う世界中の子どもたちが、不自由や不公平なく、たとえどこにいたとしても自分の将来にワクワクすることができる世界を実現させていきます。
・今の課題はなんですか?
常に課題があり続けることが課題です。課題を解決したと思っても成長速度が早すぎるため、数ヶ月後にはその課題解決が解決ではなくなるということがよくあることです。
・読者にメッセージをお願いします。
私が目指している「どこでもいい世界」、それはどの国に生まれようと、皆が自分の人生にワクワクできるそんな世界を目指しています。私自身は24歳のころより多数の事業を作り上げてきていましたが、当初はお金を稼ぐこと、お金に満たされると社員が成長できる組織を作ること、それらができると社会貢献できる事業を作ることと年々考え方が変わっていっています。お金を稼ぐことにワクワクすることもいいですが、自分の可能性にワクワクできているこの瞬間が最高であり、戻りたい過去などはありません。常に今が最高だと思える努力を重ねて今後も突き進んでいこうと思っています。
会社名 | 株式会社いいオフィス |
---|---|
代表者名 | 龍﨑宏 |
創業年 | 2018年4月 |
資本金 | 401,273,400円(資本準備金含む) |
事業内容 | コワーキングスペースの運営、貸会議室の運営、いいオフィスWEBアプリの運営&開発、クラウドソーシング事業、イベント運営 |
サービス名 | コワーキングスペース「いいオフィス」、スマートフォンアプリ「いいアプリ」 |
所在地 | 東京都港区南麻布2丁目15番5号 |
代表者プロフィール | 芝浦工業大学情報工学科卒業後、ガリバーインターナショナルに入社。営業から本社FC管理チームにてSVになる。その経験から健全な経営とは財務からと実感し、独立。2014年、取引先でもあった株式会社LIGに入社。LIGでCFOを務める傍ら、働く場所の流動性、自由度を高めるために副社長として推進した事業の中のひとつであるコワーキングスペースの株式会社いいオフィスを設立。全国47都道府県に600店舗以上展開し、契約ベースでは2021年12月の時点で900店舗以上。2032年までにコンビニのようにどこにでもあるコワーキングスペースを世界10万店舗を目指す。 |
カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | いいオフィス クラウドソーシング コワーキングスペース シェアオフィス テレワーク リモートワーク ワーケーション 龍﨑宏 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2022年4月22日、株式会社Muscle Deliは、「リモート社食」を開始することを発表しました。 「リモート社食」は、高タンパク低カロリーで栄養バランスの整った食事を従業員の自宅もしくは会社に届…
2021年1月5日、株式会社いいオフィスは、総額2億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 コワーキング・スペース「いいオフィス」を国内外270店舗にて運営しています。 2020年度に…
2022年3月25日、株式会社N-Technologiesは、総額1億2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 N-Technologiesは、クラウド郵便サービス「atena(アテナ)…
平成30年8月2日、株式会社HashHubは、ブロックチェーン特化型コワーキングスタジオを東京・本郷にオープンしたことを発表しました。 コワーキングスペースの運営の他、自社でのプロダクト開発、オープン…
2023年5月18日、株式会社ATOMicaは、総額約4億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ATOMicaは、出会い・交流・共創を持続的に生みだすソーシャルコワーキング「ATOM…
大久保の視点
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…