注目のスタートアップ

衣服・ライフスタイル生産プラットフォーム「sitateru CLOUD」提供の「シタテル」が資金調達 「TSI」と資本業務提携

company

2022年7月13日、シタテル株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

また、引受先であるTSIホールディングスと資本業務提携契約を締結したこともあわせて発表しています。

シタテルは、衣服を中心としたバリューチェーン全体の課題に対応したクラウドサービス「sitateru CLOUD」を提供しています。

衣服生産における情報管理と工場とのコミュニケーションをデジタル化し、業務の管理・可視化・取引の効率化・サプライチェーンの最適化を実現する「生産支援」と、在庫リスクなしで生産・販売から配送までをワンストップ管理するECパッケージ「販売支援」の2種類のソリューションを提供しています。

TSIとの資本業務提携により、小・中規模ブランドのクラウド支援や、ものづくりのローカライズ化と国内サプライヤーネットワーク基盤の強化を行っていきます。

アパレル業界ではファストファッションの台頭により大量生産・大量消費のビジネスモデルが大きなものとなっています。

一方で大量生産・大量消費モデルは余剰在庫の問題が取り沙汰されています。年間約28億点の商品が生産され、半数となる約14億点が余っているともいわれています。

また、このビジネスモデルは環境負荷が高く、生産工程における過酷な労働問題などもあり、大きな批判にさらされています。そのため、ビジネスモデルの転換の必要性が業界内だけでなく消費者にも認識されています。

また、コロナ禍はアパレル業界に大きな打撃を与えました。アパレル商品を買う人が少なくなり、大量の在庫を抱えることになって大幅に業績が悪化してしまいました。

これによりアパレル業界では、ECへの注力や、個性的な商品の小口の需要を捉えて迅速に生産し商品化するといったビジネスモデルへの転換が進んでいます。

一方で、こうした小ロット多品種の生産では細やかな生産管理が必要となります。そのため、新たな時代に対応した生産管理システムが求められているのです。

また、近年アパレル業界では、D2C(Direct to Consumer)という、企業が直接消費者に商品を届けるビジネスモデルが注目されています。

D2Cには、小柄な人向け・胸の大きな女性向けなどニッチなアイテムをこだわりをもって提供するブランドや、顧客との関わりあいを大事にしコーディネートやアイテムの相談などに積極的に乗るブランド、テクノロジーを活用し比較的安価にオーダーメイドスーツを提供するブランドなど、さまざまなスタイルがあります。

D2Cではアイデアをスピーディに形にできる体制が必要であり、商品開発・ブランディング・マーケティング・ECなどを自社で行い、生産は基本的には外部の工場・職人に任せるという形をとります。

D2Cではこだわりを商品に反映するため、工場・職人と綿密な打ち合わせをくり返すことになります。そのため、こうした工場・職人とのマッチング・やり取りを効率化する仕組みのニーズも高まっています。

業務効率化はすべてのビジネスにおいて重要です。創業期はなにもない状態からはじまるため、最新のシステムを導入するのにうってつけです。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ D2C sitateru CLOUD TSIホールディングス アパレル クラウド シタテル ファッション ライフスタイル 効率化 株式会社 生産 資本業務提携 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

複業で先生をしたい人と学校をつなぐ「複業先生」運営の「LX DESIGN」が資金調達
2021年12月1日、株式会社LX DESIGNは、資金調達を実施したことを発表しました。 複業で先生をしたい人と学校をつなぐ「複業先生」を運営しています。 学校や教育施設が、教育に関わりたい多様な民…
「rexcornu」がエンジニア調達支援サービス「TechMatch」をリリース
2023年4月12日、株式会社rexcornuは、新サービス「TechMatch」をリリースしたことを発表しました。 「TechMatch」は、ITエンジニア調達における課題を解決するサービスです。 …
農業用収穫ロボット開発の「AGRIST」が資金調達
2021年3月3日、AGRIST株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 宮崎県を拠点に、農業用自動収穫ロボットの開発を行っています。 開発する収穫ロボットは、ワイヤーをつたってビニール・ハ…
自然共生型ホテルを展開する「BLANC」が15億円調達
2023年12月12日、株式会社BLANCは、約15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、PODキャピタル株式会社です。 トレーラーハウスを活用して移動可能な居室を開発し、それをホテ…
医療データ解析SaaS「SelfBase」とメンタルヘルスソリューション「SelfDoc.」展開の「テックドクター」が5億円調達
2022年6月29日、株式会社テックドクターは、総額5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 テックドクターは、医療データ解析SaaS「SelfBase」とメンタルヘルスソリューション「Self…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集