「非住宅建築物ストックの省CO2改修調査支援事業」補助金

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一般社団法人静岡県環境資源協会は「非住宅建築物ストックの省CO2改修調査支援事業」について発表しました。

既存の地方公共団体所有施設及び民間業務用建築物等の非住宅建築物ストックにおいて、それらの改修工事について、快適な室内環境を実現しながら建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物(ZEB)の達成可能性及び省CO2効果に関する事前調査(改修効果調査)を支援することにより、ZEBをはじめとする省CO2性に優れた建築物の将来的な普及を促し、2050年カーボンニュートラル実現、そのための2030年度の温室効果ガス排出量46%減(2013年度比)の政府目標の早期達成に寄与することを目的とします。

対象事業

既存の業務用建築物における改修工事についての改修効果調査を行う事業であって、ZEBをはじめとする省CO2性に優れた建築物の将来的な普及促進の観点で、以下の要件を満たす事業を対象とする。
(1)建築物の改修効果調査に関する要件
既存建築物の改修効果調査について、下記に即して実施すること。
①対象施設の改修手段について、省エネルギー効果面・実現性・経済合理性等の複数の観点から比較検討を行い、対象施設にとって最良と判断される改修内容を提案すること。
②提案される改修に対する機器設置、配管、ダクト経路等について具体的に計画内容を図示し、実現可能な提案であることが判別できる改修計画図及び改修計画図に沿った見積書を作成すること。
③改修実施のスケジュール案を作成すること。スケジュール案は、各段階(検討、予算化、設計、入札、竣工等)での実施・検討する内容を具体的に記載すること。
④提案される改修の場合と標準的な改修(設備寿命に伴う単純な設備入替え等)の場合について、改修後の施設の外皮性能(BPI)および一次エネルギー消費量(BEI)について基準値及び設計値を、建築研究所計算支援プログラム(WEBプログラム)を用い、標準入力法にて算出すること。モデル建物法での算出は不可とする。
⑤提案される改修の場合と標準的な改修の場合について、エネルギー使用量、CO2排出量、費用(改修費用、事後のメンテナンス費用、事後の光熱水費等)を比較して、提案の改修の省エネ量、CO2排出削減量、経済性を評価すること。
⑥提案される改修においては、建築物エネルギー消費性能の向上に関する法律第35条に規定する「建築物エネルギー消費性能向上計画の認定基準等」における外壁、窓等を通しての熱の損失に関する基準に適合することを目指すこと。また、一次エネルギー消費量についてZEBReadyの水準の省エネルギー性能※を満たし、より高みの省エネルギー性能の実現を目指すこと。その際、蓄電池等の利活用を含んだ再生可能エネルギー利用設備等の導入検討を行うこと。
※ZEBReadyの水準の省エネルギー性能:一次エネルギー消費量に関する基準において、再生可能エネルギーを除く設計一次エネルギー消費量が基準一次エネルギー消費量より50%以上削減されている状態。
⑦BEMSを用い、対象施設の使用エネルギーが測定できる計画とし、計測箇所等についても提案すること。

(2)調査対象施設
次の要件を満たす業務用建築物に対する改修効果調査であること。
①改修予定について
対象建築物において令和10年度までに既存設備等の改修の予定があること。
②建築物用途について
申請可能な建築物は、その建築物の主たる用途が下表に掲げる用途に供される業務用施設であること。なお、用途は原則として確認申請書により判断する。
住宅と非住宅の複合建築物を調査対象とする場合は、非住宅部分が上表を満たすこと。
非住宅の複数用途建築物の一部を申請する場合は、申請対象部分の用途、及び建築物の主たる用途が上表の補助対象用途であり、かつ建物全体の延べ面積10,000㎡以上の建築物に限り対象とする。ただし、対象範囲において最も延べ面積比率の高い建物用途でのZEB Readyの水準の省エネルギー性能の達成とより高みの省エネルギー性能の実現及び建物全体(評価対象外を含む非住宅部分)での20%以上の削減を目指すこと。判断がつかない場合は、SERAへ相談すること。

用途 具体例 対象外建物の例
事務所等 事務所等 住宅、工場、畜舎、自動車車庫、自転車駐輪場、倉庫、観覧場、卸売市場、火葬場、キャバレー、パチンコ屋、競馬場・競輪場
ホテル等 ホテル、旅館等
病院等 病院、老人ホーム、福祉ホーム等(建築物用途が非住宅の場合)
物品販売業を営む店舗等 百貨店、マーケット等
学校等 小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校、専修学校、各種学校等
飲食店等 飲食店、食堂、喫茶店等
集会所等 図書館等 図書館、博物館等
体育館等 体育館、公会堂、集会場等
映画館等 映画館等

(3)ZEBプランナーの関与について
実施される改修効果調査について、ZEBプランナーが関与する事業であること。その場合、ZEBプランナーは交付決定時までに登録が完了している者であること。

(4)改修効果調査後の対応について
①技術や設計手法、費用等の情報開示について
補助事業完了時点(改修効果調査完了時点)における対象建築物に係る次のデータ等の事業成果の一部について、将来的なZEBをはじめとする省CO2性に優れた建築物の将来的な普及促進のために、取り纏めて広く一般に公開するので、その旨を同意、協力すること。また、調査結果を活かした当該施設の実際の省CO2化改修(下述の②)の実施後においても、同種情報の実績について提供を依頼する可能性がある。
・施設全景写真(もしくはパース図等)
・設計一次エネルギー消費量の計算に用いた外皮・設備仕様、計算結果(外皮性能、基準一次エネルギー消費量、設計一次エネルギー消費量、削減率、原単位)、システム概念図等
・設計一次エネルギー消費量の計算根拠となる建築物概要(用途、地域区分、構造、階数、建築面積、延べ面積等)
・改修実施の費用(案)及び改修実施のスケジュール(案)
②改修実施について
改修効果調査の完了後3年以内に、調査で取得された結果を活かし、実際の当該施設の省CO2化改修を、実現可能な範囲で最大限の効果を得る形で取組むこと。また実際に取り組まれた内容について、報告すること。

補助金

上限100万円/施設・経費の1/2

公募期間

2024年3月25日(月)~2024年5月10日(金)


ZEB(Net Zero Energy Building, ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。

省エネルギーによって利用するエネルギーを減らし、総エネルギーによって使うエネルギーを作ることで、エネルギー消費量を実質としてゼロにすることを目指します。

日本は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しています。

したがって、産業部門や家庭部門において脱炭素化の取り組みが求められています。

ZEBは、不動産において抜本的な脱炭素化を実現する施策として注目を集めています。

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カテゴリ 公募
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