注目のスタートアップ

植物をさまざまな環境ストレスから守るバイオスティミュラント資材を開発・販売する「アクプランタ」が4.8億円調達

company

2024年3月15日、アクプランタ株式会社は、総額約4億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

アクプランタは、植物をさまざまな環境ストレスから守るバイオスティミュラント資材を開発・販売しています。

現在、酢酸が植物の乾燥耐性を高めるというメカニズムをもとに開発したバイオスティミュラント資材「Skeepon(スキーポン)シリーズ」を販売しています。

「Skeepon」を投与することで植物自身の乾燥・高温耐性を高めます。これにより過酷な環境下でも生育の維持を実現し、植物のロスを削減します。

今回の資金は、米国を中心とした海外展開のさらなる加速を目的とした事業推進・グローバルチーム体制構築などに充当します。


バイオスティミュラント資材は、ヨーロッパや北米などで注目を集めている革新的な農業資材です。そのコンセプトは、植物が本来持っている力を引き出し、植物や土壌をより良い状態にすることにあります。

具体的には、植物の環境的なストレスに対する抵抗力や免疫力を高め、暑さ・寒さ・塩害・干害・風などに対する耐性を向上させます。これにより作物の収量増加や品質向上をもたらします。

収量増加・品質向上をもたらす農業資材としては農薬があります。農薬は現代農業において欠かせない存在となっていますが、近年は農薬の環境付加が批判され、世界では有機農業など環境付加の低い農業への転換が進められています。

農業バイオスティミュラント資材と農薬の違いは、農薬が病気や虫害などの生物的なストレスを軽減するのに対し、バイオスティミュラント資材は環境的なストレスを緩和することに焦点を当てています。

さらにバイオスティミュラント資材は、海藻から抽出される多糖類やアミノ酸、各種ミネラル、微生物などの自然由来の原料を中心としているものも多く、有機農業が注目される農業界で高い注目を浴びています。

また、世界的な気候変動が農業に直接的な影響を与えている現状を考えると、冷害・高温害・干ばつなどに柔軟に対応する必要があります。

バイオスティミュラント資材は、こうした環境の影響を緩和することができるため、今後ますます農業に不可欠な資材となると予想されています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB シリーズ ストレス バイオスティミュラント 株式会社 植物 環境 資材 資金調達 農業 農業資材
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

革新的な品種改良技術により美味しさと安定養殖を両立したハイブリッド魚を開発する「さかなドリーム」が1.9億円調達
2023年9月29日、株式会社さかなドリームは、総額1億8,750万円の資金調達を実施したことを発表しました。 さかなドリームは、最先端の品種改良技術により、美味であるものの安定的な漁獲や養殖が困難な…
アジアへの越境ECを支援する「アジアンブリッジ」と「ラバブルマーケティンググループ」が資本業務提携
株式会社ラバブルマーケティンググループは、アジアンブリッジ株式会社と、資本業務提携したことを発表しました。 アジアンブリッジは、アジア向け越境EC支援事業として、FDA申請、貿易、フルフィルメントなど…
VCの「Angel Box」がベトナムの医師と患者向け医療アプリ「MEQUY」を開発する「Lea Bio」に出資
2022年5月13日、株式会社Angel Boxは、Lea Bio株式会社に出資したことを発表しました。 Lea Bioは、ベトナムの医師と患者向け医療アプリ「MEQUY」を開発しています。 来院する…
「BPLab」が「JEMS」と業務提携 トレーサビリティシステム「Circular Navi」を繊維製品向けに提供開始
2022年8月25日、株式会社BPLabは、株式会社JEMSと、業務提携契約を締結したことを発表しました。 また、2022年9月1日から、「Circular Navi」を繊維製品向けに提供開始すること…
「RevComm」が「サイボウズ」と業務提携 電話営業のDX支援パッケージ「営業支援型 kintone」を販売開始
2022年6月2日、株式会社RevCommは、サイボウズ株式会社と共同で、新サービス「営業支援型 kintone」を販売開始したことを発表しました。 RevCommは、音声解析AI電話「MiiTel(…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集