注目のスタートアップ

東南アジア産直ECを運営する「SECAI MARCHE」が2.1億円調達

company

2023年1月31日、株式会社SECAI MARCHEは、総額2億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

SECAI MARCHEは、東南アジアにおいて生鮮食品を取り扱うBtoB産直ECを運営しています。

日本やマレーシアなど世界中の生産者の食材を4,000点以上掲載し、冷蔵物流機能を持たない生産者に、フルフィルメントサービス(受注、決済、ピッキング、配送などの一連の業務)を一貫して提供し、東南アジアの生鮮食品のEC化を進めています。

2022年はマレーシア内に計4か所の物流センターを稼働させたほか、生鮮食品に特化したWMS(倉庫マネジメントシステム)とWMSと連動した販促システムの開発により、調達から配送効率を向上させ、廃棄率を1%に維持することに成功しています。

今回の資金は、AIを活用した需要予測や、トラックルーティング、体制の構築、マーケティング活動などに充当する予定です。


国内の事例ではありますが、農林水産省「平成28年度 食料・農業・農村白書」によると、農産物販売金額が大きい販売農家ほど、自営の農産物直売所やインターネットを利用する割合が高く、自ら値段をつけられる方法で販売を行っていることがわかります。

また、近年はEC(インターネット通販)を通じ、生産者から消費者に野菜を直接届ける産地直送型のサービスの人気が高まっています。

産直ECは、販路を拡大できる、消費者の生の声を得られる、卸売と同じ業務負担で消費者に直接販売できるといったメリットがあります。

東南アジアにおいてはコロナ禍によって一気にECの利用率が高まっており、EC市場の市場規模は、2015年から2020年にかけて年平均成長率(CAGR)17.7%で成長しています。

また東南アジアでは日本食の需要が高まり、それに伴い日本産の食材の需要も高まっています。

一方、東南アジアでは冷蔵物流網を構築できていない生産者・生産者団体が多く、生鮮食品のEC化はまだあまり進んでいません。

SECAI MARCHEは、冷蔵物流機能を持たない生産者に向け、フルフィルメントサービスを一貫して提供しているほか、現地の飲食店などに日本の生産物を届け、日本の生産物の販路拡大・ブランディングにも貢献しています。

ECはさまざまな領域で新たな販路として重要な存在となっています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、ネット通販のはじめ方、インターネットを活用した集客ノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ EC SECAI MARCHE WMS フルフィルメントサービス 東南アジア 果物 株式会社 水産物 物流 生産者 生鮮食品 産直 資金調達 農産物 野菜
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
普通の人が起業するには?成功する5ステップを創業手帳・代表の大久保が解説!
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「公認会計士 久禮義継事務所」が新たな廃業の仕方を提案する「ストップ・ザ・廃業」サービスを開始
2020年10月31日、株式会社H2オーケストレーターは、公認会計士 久禮義継事務所において、「ストップ・ザ・廃業」サービスを開始することを発表しました。 「ストップ・ザ・廃業」は、事業の継続が難しい…
調剤薬局向け電子薬歴システム「Musubi」を提供する「カケハシ」が18億円調達
2023年3月29日、株式会社カケハシは、総額約18億円の資金調達を実施したことを発表しました。 これによりシリーズCラウンドでの資金調達は終了し、合計の調達額は約94億円となりました。 カケハシは、…
多能性中間膜・エピタキシャルの研究開発・製造・販売を行う「Gaianixx」が3.5億円調達
2024年3月6日、株式会社Gaianixxは、総額3億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 今回の調達により、シリーズB総額13.5億円、創業からの累計資金調達額は18.5億円とな…
スキルテストSaaS「ジョブテスト」の提供や採用コンサルティング事業を展開する「HeaR」が1億円調達
2022年6月13日、HeaR株式会社は、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、ユナイテッド株式会社です。 HeaRは、スキルテストSaaS「ジョブテスト」や、キャリアトレーニング…
ナノファイバーQED(量子電気力学)共振器による量子コンピューターの実現を目指す「Nanofiber Quantum Technologies」が2億円調達
2022年8月29日、早稲田大学ベンチャーズ株式会社は、株式会社Nanofiber Quantum Technologiesに2億円の投資を行ったことを発表しました。 Nanofiber Quantu…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集