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ショートドラマアプリ「BUMP」を手がける「emole」が2.6億円調達

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2023年9月12日、emole株式会社は、総額2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

emoleは、1話3分のショートドラマアプリ「BUMP」を手がけています。

ユーザーは、待てば無料で楽しむことができ、有料課金や広告視聴でもドラマを楽しむことができます。

「制作原価」の回収前後でクリエイターに支払う報酬体系が変わるというモデルを構築しています。制作原価を回収するまでは、1話67円の課金収入や広告収入といった利益の70%をクリエイターに還元し、制作原価回収後は40%を還元します。これによってクリエイターが安心して作品をつくることができる環境を整えると同時に、emoleは早期に制作費分の利益を回収するという短期目標に全力を注ぎます。

今後は、クリエイターに対し、経済的な還元だけでなく、コンテンツづくりのノウハウをクリエイターと共有するコミュニティプログラムを構築する予定です。

今回の資金は、ショートドラマコンテンツの制作と公開サイクルを早めるための体制構築(採用強化と外部パートナー拡大)と、アプリUI/UX強化、プロダクト開発体制強化に充当します。


縦型ショート動画を軸とした動画SNSであるTikTokは世界的に人気を博しており、主に18歳~24歳という若い年齢層のユーザーが中心となって新たな文化をつくりだしています。

TikTokでは基本的に15秒という短い動画が主流であり、空いた時間などに気軽に視聴できるという特徴があります。また縦型動画であるため、普段のスマートフォンの持ち方を変更する必要がないという点も特徴です。

またこうしたスマートフォンでの閲覧に特化したコンテンツはデジタルコミックの領域でも登場しています。韓国で登場した、縦型フルカラーを特徴とするデジタルコミックはWebtoon(ウェブトゥーン)と呼ばれ、いまや世界的に人気を博しています。また、ウェブトゥーンを原作とした映像作品(ドラマ・映画)でもヒット作品が多数登場しており、次世代のコンテンツとして高い注目を集めています。

こうしたスマートフォンでの閲覧に特化したコンテンツの成功を受け、近年、縦型動画においてもフィクション作品を手がける事例が増加しています。

emoleは、ショートドラマアプリ「BUMP」を手がけ、クリエイターが安心して制作できる環境を整えることで事業を成長させていくことを目指しています。

emole株式会社のコメント

このニュースを受けまして、emole株式会社よりコメントが届きました。

emole株式会社
『創造で挑戦できる世界へ』をビジョンとして掲げ、グローバル展開を目指すエンターテイメントスタートアップ。
「総合芸術」といわれるドラマ・映画づくりの世界で、良質な知識、企画、資金が巡り、熱狂的なつくり手が交わるクリエイターのエコシステムを築きます。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

前回のシードラウンドでは、ショートドラマの視聴ニーズや、テレビがある中でわざわざショートドラマへ課金するニーズがあるか検証することができました。今回の資金調達は、安定してコンテンツ供給ができる体制を確立することや、プロダクトの改善が主な目的です。

また、ドラマや映画の制作は利害関係者も多く、権利の管理が非常に複雑です。コンテンツの制作における制作会社などとのコミュニケーションコストも増加します。権利管理や利害関係者とのやり取りをある程度システム化することで、効率よく制作のサイクルを回していけるよう整えていきます。

・今後の展望を教えてください。

より多くのユーザーにBUMPでドラマを視聴していただくために、コンテンツの充実度や質を高めていきます。加えて、作品あたりの話数を増やすことでビジネスとしての収益拡大だけでなく、クリエイターへのさらなる収益還元につなげます。

また、今後もBUMPのDLを増やすことに注力していきます。5年以内にはユニコーン企業となり、1000億円以上の企業価値をつけての上場が目標です。この頃には、アプリのDL数は国内だけでも1000万DL超えを目指して取り組みます。また、日本のコンテンツを世界に発信するうえで、BUMPを世界中の人が使うプラットフォームとして成長させることは非常に重要だと考えています。

・読者へのメッセージをお願いします。

弊社の記事を読んでいただきありがとうございます。この記事をきっかけで【BUMP】に少しでも興味を持っていただけますと幸いです。BUMPは日本で唯一の従量課金型1話3分のショートドラマアプリになります。通勤時間、待ち時間などのスキマ時間のほんの数分でもいいので是非BUMPを手にとって見てみてください。

また、少しでもショートドラマに興味の持った方がいましたら是非ご連絡お待ちしております。色々な形でご協力ができると思います。

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