注目のスタートアップ

二酸化炭素の回収・貯蔵技術を開発する「JCCL」が2億円調達

company

2023年8月16日、株式会社JCCLは、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

JCCLは、二酸化炭素(CO2)の回収・貯蔵技術を開発する九州大学発スタートアップです。

独自のアミン含有ゲルを活用した高性能なCO2分離材料と分離モジュールにより、低コストなCO2回収・利活用の実現を目指しています。

材料・装置などは各種特許取得済みであり、2019年から農業分野で効果・耐久性実証を実施しています。

今回の資金は、CO2吸収装置の開発・設計などに充当します。


化石燃料を利用すると二酸化炭素などの温室効果ガスを排出してしまいます。

この温室効果ガスは世界的な気候変動の原因であるといわれており、気候変動による、干ばつ、洪水、生物種の喪失、食料不足、土地を求める紛争の増加といった影響が深刻化している現在、気候変動を止めるための取り組みが求められています。

こうした背景のもと、企業や家庭では二酸化炭素を削減することを目的とした、省エネ設備の導入や、再生可能エネルギーへの切り替えなど、さまざまな取り組みが進められています。

さらに、こうした排出される二酸化炭素だけでなく、すでに大気中に放出されてしまった二酸化炭素を回収し利活用するための技術の実用化も求められています。

これまでもさまざまな二酸化炭素回収技術が開発されてきましたが、これらの多くは回収時に必要となるエネルギーが高いという課題を抱えています。

したがって、エネルギーコストの低いCO2回収技術が求められています。

九州大学は、低コストかつ高速にCO2を分離する材料である「アミン含有ゲル」に関する技術の研究を行っており、JCCLはこのアミン含有ゲルに関する特許や技術を活用し、低コストなCO2回収装置の実用化を目指しています。

研究開発を続けるには豊富な資金を必要とします。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、融資だけではなく、ベンチャーキャピタルから出資を受ける方法や、クラウドファンディングを成功させる方法など、資金調達に関するノウハウを紹介しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ CO2 JCCL アミン含有ゲル エネルギー カーボンニュートラル コスト削減 九州大学 二酸化炭素 低コスト 吸収 回収 大学発スタートアップ 技術 材料 材料開発 株式会社 脱炭素化 資金調達 農業
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

マーケティング領域特化のSaaS型AIサービス「COGNIROBO Cloud」提供の「コグニロボ」が8,500万円調達
2020年8月31日、コグニロボ株式会社は、総額8,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 マーケティング領域に特化したSaaS型AIサービス「COGNIROBO Cloud」を開発・提供…
訪日外国人観光客向けWebマガジン運営の「MATCHA」が1.3億円調達
2022年6月1日、株式会社MATCHAは、総額約1億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 MATCHAは、訪日外国人観光客向けWebマガジン「MATCHA」を運営しています。 今後…
iPS細胞を利用した水疱性角膜症に対する再生医療等製品開発の「セルージョン」が11億円調達
2022年1月7日、株式会社セルージョンは、総額11億円の資金調達を実施したことを発表しました。 「増殖性に優れるiPS細胞から角膜内皮代替細胞を効率的に作り出す技術」と「簡便な手技で属人的技術を不要…
AI検品は現場を救うか 異常をほぼ100%検出する検査・検品AIメーカー「アダコテック」が4億円調達
株式会社アダコテックは、総額4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 異常をほぼ100%検出する速な検査・検品AIを開発・提供しています。このAIは、一般的なディープ・ラーニングの100分の1程…
微生物群「コムハム」を使用した生ゴミ処理技術を提供する「komham」が資金調達
2022年10月21日、株式会社komhamは、資金調達を実施したことを発表しました。 komhamは、独自開発の微生物群「コムハム」の研究と、「コムハム」を使用したバイオリサイクルシステム/技術を提…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集