注目のスタートアップ

太陽光発電セカンダリプラットフォーム「SOLSEL」などを運営する「エレビスタ」が4.5億円調達

company

2023年12月19日、エレビスタ株式会社は、合計約4億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

エレビスタは、太陽光発電セカンダリプラットフォーム「SOLSEL」や、発電データのアグリゲーションサービス「まとめてソーラー」、環境価値調達サービス「OFFSEL」などを手がけています。

「SOLSEL」は、太陽光発電所を売買できるセカンダリプラットフォームです。情報格差・知識格差を是正し、適正価格での流通実現を目指しています。

「まとめてソーラー」は、利用中の発電量監視ツールを連携することで、所有する発電所すべてのデータ(発電量、売電収入など)をひとつの画面にまとめ、見やすく可視化するツールです。

「OFFSEL」は、各証書やクレジットの調達代行サービスです。国内拠点のオフセットだけでなく海外拠点のオフセットもサポートしています。また、プラスして、エレビスタが運営するSDGsメディア「Spaceship Earth」でのインタビュー記事によって、脱炭素活動をPRしています。

今回の資金は、「SOLSEL」事業拡大のための強化、マーケティング強化、プロダクトの開発加速、採用強化、コーポレート体制の強化に充当します。


国連によって採択されたSDGs(持続可能な開発目標)により、再生可能エネルギーの普及が世界的に推進されています。

日本でもFIT制度の導入などによって太陽光発電の導入が急速に進んでいます。

2020年の国内の全発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合は22.7%であり、太陽光発電は9.9%を占めています。

こうした中で太陽光発電のセカンダリー市場が注目されています。セカンダリー市場とは、稼働済みの発電所を売買する市場です。

FIT制度は再生可能エネルギーの普及のために2012年に導入された制度です。国からの事業認定を受けることで、再生可能エネルギーとして発電した電気を通常の売電価格よりも高嶺の固定価格で買い取って貰えるという制度です。この制度は充分に再生可能エネルギーの普及に貢献したとして、2022年4月からは、買い取り価格に上乗せするというFIP制度に制度が移行しています。

また、FIT制度は年々買い取り価格が安くなり、新たに事業認定を受けた太陽光発電所が得られる利益は徐々に減少しています。したがって、過去の買い取り価格が高かった時期に事業認定を受けた中古の太陽光発電所を買い取りたいと考えている投資家が増えています。これがセカンダリー市場に注目が集まっている理由です。

また、事業会社もSDGsの推進などによって再生可能エネルギー確保のニーズが高まっており、セカンダリー市場に買い手として参入するという傾向が高まっています。

環境、社会、ガバナンスに配慮する企業に積極的に投資するESG投資が世界的なトレンドとなっています。再エネ電力の契約などは、今後重要な取り組みとなっていくことが予測されます。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受ける方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB OFFSEL SDGs エレビスタ カーボンオフセット カーボンクレジット クライメートテック セカンダリプラットフォーム まとめてソーラー 売買 太陽光投資 太陽光発電 太陽光発電所 株式会社 流通 脱炭素 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「TechMagic」が1杯30秒で冷えたドリンクを作る飲食店向けロボットを開発中
2021年5月10日、TechMagic株式会社は、飲食店向けにアルコール・ドリンクを自動で提供するロボットの原理検証 (PoC)が完了し、実証実験に向けて調整を進めていることを発表しました。 ロボッ…
医師診療支援AI「Curalumi」を手がける「FastManage」が2,500万円調達
2024年1月30日、FastManage株式会社は、総額2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 FastManageは、医師診療支援AI「Curalumi(キュラルミ)」や、ビジネス…
荷主向けサプライチェーンDXツール「ニューイット」を提供する「knewit」が資金調達
2024年8月8日、株式会社knewitは、資金調達を実施したことを発表しました。 knewitは、荷主向けサプライチェーンDXツール「ニューイット」を開発・提供しています。 サプライチェーンにおける…
【5/7締切】「水産物輸出加速化連携推進事業」補助金
令和6年度「水産物輸出加速化連携推進事業」のご案内です。 水産物の更なる輸出拡大の加速化に向けて、生産・加工・流通・輸出等のバリューチェーン関係者が連携して重点課題の解決に資する商流・物流構築への実証…
建機レンタル業界向けDXサービスを提供する「SORABITO」が融資により5.5億円調達
2023年9月19日、SORABITO株式会社は、合計5億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 この資金調達は、株式会社日本政策金融公庫・株式会社静岡銀行からの融資によるものです。 …

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集