注目のスタートアップ

「早稲田大学ベンチャーズ」がダイアモンド半導体デバイス開発の「Power Diamond Systems」に1億円を出資

company

2022年11月2日、早稲田大学ベンチャーズ株式会社は、株式会社Power Diamond Systemsに1億円の創業投資を行ったことを発表しました。

Power Diamond Systemsは、早稲田独自方式のダイヤモンド半導体デバイスの研究開発を行う大学発スタートアップです。

早稲田大学理工学学術院の川原田洋教授が1994年に発明した水素終端チャネル形成技術(早稲田独自方式)や、2020年発明の酸化シリコン終端チャネル形成技術、世界初の縦型ダイヤモンドトランジスター作製技術などの要素技術を基盤に、パワーデバイス/高周波・高出力デバイスや、それらを用いた相補型パワーインバーターなどのシステムの研究開発を行っています。

早稲田大学が有する半導体プロセス設備を最大限活用し、ファブレスでのビジネスを展開します。

また、国内外の大手半導体メーカーなどとの協業を推進し、新たなダイヤモンド半導体市場を開拓することを目指します。

半導体とは、電気を通す導体と電気をほとんど通さない絶縁体の中間の物質です。特定の状況下では電気を通したり、通しにくくしたりする伝導特性を持っています。

ほとんどの電子部品はこの半導体を素材として利用しています。半導体にはシリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)などがあります。とくにシリコンは、他の素材と比べて歴史も長く、使われている幅が広くなっています。

ダイヤモンドはこれらの半導体材料と比べ、絶縁体圧や熱伝導率といった物理特性において遥かに優れており、究極の半導体をつくることができると考えられています。

ダイヤモンド半導体の実現は技術的に不可能であると思われ、長年研究開発が停滞していたのですが、近年日本の研究グループや研究機関により基礎研究が進展し、その実現・実用化が期待されています。

また、電源などの電力の制御や変換を担うパワーデバイス(パワー半導体)において国内企業は世界でも一定のシェアを獲得しています。

パワーデバイスの高性能化は、電力を高効率に制御するために重要であり、近年の環境負荷低減の観点からニーズが高まっています。

研究開発には多くの資金が必要となります。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなどを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ ダイヤモンドトランジスター ダイヤモンド半導体 ダイヤモンド半導体デバイス デバイス パワーデバイス パワー半導体 出資 半導体 早稲田大学 早稲田大学ベンチャーズ 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

クリエイターとの連携を軸に多彩なエンターテインメント事業を展開する「灯白社」が資金調達
2025年1月10日、株式会社灯白社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、GENDA Capital 1号投資事業有限責任組合です。 灯白社は、イラストレーターやクリエイターとの連携を…
保険流通BPO事業やソリューション事業などを展開する保険DX企業「フィナンシャル・エージェンシー」が「東日本銀行地域企業活性化ファンド」からの出資受け入れ
2023年1月12日、株式会社フィナンシャル・エージェンシーは、「東日本銀行地域企業活性化投資事業有限責任組合」より出資を受けたことを発表しました。 フィナンシャル・エージェンシーは、AI、RPA、I…
「WARC」提供の経営管理部門特化の転職サービス「SYNCA」が業務委託マッチングを開始
2020年12月22日、株式会社WARCは、「SYNCA」において、フリーランス・副業のプロフェッショナル人材と業務委託マッチングを行うための登録を開始したことを発表しました。 「SYNCA」は、経営…
ランナー向けサービス運営の「ラントリップ」が6,000万円調達
2020年12月25日、株式会社ラントリップは、総額6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 以下のサービスを提供しています。 ・ランニング・コースを見つけられるWebサービス「Runt…
習慣化アプリ「みんチャレ」を手がける「エーテンラボ」が資金調達
2024年1月22日、エーテンラボ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 今回のA2ラウンドでの調達額は、合計4億4,000万円となります エーテンラボは、習慣化アプリ「みんチャレ」を開発…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集