注目のスタートアップ

太陽光発電開発事業などを展開する「エコスタイル」が「みずほリース」と資本業務提携

company

2023年3月1日、株式会社エコスタイルは、みずほリース株式会社と、資本業務提携に関する契約を締結したことを発表しました。

エコスタイルは、太陽光発電所用地の収集・開発から、EPC(設計・調達・建設)、O&M(運営・保守)、電力供給をワンストップで提供しています。

総合リース業を展開するみずほリースとは、2022年5月17日と2022年9月20日に公表した「自己託送方式による低圧・分散型太陽光発電設備を通じた再生可能エネルギー調達」、「自己託送方式による低圧・分散型太陽光発電設備の稼働開始について」などの取り組みで協業を行ってきました。

今回の提携により一層連携を強化し、協働して再生可能エネルギー由来の電力需要家のニーズを捉え、発電所の開発・発電設備の施工を行い、電力需要家に対し自己託送やコーポレートPPAを活用したスキームを提供します。


国連によってSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、世界的にクリーンなエネルギーである再生可能エネルギーの普及に向けた取り組みが推進されています。

企業では、脱炭素化の取り組み(カーボンニュートラル)や、事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーにするRE100といった取り組みが進んでいます。

企業において再生可能エネルギーを導入し環境価値として証明するにはいくつか方法があります。

もっともわかりやすいのは、自社の敷地内に太陽光発電設備を設置し、それを自家消費するという形です。

一方でこの方法は敷地が足りず、充分な量の電力を賄えない、設備設置の投資が必要となるといった課題があります。

そこで活用できるのが、オフサイトコーポレートPPAです。

オフサイトコーポレートPPAとは、再エネ電力の所有者であるデベロッパーなどと企業(電力を必要とする者、需要家)が、事前に合意した価格と期間において売買契約を結び、企業が保有する土地以外の場所(オフサイト)で発電された再エネ電力を企業に供給する方式のことです。

さらにオフサイトコーポレートPPAには、フィジカルPPAとバーチャルPPAがあります。

フィジカルPPAは、電力と非化石価値をセットで需要家に供給するものであり、バーチャルPPAは、電力は市場または小売電気事業者に供給し、非化石価値を需要家に供給するというものです。

フィジカルPPAのほうがシンプルな仕組みですが、発電所と需要地点が同一の電力エリアにないといけない、電力契約の変更が必要となるといった制限があります。

バーチャルPPAでは、環境価値を購入することで、既存の電力契約のまま再エネ比率をアップさせることが可能となるため、柔軟性のある運用が可能となります。

このように企業が求める再生可能エネルギーは多岐にわたるため、太陽光発電開発事業は、企業のニーズに応じた最適な形を提案することが求められています。

環境、社会、ガバナンスに配慮する企業に積極的に投資するESG投資が世界的に盛んとなってきています。こうした再エネ電力の契約などは、今後重要な取り組みとなっていくことが予測されます。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受ける方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ PPA エコスタイル オフサイトPPA コーポレートPPA みずほリース 再生可能エネルギー 太陽光発電 太陽光発電所 株式会社 資本業務提携
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ホスピス住宅「ビーズの家」を運営する「beads」が10億円調達
2025年1月9日、株式会社beadsは、総額約10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 beadsは、ホスピス住宅「ビーズの家」を運営しています。 末期がんや神経難病など、自宅や病院での暮ら…
機械学習・ディープラーニング・数理アルゴリズムなどの最先端技術の実用化を手掛ける「TRUST SMITH」が1.1億円調達
2020年9月25日、TRUST SMITH株式会社は、総額1億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 TRUST SMITHは、東大発の数理アルゴリズムを実装するスタートアップ企業で…
レンタルサーバーサービスなどを展開する「エックスサーバー」がVPSサービス「Xserver VPS」をリリース
2022年9月8日、エックスサーバー株式会社は、新サービス「Xserver VPS」をリリースしたことを発表しました。 「Xserver VPS」は、vCPU3コア・メモリ2GBのサーバーを月額830…
保険営業向けクラウド型顧客・契約管理システム提供の「hokan」が2.5億円調達
2020年12月14日、株式会社hokanは、総額2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、引受先の1社であるSansan株式会社とは資本業務提携契約を締結したことも発表しまし…
屋内空間専用の産業用小型ドローン「IBIS」を開発・提供する「Liberaware」が資金調達
2023年6月5日、株式会社Liberawareは、資金調達を実施したことを発表しました。 Liberawareは、屋内空間専用の産業用小型ドローン「IBIS(アイビス)」を開発・提供しています。 直…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集