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食材・食品の鮮度保持技術を保有する「ZEROCO」が「ロート製薬」から資金調達

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2024年7月23日、ZEROCO株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、ロート製薬株式会社です。また、ロート製薬とは、食産業戦略パートナーシップ体制の構築に合意しています。

ZEROCOは、低温・高湿の保管環境を安定的に生み出すことで、食材・食品の鮮度を長い間高品質に保つことができる鮮度保持技術「ZEROCO」を有しています。この技術は、予備冷却として活用することで、冷凍食品の品質向上にも寄与します。

この技術を活用し、鮮度保持機器の製造・リース・販売、冷蔵・冷凍食品の製造・販売、食品加工・製造に関するコンサルティング事業などを展開しています。


食品や食材は時間経過によって劣化して食味が低下します。さらに劣化し腐敗した場合は廃棄しなければなりません。

したがって、食産業ではその品質低下を遅らすための保存技術が重要です。

この保存技術にはさまざまなものがありますが、冷蔵・冷凍技術は、食品を加工することなく長期保存が可能であるため、さまざまな領域で活用されています。

こうした状況下で、冷凍食品市場は右肩上がりに成長しています。食品産業において冷凍食品は重要な存在であり、保存技術の重要性も高まってきています。

旧来の冷凍技術は、食品の水分が流れ出てしまうドリップ、冷凍焼け、着霜などの課題を抱えています。これらは食味を低下させてしまうことから、食品・食材の品質を保ったまま冷凍する新たな技術が求められました。

このような背景のもと、さまざまな技術が開発され、現在は急速冷凍技術の導入が進んでいます。しかし急速冷凍技術は通常の冷凍技術よりも多くのエネルギーを消費してしまうという欠点を抱えています。

ZEROCOは、冷蔵、冷凍に次ぐ第三の鮮度保持技術として「ZEROCO」を展開し、食産業の課題解決を目指しています。

「ZEROCO」は、庫内の温度を0度、湿度を100%弱にすることで、食品・食材の長期保存を実現する技術です。この技術は、雪下野菜から着想を得ています。

この技術は、食品・食材を新鮮なまま長期保存をすることができ、さらに冷凍前の予備冷却として活用することで、冷凍変性(冷凍に伴う品質劣化)の問題を解決します。「ZEROCO」を活用した冷凍の場合は、急速冷凍設備と比較して約8分の1のエネルギー消費で済むことから、環境対応やコスト削減にも貢献します。

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カテゴリ 有望企業
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