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車両の最適配置アルゴリズムを開発・運用する「Pathfinder」が1.1億円調達

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2023年12月27日、Pathfinder株式会社は、総額1億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Pathfinderは、長距離片道レンタカー「カタレン」を事業基盤に、車両の配置や回遊データを収集し、「最適配置アルゴリズム」の開発・運用を進めています。

「カタレン」は、多数のレンタカー/カーシェア事業者と提携し、回送車両やレンタカーの上り片道利用ユーザーと下り片道利用ユーザーをマッチングすることで、レンタカーの片道乗り捨て利用を低価格で実現するレンタカーのマッチングプラットフォームです。

2023年は、「カタレン」の車両発着拠点となるレンタカー事業者・駐車場事業者・空港などのターミナルとの連携を進め、累計12路線、利用ユーザー数延べ2万人を達成しています。

今回の資金は、大手レンタカー事業者、各種MaaSスタートアップとの協業、実証実験、開発の加速などに充当します。


通常のレンタカーサービスでは、借りたクルマを元の事業所に返却しなければなりません。

行き先でもずっとレンタカーを利用するといった一般的な利用法の場合はこの仕組みでも問題はないでしょう。しかし中長期的な旅行、交通手段が充実している都市への旅行などの場合は、借りたクルマを利用しない時間が多くなってしまい損となるため、レンタカーを利用するという選択肢が除外される傾向にあります。

もしレンタカーを行き先の事業所に返却できたり、任意の場所に乗り捨てることが可能であれば、レンタカーの利用法はより多様なものになるでしょう。

こうしたニーズをくみ取り、乗り捨てをサービスやオプションとして提供しているサービスや事業者もあります。しかしこの場合は、乗り捨て先においてレンタカー事業者によるクルマの回収・回送が必要となり、これにかかる費用を利用者に回送委託料として請求するケースが多く、乗り捨てオプションが高額となり、コストパフォーマンスの観点から利用するユーザーは限定的です。

Pathfinderはこの課題を解決するため、上り利用のユーザーと下り利用のユーザーをマッチングすることで事業者の回収・回送を削減し、気軽に利用できる乗り捨てレンタカーの実現を目指しています。

さらに、この「カタレン」事業は、最適配置アルゴリズムの実証として運営されています。最適配置アルゴリズムは、車両の回遊性を高め、適切なスペースに適切な車両を配置するというものであり、自動運転車の運用において重要なアルゴリズムとなります。

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カテゴリ 有望企業
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