注目のスタートアップ

「アイポア微粒子分析ソリューション」などを手がける「アイポア」が2億円調達

company

2023年7月31日、アイポア株式会社は、約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社です。

アイポアは、AIとポア計測技術により、革新的な検査製品の開発を行っています。

提供する「アイポア微粒子分析ソリューション」は、さまざまなウイルス、細菌の識別、各種タンパク質の迅速・高感度検出を可能とした検査プラットフォームです。

アイポアセンサモジュール(NOK株式会社製および株式会社朝日ラバー製)、微粒子計測装置(株式会社アドバンテスト製)、 AIソフトウェアAipore-OneTM(アイポア株式会社開発/運営)から成り、これらすべてはアイポアが販売を行っています。

今回の資金は、開発中のアイポアプラットフォームを利用したPOCT(ポイント・オブ・ケア・テスティング)向け検査製品の開発の加速、検査製品のバリエーションの増加に充当します。


アイポアは、ImPACTプログラム(内閣府主導の革新的研究開発推進プログラム)において、大阪大学が中心となって開発した「ナノポアによる1粒子識別技術」を活用し、さまざまな検査製品・ソリューションの開発を行っています。

ナノポアとは、人工的に合成された薄膜などに空けられた数ナノメートルサイズの極小の穴のことです。細菌、ウイルス、タンパク質など、ナノ粒子を解析する装置などで活用されています。

2021年8月、大阪大学は、ナノポアを3次元的に配置させた集積ナノポアデバイスを開発し、1細胞内のゲノムを1分子レベルで検出するナノセンサー技術を開発することに成功したことを発表しています。この技術をウイルスに適用することで、変異ウイルスをゲノムレベルで迅速に見分けることができる超高感度ウイルス検査の実現が期待されています。

このようにナノポアを用いた検査は、これまでの検査技術を大きく変革する可能性を秘めており、高い注目を集めています。

アイポアの粒子識別AI技術は、大阪大学産業科学研究所の谷口教授によるナノ粒子計測の研究成果と、同研究所の鷲尾教授によるAI識別技術の研究成果を組み合わせて生まれたものであり、これを誰もが使えるクライアント・サーバーシステムとして製品化しています。

事業の大きな成長のためには戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI AIソフトウェア アイポア ウイルス ソリューション タンパク質 ナノポア プラットフォーム ポア 分析 大阪大学 微粒子 技術 株式会社 検出 検査 細菌 装置 製品 計測 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

生成AIを活用した完全自動運転車両の開発に取り組む「Turing」が30億円調達
2024年4月23日、Turing株式会社は、総額30億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Turingは、カメラから取得したデータのみで、ステアリング・ブレーキ・アクセルなど、運転に必要なす…
患者と医療者のデジタルコミュニケーションツール「ポケさぽ」を提供する「OPERe」が4億円調達
2025年6月24日、株式会社OPEReは、総額4億円の資金調達を発表しました。 OPEReは、患者と医療者のデジタルコミュニケーションツール「ポケさぽ」を開発・提供しています。 患者が持つスマートフ…
EV充電インフラサービスなどエネルギー関連事業を展開する「ENECHANGE」が15億円調達
2022年12月27日、ENECHANGE株式会社は、大手金融機関である三井住友銀行をアレンジャーとして、三井住友信託銀行、商工組合中央金庫のほか、千葉銀行(千葉県)、紀陽銀行(和歌山県)、山梨中央銀…
ブロックチェーン技術を活用したファンプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」展開の「Gaudiy」が25億円調達
2022年6月1日、株式会社Gaudiyは、総額25億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Gaudiyは、ブロックチェーン技術を活用したファンプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」を…
スマホからセラピストを呼べるリラクゼーションマッチングアプリ提供の「HOGUGUテクノロジーズ」が資金調達
2021年12月20日、株式会社HOGUGUテクノロジーズは資金調達を実施したことを発表しました。 訪問型リラクゼーションサービス「HOGUGU(ホググ)」を運営しています。 自宅・滞在中のホテル・オ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集