注目のスタートアップ

心臓シミュレーターを活用したコンピューターシミュレーションサービスを開発する「ジャパンメディカルデバイス」が5.52億円調達

company

2022年9月5日、ジャパンメディカルデバイス株式会社は、総額5億5,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。

ジャパンメディカルデバイスは、心臓シミュレーター「UT-Heart」を活用した、新たな医療機器コンピューターシミュレーションサービスを研究開発しています。

具体的には、心臓再同期療法の効果予測を実現するサービスや、先天性心疾患の術式決定と予後予測を実現するサービスなど、様々なサービスを提供するための研究開発を行っています。

今回の資金は、「心臓再同期療法の効果予測」の実用化・事業化に充当します。

「UT-Heart」は、東京大学と富士通が共同で開発した、スーパーコンピューター「京」を活用した心臓シミュレーターです。

CT・超音波画像などの臨床データを入力し、スーパーコンピューターで分子レベルの電気的・力学的挙動を計算することで、個人の心臓の動きを忠実に再現することが可能です。

ジャパンメディカルデバイスは、この「UT-Heart」を活用し、様々なサービスを実現するための研究開発を行っています。

開発中のサービスである「心臓再同期療法の効果予測」は、両心室ペーシングによる心臓再同期療法(CRT)の効果予測を行うものです。

CRTとは、右心室と左心室のそれぞれにリード線を挿入して同時に電流を流すことで、心臓の動きを再び同期させる治療法です。

心筋梗塞や拡張型心筋症などの心疾患で心臓のポンプ機能が低下した人に対して実施されますが、CRTの効果がない人が3割程度いることがわかっています。

「心臓再同期療法の効果予測」は、このCRTの効果がない人を発見し、さらに効果がある場合は治療効果が高い電極の配置をシミュレーションするサービスです。

心臓手術は身体への負荷が高いため、事前に効果があるかどうかわかることは、患者にとって手術への安心感につながります。

また無駄な手術をせずに済むため、医療費の削減や効率的な医療の提供にもつながるでしょう。

研究開発型のビジネスでは資金調達が非常に重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ CT UT-Heart コンピューター シミュレーション シミュレーター 予測 医療機器 心疾患 心臓 心臓シミュレーター 心臓再同期療法 株式会社 活用 画像 研究開発 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

検査キットシリーズ「SUGUME」を展開する「MEDICARE LIGHT」が資金調達
2024年10月2日、株式会社MEDICARE LIGHTは、資金調達を実施したことを発表しました。 MEDICARE LIGHTは、検査キットシリーズ「SUGUME(スグミー)」や、健康経営サービス…
「ピカブル」が資金調達 音声作品をクリエイターの声そのままに多言語翻訳する「ファンボイス翻訳」をリリース
2023年11月2日、株式会社ピカブルは、資金調達を実施したことを発表しました。 また、「ファンボイス翻訳」を、2023年11月1日(水)にリリースしたことも併せて発表しました。 「ファンボイス翻訳」…
完全自動運転EVの量産を目指す「Turing」が5.2億円調達
2023年8月31日、Turing株式会社は、合計5億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Turingは、完全⾃動運転EVの量産を⽬指すスタートアップです。 今回の資金は、2025…
医療支援クラウドサービス「LOOKREC」を提供する「エムネス」が「明治安田生命」と資本業務提携
2023年7月7日、株式会社エムネスは、明治安田生命保険相互会社と資本業務提携を行うことを発表しました。 エムネスは、医療支援クラウドサービス「LOOKREC」の提供や、医療機関や健診機関向けの遠隔画…
メタバースサービス「metatell」を提供する「Urth」が6000万円調達
2024年10月1日、株式会社Urthは、総額6000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Urthは、メタバースサービス「metatell(メタテル)」や、建築士・デザイナー向けの業務管理シ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集