注目のスタートアップ

AIを用いた放射線治療計画ソフトウェアを開発する「アイラト」が4.6億円調達

company

2025年6月24日、アイラト株式会社は、総額4億6000万円の資金調達を発表しました。

アイラトは、AIを用いた放射線治療計画ソフトウェア(放射線治療計画AIソフト)を開発しています。

腫瘍や正常組織の輪郭抽出、照射領域決定、安全性検証を自動かつ短時間で行うソフトウェアです。高品質で安全な放射線治療計画を提供することで、強度変調放射線治療(IMRT)の可能性を拡大させることを目指しています。

今回調達した資金は、事業・プロダクトの開発、国内外の事業展開に向けた組織基盤の強化に活用します。


強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)は、がん治療に用いられる高精度な放射線治療法のひとつです。従来の放射線治療では、腫瘍とその周囲に対して均一な線量の放射線を照射していましたが、IMRTでは放射線の強さ(強度)を細かく調整しながら照射することが可能です。

IMRTにはいくつかの特徴やメリットがあります。まず、腫瘍に集中して照射できるため、周囲の正常な組織や臓器へのダメージを最小限に抑えることができます。また、複雑な形状の腫瘍や、重要な臓器が近接している部位の治療にも適している点が特徴です。

一方で、IMRTは高精度で効果的ながん治療である反面、いくつかの課題も抱えています。特に、治療計画の複雑さと人的リソースの不足は大きな問題です。IMRTには高度な治療計画と線量分布の最適化が求められ、医学物理士や放射線治療専門医などの専門知識が不可欠です。しかしながら、国内ではこれらの人材が不足しており、施設間で治療品質にばらつきが生じているほか、IMRTの普及を妨げる要因にもなっています。

アイラトはこの課題を解決するため、治療計画の自動化を実現するAIソフトウェアを開発しています。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI BtoB IMRT アイラト ソフトウェア 医療 医療機器 強度変調放射線治療 放射線治療 放射線治療計画 株式会社 計画 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

情報セキュリティSaaS「Seculio」を提供する「LRM」が2億円調達
2022年9月30日、LRM株式会社は、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 LRMは、情報セキュリティSaaS「Seculio(セキュリオ)」を開発・提供しています。 eラーニング・標…
学習の習慣化プラットフォーム「Smart Habit」開発・運営の「WizWe」が資金調達
2020年6月11日、株式会社WizWeは、日本政策金融公庫より、特別融資制度「新事業育成資金」が適用されたことを発表しました。 学習の習慣化プラットフォーム「Smart Habit(スマートハビット…
「HiLung」がヒトiPS細胞由来の肺細胞を用いた「呼吸器感染モデル(薬効評価)試験受託サービス」を開始
2022年2月24日、HiLung株式会社は、ヒトiPS細胞由来の肺細胞を用いた感染症モデル(含 新型コロナウイルス感染モデル)による試験受託を開始したことを発表しました。 ヒトiPS細胞分化・加工技…
ショートドラマレーベル「HA-LU」が資金調達
2024年10月24日、株式会社HA-LUは、資金調達を実施したことを発表しました。 HA-LUは、ショートドラマをはじめとする映像制作事業を展開しています。 国内外で提供されるショートドラマアプリに…
BS放送局「BS松竹東急」に総合不動産サービスプロバイダーの「ザイマックス」が出資
2022年8月25日、BS松竹東急株式会社と株式会社ザイマックスは、ザイマックスを引受先とする第三者割当増資について合意したことを発表しました。 BS松竹東急は、松竹グループと東急グループのコラボレー…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集