注目のスタートアップ

透明な太陽電池の商品化を進める「OPTMASS」に「中央電力」が出資

company

2022年11月14日、中央電力株式会社は、株式会社OPTMASSへの出資と、「透明太陽電池研究プロジェクト」(京都大学 坂本准教授らの研究グループ)への寄附を実施したことを発表しました。

OPTMASSは、京都大学化学研究所の坂本雅典准教授の赤外光エネルギーに関する研究成果をもとに、2021年10月に設立された京都大学発ベンチャーです。

この研究成果を応用し、赤外光を電力に変換する透明太陽電池の社会実装を目指しています。

「透明太陽電池研究プロジェクト」は、変換材料のさらなる研究開発を通じて、材料コストの低減や変換効率の向上を目指しています。

2015年9月の国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)が全会一致で採択され、世界的に社会課題の解決のための取り組みが推進されています。とくにエネルギー問題は各国にとって非常に大きな問題です。

近い将来化石燃料が枯渇してしまうこと、火力発電では温室効果ガスが大量に排出されてしまうことなどから、太陽光や風力などの持続可能なエネルギーである再生可能エネルギーへの転換が進んでいます。

太陽光のおよそ半分は赤外光が占めていますが、この赤外光はエネルギー源として有効活用できていません。

2019年に、坂本准教授は、赤外光を効率的に集める材料を用い、高効率に赤外光を電力に変換する機構を発明しました。

この研究成果を応用することで、ガラスのように透明な太陽電池の実現や、ガラスなどさまざまな材料に塗布できる熱線遮蔽材料を実現できます。

たとえば、高層ビルの窓ガラスを透明太陽電池にすることで、景観を損なうことなくビルで発電できるようになります。

また、赤外光は光合成など自然のエネルギー生産システムでも利用されていないため、赤外光を利用するエネルギー生産システムは、真に自然と共存するエネルギーになるとOPTMASSは考えています。

研究開発型のビジネスでは資金調達が非常に重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ 京都大学 大学発ベンチャー 太陽光発電 寄附 株式会社 研究開発 電力
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
起業するには何から始める?誰でもできる起業の仕方や手続き【5ステップで解説】
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

大学の技術シーズの事業化を手掛ける「ピクシーダストテクノロジーズ」が21.7億円調達
2022年10月3日、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社は、総額約21億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ピクシーダストテクノロジーズは、リアルとデジタルをつなぐ計算機インター…
様々なペットサービスをワンストップで提供するアプリ「PETcierge」開発の「ペットシェルジュ」が2億円調達
2022年4月1日、ペットシェルジュ株式会社は、総額約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ペットシェルジュは、様々な企業と連携し、あらゆるペットサービスをワンストップで提供する飼い主向けア…
独自の三次元形状処理ソフトウェアを活用し産業用ロボットの自律化を手がける「リンクウィズ」が4億円調達
2024年3月6日、リンクウィズ株式会社は、総額4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 リンクウィズは、独自開発の三次元形状処理ソフトウェア技術にもとづき、産業用ロボットの自律化を手がけていま…
食品ロスを削減するフードシェアリングサービスを運営する「ロスゼロ」が資金調達
2022年10月13日、株式会社ロスゼロは、資金調達を実施したことを発表しました。 ロスゼロは、規格外品・過剰在庫を販売するECや、未利用食材でつくるアップサイクル食品の開発、余剰在庫などの不定期・不…
新規事業やITサービス開発を支援するデザインワークスペースを提供する「LibeLi-io」が資金調達
2022年8月17日、株式会社LibeLi-ioは、資金調達を実施したことを発表しました。 LibeLi-ioは、デザインワークスペース「LibeLi-io(リベリオ)」を提供しています。 新規事業や…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集