注目のスタートアップ

構造タンパク質「Brewed Protein」素材を開発する「Spiber」が100億円超調達

company

2024年4月12日、Spiber株式会社は、100億円を超える資金調達を実施したことを発表しました。

Spiberは、独自の構造タンパク質「Brewed Protein(ブリュード・プロテイン)」素材を開発しています。

「Brewed Protein」素材は、植物由来のバイオマスを原材料に、微生物の発酵プロセスによって製造される人工構造タンパク質素材です。

さまざまに加工可能であり、たとえば「Brewed Protein」ポリマーを紡糸した繊維は、シルクのような光沢と繊細さを持つフィラメント糸や、カシミヤに似た滑らかに似た肌触りの紡績糸、嵩高性に優れたウールのような紡績糸に加工することができます。

現在、タイ・ラヨン県において、量産プラントで「Brewed Protein」ポリマーの生産を開始し、段階的に生産量を拡大していく計画です。

今回の資金は、「Brewed Protein」素材の量産、グローバルでの販売加速に充当します。


衣服などのファッションアイテムは、綿などの天然繊維以外にも、石油資源を原料とする化学繊維がよく利用されています。

この化学繊維は非常に多様な機能を有しており、製品の高度化のために重要な素材であるといえます。

一方でこの化学繊維は、マイクロプラスチック流出による海洋汚染や、製造工程における高い環境負荷などの課題を抱えています。

世界的にさまざまな産業で環境対策が重視される中、ファッション業界は環境汚染産業から脱却するため、新素材の開発が急速に進められています。

Spiberの「Brewed Protein」素材は、植物由来のバイオマスを原材料に、微生物の発酵プロセスによって製造されます。この製造工程は、温室効果ガスの排出量の低減や、土地・水の使用量削減を実現しています。

またこの素材は環境分解性を有しているため、マイクロプラスチック排出の課題解決に貢献することができます。

事業のさらなる成長のためには戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ発行累計200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB サステナビリティ バイオマス 加工 微生物 持続可能性 株式会社 植物由来 発酵 素材 繊維 製造 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
起業するには何から始める?誰でもできる起業の仕方や手続き【5ステップで解説】

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

金融犯罪対策サービスを提供する「コンプライアンス・データラボ」が2億円調達
2025年4月8日、コンプライアンス・データラボ株式会社は、総額2億円の資金調達を発表しました。 コンプライアンス・データラボは、金融犯罪対策サービス「コンプライアンス・ステーション」シリーズを提供し…
超高速の品種改良xスマート養殖による水産養殖システムを開発する「リージョナルフィッシュ」が4億円調達
2020年8月31日、リージョナルフィッシュ株式会社は、総額4億3,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。 京都大学大学院農学研究科 木下政人助教、近畿大学水産研究所 家戸敬太郎教授らを創…
インフルエンサーが利用していたアイテムを安心・安全に取引できるCtoCマーケットプレイスを提供する「ピックユー」が2.2億円調達
2025年4月15日、株式会社ピックユーは、総額2億2000万円の資金調達を発表しました。 ピックユーは、インフルエンサーが着用していたものが購入できるCtoCマーケットプレイス「Pickyou(ピッ…
微小重力環境を再現する装置など提供の「スペース・バイオ・ラボラトリーズ」が1億円調達
2020年6月24日、株式会社スペース・バイオ・ラボラトリーズは、総額約1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 地上で模擬的に微小重力環境を再現する重力制御装置「Gravite(グラビテ)」や…
M&Aや株式価値算定に特化したAIエンジン運営の「VANDDD」が資金調達
2019年7月2日、VANDDD株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、フコク物産株式会社です。 M&Aや事業承継の株式価値算定に特化した人工知能エンジンを開発・運営して…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集