注目のスタートアップ

信頼できるAI実現のための独自のソリューションを提供する「Citadel AI」が5.2億円調達

company

2023年7月12日、株式会社Citadel AIは、総額5億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Citadel AIは、信頼できるAI実現のための独自のソリューションを提供しています。

2023年7月現在、開発・学習段階のAIの自動耐性テストを行う「Citadel Lens(シタデル・レンズ)」と、運用段階の自動モニタリングを行う「Citadel Radar(シタデル・レーダー)」を提供しています。

AIのモデルやフォーマットに依存しない汎用的な検証機能を特徴としています。

今回の資金調達により、主力製品の対象を生成AIなどの最新AIへと拡充するための開発、AIの信頼性に関わる各国の法制度やさまざまなISO標準に対する適合性テスト機能の搭載などを行い、グローバル市場への事業展開を加速化させます。


近年、AI(人工知能)の研究開発が著しく進展し、ビジネスを含むさまざまな領域でAIの活用が進んでいます。

AIは人間が扱うことができる範囲を超えた大量のデータを、スピーディ・高精度・複合的に分析することができます。これにより、これまで人力では不可能だったデータの分析や、業務の高度な自動化・効率化が実現されています。

また、近年はOpenAI社のAIチャットボットであるChatGPTなどの生成AIが高い注目を集めています。

ChatGPTは、人間の問いかけに自然文で答えてくれるチャットボットなのですが、これまでのチャットボットと異なり、高精度で柔軟な回答を実現しており、さらにテキストの要約、企画書・小論文の執筆、プログラミングなど、幅広いタスクを行ってくれる汎用的なAIとして振る舞うことから各所に大きな衝撃を与えています。

今後もAIの高性能化が進められていき、ビジネスでも活用の幅が広がっていくと予測されます。

こうしたなか、AI開発やビジネス活用において課題として顕在化してきたのが、AIの信頼性の問題です。

AI開発では、大量のデータをもとに自動で特徴量を抽出し学習するディープラーニング(深層学習)が利用されていますが、ディープラーニングの場合、AIによる推定理由を人が理解したり説明したりすることが難しいといわれています。

たとえば、画像分析による犯罪者の予測にAIを活用する場合、犯罪者である可能性が高いとAIが判断したとしても、人間に理解できる形でその理由が示されなければ、正しくそのシステムを利用することができません。

ほかにも生成AIでは、まったく正しくない答えを正しいといって出力したり、この世に存在しない情報(架空の店舗やサービスなど)を出力するなど、嘘の情報を出力してしまうことが課題となっています。

つまり、AIをビジネスで活用するためには、説明性、透明性、品質、公平性などの要件を明らかにした「信頼できるAI」が求められるのです。

Citadel AIは、こうした信頼できるAIを実現するためのソリューションを提供し、信頼できるAIの社会実装に貢献しています。

AIはこれまで非効率的だった業務の大幅な効率化を実現するなど、大きな革新をもたらしています。AIの活用は企業の利益を最大化するために重要な取り組みであるため、もし非効率的な業務があるのならば、最適なAIソリューションを探すことが必要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらもご参考になさってください。

また、システムの整備においては資金調達が必要となることもあるでしょう。「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI Citadel AI Citadel Lens Citadel Radar ソリューション 人工知能 信頼できるAI 株式会社 検証 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

プロeスポーツチームを運営する「BLUE BEES」が資金調達
2023年1月23日、BLUE BEES株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 BLUE BEESは、愛知県名古屋市を本拠地とするプロeスポーツチーム「BLUE BEES(ブルービーズ)」…
自律走行型ロボットで野菜を作る「レグミン」が1億円調達
2019年1月22日、株式会社レグミンは、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 葉物野菜の播種(種まき)から収穫までの作業を自動化するロボットを開発しています。 ロボットは障害物や野菜の位置…
核融合炉周辺・プラントに必要な機器・システムの研究開発を行う「京都フュージョニアリング」が15.6億円調達
2024年4月11日、京都フュージョニアリング株式会社は、総額15億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 この調達により、シリーズCの累計調達額は120.6億円に、累計資金調達額は1…
リモートワーク環境整備プラットフォーム「リモートHQ」提供の「HQ」が7億円調達
2022年11月16日、株式会社HQは、総額約7億円の資金調達を実施したことを発表しました。 HQは、社員ごとに最適なリモートワーク環境の整備をアウトソースできる福利厚生サービス「リモートHQ」を提供…
微細藻類ガルディエリアの研究開発を通じ地球規模の環境課題解決を目指す「ガルデリア」が5.5億円調達
2023年10月4日、株式会社ガルデリアは、第三者割当増資等により総額約2.5億円を調達し、さらに国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のディープテック・スタートアップ支援事業…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集